No.984183

聖ビーストテイマー・ナタ78

リュートさん

一応、新シリーズだけど本編の第3部・第78話。

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2019-02-16 11:06:10 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:74   閲覧ユーザー数:74

ローラの姿をしたルークは、大きく手を振ってごまかしました。

 

「いや、こっちの話だよ?気にしないで」

 

「俺、頭あまり良くないから話しても楽しくないか?」

 

「頭が良くないんじゃないよ。使っている部分が違うだけだ。例えば君は右手を動かしたい時に、右手を動かそうとは考えていないだろ?」

 

「何も考えずに体は動いてる。体を動かすのは得意だ」

 

「それは無意識に考えてるんだけど、気付いていないだけなんだ。君はこの前の試合でマナが底を尽きた時もすぐに察していたけど、なぜわかったんだい?」

 

「なんとなくだ。魔術師から感じる嫌な波動を感じなくなった。魔力の低い剣士から感じる淀みない波動に変わった」

 

「その考えずに察する能力は僕にはないから羨ましいよ?」

 

「うーん、ローラとはあまり喋った事がなかったが、まるでルークと喋ってる気分だ…」

 

その頃、ルークの姿をしたローラは体術訓練場に来ていました。ルークだと思い込んでいる先輩がいつものように近づいて来ます。

 

「ルーク君、また来てくれたのね!」

 

次の瞬間、ローラは先輩に壁ドンをしました。

 

「ル、ルーク君!ど、どうしたの?急にこんな事するなんて…」

 

「先輩は僕の事、好きなんでしょ?」

 

「そ、そんな事…。言えるわけないでしょ?」

 

「ちゃんと答えてくれたら、ご褒美にキスしてあげるよ?」

 

「はい、好きです!ああ、こんな展開になるなんて…。私は夢でも見てるの?」

 

先輩がほっぺをつねっています。

 

「痛い…。と言う事は夢じゃない!」

 

ローラが先輩のほっぺに軽くキスすると、ジュリーが二人の間に割って入ってきました。

 

「ダメよ?ルーク君は私の恋人なんだから、浮気は許さないわ」

 

「ジュリーお姉様!私、お姉様が恋のライバルになるなんて、夢にも思いませんでした」

 

「ルーク君に話があるから連れて行くわね?」

 

…つづく


 
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