No.989984

聖ビーストテイマー・ナタ316

リュートさん

一応、新シリーズだけど本編の第3部・第316話。

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2019-04-13 17:50:51 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:124   閲覧ユーザー数:124

ルークが帰宅するとローラはゲイザーをあやしていました。

 

「家のローンの引き落としがされてなかった件は、お父さんがお母さんに言って全額振り込ませたらしいんだ」

 

「残り九百九十万もあったんでしょ?ポンッと一括払いしちゃうなんてすごいね…」

 

「お父さんには端た金みたいだからなぁ。残りの給料はほとんどマルヴェールに寄付したんだってさ。フラウおばさん、財政難で悩んでたっぽいし」

 

「お母さん、いつも赤字だってぼやいてたわ」

 

「おじさんはもっとズルくやればいくらでも儲けられたのに、貧しい人の事ばかり考えてるから儲からないんだよ…」

 

「ルークも本当はもっと稼げるんじゃない?」

 

「やろうと思えば出来るけど、ちょっと汚い事しなきゃダメだからやらないよ」

 

「危ない事には手を出さないで欲しい…」

 

「ああ、僕が下手な事やったら天界が僕を消しに来るから、善良なフリをしておかないと…」

 

「ルークがいなくなるのは嫌だよ…。時々、考えちゃうんだ。ルークがいなくなった日の事」

 

「大丈夫、僕はそこまでバカじゃないから。いなくなったりしないよ」

 

「ルークがいなくなったら、この家は売ってお母さんのところに戻ると思うよ。私一人では維持出来そうにないし…」

 

「そうだね。アラヴェスタは物価も高いし、普通のアルバイトだけではゲイザーの学費も払えなくなりそうだから…」

 

「学費を稼ぐ為にはやっぱり夜の街で働かなきゃ足りないよね」

 

「ねぇ、もしも僕に何かあっても、僕の親に頼れば良いから、夜の街で働く事だけは考えないで」

 

「うん、何かあったらナタお姉さんにも相談しようと思ってる」

 

「まあ、天界に消される事がないように僕も注意してるけどね」

 

「ルークがいなくなっちゃったらどうしよう…って、怖くて堪らないんだ」

 

…つづく


 
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