ローラはルークの家に行きました。対面式のキッチンでルークが身体交換の薬の調合を始めます。

「ローラの髪の毛と僕の髪の毛を、最後に入れないとダメなんだ。髪の毛を一本もらえる？」

「うん、髪の毛くらい良いよー」

ローラはプチッと髪の毛を一本引き抜いて、ルークに渡します。

「じっくり抽出すれば長期化出来るんだけど、二十四時間の即席タイプだから髪の毛で簡単に作れる」

「なんかカレー煮込んでるみたいに見えるわ」

「そうだね。僕のお母さんが飲んでる長寿の薬はグリーンカレーみたいな見た目だった」

「スパイスも色々と入れてあるのね。ルークの家のキッチンの棚って、スパイスが多くてビックリ！」

「魔法薬のスパイスがほとんどだけど、カレーも作れるよ？お父さんがたまに作ってた」

「ルークのお父さん、料理がプロのシェフ並だもんね」

「僕のお父さんは何やっても完璧にこなすからね」

「歌もめっちゃ上手くてビックリしたもん！」

「僕も真似して歌ってみたんだけど、女の子の体だと高い声しか出なかった…」

「ルークの声の方が好きだったかも？レコードも買おうか悩んじゃったし」

「あんなレコード買われたら恥ずかしいよ…」

「歌詞もちょっとエロいからね」

「あの歌詞にはエロい意味はないよ？心の穢れてる人にはエロく聴こえるんだ」

「じゃあ私は心が穢れてるって言うの？」

「ローラの心が綺麗なのはわかってるよ？素直過ぎてもエロく聴こえるのかもね…」

「でもあのジャケットは胸が不自然に大きいからルークっぽくなかったよ」

…つづく