No.982980

闇ビーストテイマー・ナタ27

リュートさん

どうしても書きたくて書いた裏の続き、第27話。

登録タグはありません

2019-02-07 12:56:03 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:104   閲覧ユーザー数:104

それを聞いてルークの顔色が変わりました。拳を握りしめてプルプル震えています。

 

「今、なんて言いましたか?よく聞こえなかった」

 

「ナターシャさんがいじめを苦に飛び降りたんです。それでアークはあんな事件を起こしたんじゃないか?ってファンの間では噂されてて」

 

「知らなかった…。お母さんが半身不随になったのは、いじめが原因だったのか?」

 

「あなたのお母さんが半身不随だったなんて、知らなかったわ」

 

「お母さんは人目を忍んで細々と生活してますからね」

 

「とても綺麗な人だったみたいだけど、ブスとか死ねとか書かれた手紙がたくさんロッカーに入ってたので、いじめ対策法案でそう言う事をしたら、禁固刑にされちゃうみたいでした。今はその法案がもうないので、やりたい放題ですけどね」

 

「僕のお父さんは悪くなかったんだ!悪いのはいじめてた奴の方じゃないか?」

 

「私もそう思いました。だからアークのファンになったんです」

 

「お母さんはいじめに遭ってた話を一度もしてくれなかった。だからなんでお父さんがあんな事をしたのかわからなかったよ」

 

「どうしてナターシャさんは、その事を話さなかったんだろ?」

 

「僕に知られたくなかったんだと思う…」

 

「アークの歌詞はナターシャさんをイメージして書いていたのは、ファンの中では有名な話ですし、歌詞の中でいじめをやめて欲しい!ってメッセージが、ヒシヒシと伝わってくる部分がよく出てきます」

 

「それが怖いって感じたんだな。この歪んだ感情の獣が暴れ出すみたいな歌詞とか」

 

「そこだけ切り取ると怖く感じますが、その前の部分で大切な誰かが傷付けられて、怒っているのを感じ取れますよ」

 

「僕が今、お母さんを誰かに傷付けられたら、お父さんと同じ事をすると思うよ?」

 

「私もよくいじめられてて思った事があるんです。アークが現れて皆殺しにしてくれないかなって…」

 

「そんな事を考えてたの?」

 

「いじめられっ子はみんなそう言ってますよ?アークが現れてくれないかなぁって」

 

…つづく


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
0
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択