ルークは鳩が豆鉄砲を食ったような顔で尋ねます。

「えっ！それ本当に買ったの？冗談で言ってるだけだと思ってたよ…」

「うん、蜘蛛の巣に蝶が引っかかってるデザインなの。すごく大人っぽいよー」

「そんな事、具体的に詳しく説明しなくて良いから！想像してしまうじゃないか…」

「ジュリーがこれでルーク君もイチコロよ？って言ってた」

「僕が蜘蛛の巣に引っかかった蝶になった気分だよ…」

「あれ？ルークあまり喜んでない…」

「リリム姉さんやジュリーの言う事はもう聞かなくて良いから」

「ルークに喜んで欲しくてやってるのに、どうして怒らせちゃうんだろ…」

「僕は前と変わらない、いつものローラでいて欲しいんだ」

「そっかぁ、ルークは冷たくされる方が好きなんだよね？」

「冷たくされるのが好きなんじゃないけど、好きだから冷たくされても嫌いになれないんだ」

「付き合う前は嫌われるかも？とか考えなくて結構酷い事言っちゃってたけど、今は嫌われるかもしれないって怖くてビクビクしてるよ…」

「ビクビクしなくても僕がローラを嫌いになる事なんて多分ないよ？」

「どうせすぐ捨てられるって、みんなから噂されてるから不安なんだ」

「その噂が立ってる理由はローラが僕に他の子と付き合って欲しいと言ったからだよ？」

「うん…。それ言った事、後悔してる…」

「ローラを責めてるわけじゃないんだ。あの頃は僕もローラの気持ちを何も考えてなくて悪かったと思ってるから…」

「あの頃はルークの事、いっぱい傷付けてごめんね…」

…つづく