ルークの手料理を食べてラブラブしていたら、秘書の件を相談するのを忘れていて、翌朝にも言い出せずローラはルークが出勤後、スノーにゲイザーを預けると、秘密結社に出勤します。
「よく来てくださいましたね。紅茶でもどうですか?」
「ありがとうございます。でもまだルークにこの事を話してなくて、バレたら怒られるかもしれなくて…」
「私の執務室にいれば顔を合わせる事はないでしょうし、ルーク殿は私が呼び出さない限り、この部屋には来ませんよ?」
ステイシーが紅茶を淹れて、小瓶の白い粉を入れるとローラの前に置きました。
「冷めないうちにどうぞ。飲めば落ち着くと思います」
邪魔をするゲイザーがいないので、ローラはそれを飲んでしまいます。
「どうです?温かいものを飲んで気分は良くなりましたか」
「はい…、ウィルス様」
「それは良かった。では出掛ける準備をしてください」
ウィルスと一緒にローラが馬車に乗り込もうとしています。ステイシーはオフィスの窓辺でそれを見つめながら、ルークに窓の外を見るように仕向けました。
「窓の外を見て欲しいとは…。何か面白いものでも見えるのですか?」
「面白くはありませんが、気になるものです」
「あれは…ローラじゃないか?なんでウィルスさんと一緒にいるんだ」
「今日から秘書として雇われたからです」
「そんな話、ローラから一言も聞いてない!」
「先程、アウローラはこの薬を飲んでしまいました…」
ステイシーは小瓶を取り出してルークに見せながら言いました。
「なぜそんなものを飲ませたりしたんだ!どうなるか話したじゃないか…」
「解毒剤があるなら飲ませた方が良いですね」
「解毒剤で解除出来るのはウィルスさんへの愛情のみです。僕の事を忘れてしまったら、思い出させるのは非常に困難になる」
「追いかけなくて良いのですか?馬車が出てしまいました」
「外出許可を代わりに取っておいてもらえますか?僕はすぐにでも出かけますが…」
…つづく
Tweet |
|
|
0
|
0
|
追加するフォルダを選択
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第331話。