ルークはローラの姿でゲイザー邸に帰って、ローラはルークの姿で家に残りました。ルークが癖で昔の子供部屋のドアを開けると、ジュリーが中にいます。自分のいた頃と部屋の内装は全く違って知らない家にいるみたいでした。
「ローラ、帰って来たのね。一緒にお風呂に入りましょ?」
「えっ…!今からお風呂に入るって…?まだ心の準備が…」
「あら?ローラったら、どうしてそんなにモジモジしてるの…」
ジュリーはクスッと笑いながらローラの姿のルークに体を密着させました。
「ジュリー、どこ触ってるの?」
「ウフ、ここ触ると気持ち良くなるでしょ?」
「ちょ、ちょっと待って!そんなところ触ったらダメ」
慌てて部屋を出て行く後ろ姿を見て、ジュリーはニヤリと笑いました。ルークはローラの部屋に入ります。ベッドに横になると毛布をクンクンしました。
「この毛布、ローラの匂いがする…」
いやらしい事を妄想してしまいます。
「あっ、さっきジュリーに触られたところが…変な感じになってる!」
恐る恐る自分の手で触ってみました。
「ローラってここが気持ち良くなるのか…。もっと知りたい、ローラの体の事…。でも僕がこんな事してるのが、ローラにバレたら…。絶対に嫌われる…!」
いけない事をしそうになってる自分と心の葛藤を繰り返しています。悶々とした気分のまま、お風呂には目を閉じて入って、心眼で周りを見ながら体を洗いました。翌朝、登校するとヴィッキーが話しかけてきます。
「ローラ!俺…女の子と付き合うの初めてだから、よくわからなくて…。どうしたら良い?」
「あっ、ヴィッキー。いつの間に君と付き合う事になってしまったんだ?」
「タオルは洗って来たから返す。ありがとう」
「これはこれはご丁寧に…」
「恋人になったら…キ、キスとかするのか?」
「キスはまだ早いよ!最初は手を繋ぐところからかな?多分…」
「じゃあ手繋いでくれ」
ローラの細い指の二倍はありそうかと思うほどに太い指で手を握ってきました。
「うーん、ヴィッキーがそばにいれば、僕も自制が効くから、変な気を起こさなくて済むかもしれないな」
「なんか言ったか?ローラ」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第77話。