その日ルークが帰宅するとローラとリリムが来ていました。
「あれ?どうして二人がここにいるの…」
「姉の私がパパの家に来ちゃいけないって言うのぉ?」
「別にそんな事は言ってないけど…」
「ローラがあんたに用があるんだってぇ」
「えっ、ローラが僕に?何の用だろう…」
「この前、断ってしまったけど良かったら今度の休日、一緒にどこか遊びに行かないかな?って」
「どう言う風の吹き回しなの?急に君が僕とデートしたがるなんて…」
「良かったじゃなぁい!ローラとデートしたかったんでしょ?」
「リリム姉さんがなんか言ったの?」
「私は何も言ってないわよぉ?て言うか何度もルークとデートしてあげてってぇ、説得してたんだけどぉ、ローラは嫌がってデートしたがらなかったのにぃ、私の方が不思議なのぉ」
「もしかして…ローラの記憶が戻ったとか!僕の事、何か思い出したの?」
「ううん、何にも思い出してないよ?デートしたら何か思い出すのかな…」
「思い出そうとしたら気持ち悪くなるだろ?」
「うん、思い出してあげたいんだけど、あなたの事を考えただけで吐き気がしてきて…」
「僕もそうだから君の事、考えないようにしてた」
「あなたも記憶がなくなっちゃったの?」
「リリム姉さんに頼んで僕の愛する人の記憶を消してもらったみたいなんだ…」
「そうだったんだ?だから今日は別人みたいに冷たかったんだね。嫌われちゃったのかと思った」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第352話。