試合終了後、ヴィッキーは応援席のジュリーのところへ行きます。ローラも隣に座っていました。

「ジュリー、俺が好きじゃないなら無理して付き合わなくて良いから」

「ルーク君と仲良しになっちゃったのね。男同士の友情って羨ましいわ。私も男に生まれたかったの」

「あいつは女を弄ぶような奴じゃない。拳で語り合ったからわかる…」

「ふふ、嘘ついてごめんなさい。弄ばれてなんかいなかったわ。完全に私の片想い」

「俺はジュリーが幸せなら、それで良いんだ。俺に負けたけどジュリーはルークに譲る。ローラと付き合う事にした」

「えっ？私と付き合うの…」

「ローラは優しいから俺も嫌いじゃない。それに少し俺の母親に似ている」

「ダメだよ！ローラは僕のものだから…」

「いつからルークのものになったの？私は…」

「だって…真実の愛で元に戻してくれたんだから、僕とローラは…両想いになったんだよね？僕の思い違いだったのかな」

「うーん、ルークと結婚したら浮気されそうで心配になってきたんだよね」

「浮気なんかしないよ！信じてよ…」

「ヴィッキーの方が結婚したら、幸せになれそう」

「だったら整形魔法で顔を変えるよ？ヴィッキーそっくりに！」

「そんな事するくらいなら、私と体を交換してよ？その方が楽しそう」

「えっ…あれ本気で言ってたの？冗談だと思ってた！」

「一日だけルークになってみたいの」

「二十四時間、体を交換する魔法の薬がある」

…つづく