翌朝、ルークが目覚めると縛り上げられている上、膀胱が破裂寸前になっていました。縄抜けしようとモゾモゾすると漏れそうになります。ローラが目を覚ましました。
「ん…ルーク…起きたの?」
「ローラ…どうして僕を縛り上げて隣で寝てるの?昨夜は一体…何があったんだ…」
「今、縄を解くから待ってて?説明は後でするね」
「ダメだ…。もう我慢できないかも?トイレに行きたい!」
「あっ、そうか…。ごめんね、夜中にトイレに行きたがってたんだけど、縄は絶対に解いたらダメって言われてたの…。結び目が硬くて解けないし」
「むしろ縄がなくて君が添い寝してたら、僕は発狂してたよ?」
「なんか縄を切れるもの取って来るね?」
「こんなの少し気合い入れたら抜けられるんだけど、力むと漏れそうなんだ…」
ナイフで縄を切ってもらってフラフラとトイレまで行って、しばらくすると帰って来ました。
「うーん、あの縄は君が縛ったんだよな?でも体に電撃系の魔法ダメージを受けててまだ少し痺れてる…」
「えっと…それは…ゲイザーが…魔法で…」
「ゲイザーが魔法を使ったの?まだ赤ん坊なのに信じられない」
ルークがベビーベッドに近付くと、ゲイザーはモゴモゴと口を動かして何か言おうとしています。
「バブー!だぁだぁ!」
「あっ、ゲイザーが喋ってる?なぜかベビー服の背中に穴があるけどこれは一体…」
「なんか昨日から急に喋るようになっちゃって背中からコウモリの翼を出して飛んでたし…」
「昨日、僕はマキャヴェリ邸にいたからなぁ。ゲイザーが電撃魔法使ったり喋り出したり飛んだりしてるところを見たかったよ?」
「昨日は大変だったの…。ルークのお父さんにお願いして色々と助けてもらって…」
「お父さんが?身体交換の薬の件は言ってなかったんだよ」
「うん。お義父さん、ものすごく怒ってた。相談して欲しかったって。でも何とかしてくれたから助かったよ」
…つづく
Tweet |
|
|
0
|
0
|
追加するフォルダを選択
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第292話。