「準備できたな・・・」
「はい、いつでもいけます」
「なら、明命」
「はい」
「雪蓮たちを頼むぞ」
「御意」
「騎乗しろ!門を開けよ」
袁紹「あら~ん?やっと私の連合に敵わないと悟ったのですか・・・」
顔良「そうでしょうか?」
文醜「どうでもいいよ、あたいは早くたまった鬱憤はらしたいぜ」
袁紹「そうですわね・・・さぁ、華麗に雄雄しく進撃ですわ」
曹操軍
曹操「・・・門が開いた?」
荀彧「はい、何があるかわかりません・・・ご注意を」
曹操「ええ、わかってるわ・・・」
劉備軍
劉備「投降かな?」
諸葛亮「それはないでしょう・・・ですが兵糧はもう尽きたとか・・・」
関羽「ん?我らが来るとわかっているのに随分ずさんではないのか?」
鳳統「極秘ですが、孫策さんところの将が兵糧を焼いたとか・・・」
関羽「信用できるのか?その情報は」
鳳統「おそらく・・・」
諸葛亮「ですが、何があるかわかりません・・・桃香様、ご注意を」
劉備「そうだね」
公孫賛軍
公孫賛「・・・嫌な予感がする・・・・全軍さがるぞ!」
『御意!』
馬超軍
馬超「・・・・蒲公英」
馬岱「何?お姉さま」
馬超「見えるか?」
馬岱「何とかね・・・・騎兵なのかな?」
馬超「よかった、私の見間違いじゃないみたいだ・・・そうか騎兵か・・・」
馬岱「よくわかんないけど・・・下がったほうがよくない?」
馬超「そうだな・・・」
北郷軍
一刀「無能ばかりじゃないみたいだな・・・」
凪「漆黒・・・配置完了しました」
一刀「ご苦労様・・・隠密はどうだ?」
桜「問題ありません・・・ただ」
一刀「どうした?」
桜「一刀様はどこの軍に此処を取らせるおつもりなのでしょうか?」
一刀「どこでもいいんだ・・・どうせ連合なんてなくなる」
桜「わかりました・・・」
一刀「さぁ・・・馬鹿共が出てきたぞ・・・・戦闘開始だ!」
『うおおおおおおおおおおおおおおお!』
孫策軍
雪蓮「お疲れ明命」
明命「はい!ただいま戻りました」
雪蓮「それで?一刀はなんだって?」
明命「はい、言われたのは一つ・・・・騎兵にて離脱すると」
冥琳「ふむ・・・雪蓮」
雪蓮「わかってるわよ・・・蓮華」
蓮華「はい、なんですか?姉様」
雪蓮「よく見ておきなさい・・・・一刀の戦いを」
蓮華「・・・はい」
冥琳「我らが今できることは被害を大きくせぬことだ・・・穏、亞莎。頼むぞ」
「「御意(は~い)」」
虎狼関より出陣し、500の騎兵
それに対するように布陣する連合軍・・・・5万
数だけ見れば決して覆せぬ数
だからこそ少数精鋭で一点突破にかける十字軍
関に紛れし漆黒は静かに獲物が来るのを待つ
闇に潜みし影たちは・・・・
『全軍突撃!』
一刀サイド
一刀「決して止まるな!ただ俺の背を追うことだけを考えよ!」
『はっ!』
連合が動き出したと同時に荒々しく走り出した愛馬は呂布の駆る赤兎馬にも劣らぬ速度、力強さで地を駆ける
一刀「影よ・・・・望むままに駆けろ・・・・俺はいつもそばに居るぞ」
独り言のように愛馬に話かける・・・・
熱を佩びて風を切り 風景が止まったように 兵たちがときに取り残されたように
速く・・・・ただひたすらに速く・・・・
隊形を変えながらただ一点・・・
袁紹に目掛けて・・・・十字軍は疾走する
連合サイド
曹操「なんなの・・・あの騎兵は」
春蘭「華琳様、お下がりください」
夏侯淵「華琳様!」
曹操「はっ・・・わかったわ・・・全軍退きなさい!闇雲に手を出しても被害が増えるだけよ」
劉備「朱里ちゃん、雛里ちゃん!」
諸葛亮「はわわ」
鳳統「あわわ」
関羽「くっ!全軍引け!手をダスナ!」
張飛「下がるのだ!愛紗!」
関羽「あのような騎兵がいるとは・・・」
雪蓮「すごいわ」
冥琳「ああ、そうだな」
蓮華「・・・一刀」
袁紹「まだ止められないのですか!?」
顔良「むちゃですよ~」
袁紹「無茶でも何でも止めなさい!斗詩さん!猪々子さん!」
文醜「おらぁ!止まりやがれ!」
顔良「文ちゃん!?」
文醜「止まれ!とまれ・・・とまっ」『ズザザーーー・・・・ゴロゴロ』
顔良「文ちゃん!」
一刀サイド
目の前には袁紹と二枚看板の顔良と文醜
一刀「・・・・ふん」
連合サイド
誰にも邪魔されず走り続ける騎兵たちはついに袁紹の元についてしまった
そしてそのまま袁紹軍を突き破って離脱していく・・・・
多大な被害を出し、追走することは敵わぬも、関は手に入れることができた
あの忌まわしい・・・・記憶から消し去りたいほどのあの・・・出来事が起きた後で・・・
おまけ
曹操「よく耐えてくれたわ・・・」
曹操「ん?・・・・あれは・・・・何?」
劉備「皆!大丈夫!?」
諸葛亮「はい・・・愛紗さん、兵の皆さんは?」
関羽「負傷者が居るが・・・死者は出ておりません」
劉備「よかった~・・・・あれ?」
関羽「どうかなされましたか?桃香様?」
劉備「あの人は一体?」
袁紹「なんですの!貴方たちは!?」
雪蓮「・・・・」
各陣営にあらわれた一人の騎兵・・・
彼らは武器を持たず、ただ陣営に近づくのみ
彼らが発するはただの願い
『王に会わせてくれませんか?』
ただそれだけを・・・・
そして王は会ってしまう・・・愚かにも・・・その騎兵に
そして・・・・
『ドォーーーン!』
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