別れを惜しみながら、少し長めの最後のキスをします。
「帰っちゃうの?もう少し一緒にいたかったなぁ」
「僕もだよ?でも帰らないと…。また会いにくるよ。親公認だしね!」
玄関から出て行こうとするルークに何か言いたげなゲイザーでしたが、ローラが見送りに出ていたので何も言わずに見送りました。
「ただいまー。お父さんいる?」
「お父さんはお風呂に入ってるわよ」
「ふーん、ところであのローズの香りがするシャンプーって、どこで売ってるの?」
「私の働いてる美容院で売ってるの。一番人気のシャンプーだけど少し高いのよね」
「ローラがあの香りが好きだって言ってたから今度シャンプーをプレゼントしたいんだ」
「あの香りはアークファンが好きで、よく売れてたんだけど、最近はアークの人気が下がってきてるみたいで、売り上げが減ってるの」
「えっ、お父さん落ち目なの?」
「うーん、結婚してから悪口言うファンも多かったけど、新しいファンが増えたから人気は衰えなかったんだけどね」
「僕がお父さんの顔に泥を塗ったからかなぁ」
「それは関係ないと思うけど…。むしろルークが俳優になってから人気が再加熱したのよね」
「俳優はもう辞めちゃったからなぁ。お父さんが反対してたし」
「ルークが後で嫌な思いしないようにって思ったのよ。ルークが結婚したらローラがファンから叩かれちゃうのよね」
「それは嫌だなぁ。やっぱり辞めて良かった」
「お父さんはいつもルークの事考えてくれてるのよ?」
「うん、ゲイザーおじさんに僕とローラの交際を認めるように言ってくれてた」
「おじさんもルークの味方だから何か困った事があったら相談するのよ?」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第113話。