ルークはローラの言葉に頷きながら答えます。
「確かにそうだね。演劇の殺人シーンは現実の殺人現場と比べると生ぬるいよ?僕は実際に現場を何度か見てるから知ってる」
「うん、雑誌の記事とかで読むけど、人間の仕業とは思えないくらいに酷いわ」
「まあ僕から言わせると魔族より人間の方が残酷だけどね。魔族には仁義があるけど、人間には仁義がないからさ?」
「確かにそうね…。リリムお姉さんとか見てると魔族は怖くないって思うもん」
「リリム姉さんは…。ハーフ魔族と言うよりハーフ天使のはずなんだ。今の僕みたいに最初は光属性だったんじゃないかな?」
「光属性って回復魔法とかが多いんだよね?」
「うん、でも僕には回復魔法の特性がない…」
「光属性って攻撃魔法少ないよね。闇属性はすごく攻撃魔法のバリエーション多いけど」
「エクソシストの素質はあるみたいなんだけどね。一応、光属性なんだけど…呪術が得意なんだ」
「ナタお姉さんも呪術が得意みたいだけど…」
「うん、光と闇はコインの裏表みたいなものだからね。お母さんは属性ニュートラルだから、どちらでも取得できたんだけど光属性にしたみたいだね。多分回復魔法が使いたかったんだ」
「私は闇属性って聞いたんだけど、回復魔法は使えないって事なのかな?」
「それがお母さんに聞いたら、おじさんとローラの波動はニュートラルだって言うんだ」
「ニュートラルってナタお姉さんと同じ属性だったよね?」
「オーラが暗色系だと闇属性なんだけど、ローラのオーラはとても明るい黒なんだ」
「明るい黒って想像もつかないわ…」
「そう…、他では見た事もない色だよ?子供の頃から見てたから当たり前だと思ってたら、キンダーガートンでは同じ色の子供は見当たらなかった」
ルークは更に考えながら、こう付け加えます。
「逆にお母さんのオーラは無色透明なんだけど暗いんだ。と言うかローラの黒とお母さんの透明は似た色にも見える。光の屈折がない色と言うか…。ああ、説明が難しい!」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第242話。