ルークはローラを後ろから抱きしめながら言いました。
「僕はずっとそばにいるよ?君から離れたくないんだ」
「こんなところでダメだよ?ゲイザーが見てるのに…」
ゲイザーは哺乳瓶でミルクをチュパチュパと飲んでいます。
「ゲイザーが寝たらしようか?」
「うん、最近乳離れしてくれたから哺乳瓶でミルク飲んですぐ寝てくれるけど」
「僕も乳離れが早かったってお母さんが言ってたけど、お父さんに気を遣って哺乳瓶でミルクを飲むようになった記憶がある」
「そうなんだ?ゲイザーもそうなのかな」
「ゲイザーは僕の息子だから普通の人間の子供とは育ち方が違うだろうね」
「ルークはキンダーガートンの頃から頭良かったもんね。難しい本ばかり読んでたし…」
「人間のハーフだから成長速度が魔族より早いからか普通の魔族とも育ち方が違うよ?」
「本当になんでこんなすごい人がそばにいるんだろう…って、ずっと思ってた」
「なるべく出来る事でも人前ではしないで隠してたつもりだったんだけどなぁ」
「それでもわかっちゃうよ?みんなルークは天才だって言ってたもん」
「天才って言われるのあんまり好きじゃないんだ」
「ごめんね。嫌な気分にさせちゃった?」
「ううん、ローラから嫌な気分にさせられた事ないから…」
「どうしてルークは私の事を好きになってくれたの?私、ルークの事なんにも理解してあげてない…」
「他人同士が全部、理解出来るわけないんだ。ただ好きだから理解したいって思う」
「私はルークがみんなの人気者だから、私とルークは関係ないって思う事で避けてたのに…」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第317話。