ナタは涙を必死に堪えています。
「ナタ…。黒いオーラの持ち主だとわかっていて、なぜあの女と仲良くしてたんだ?僕にはわからないよ」
「一番大好きな人を取られちゃって、その女の事が好きでいられるわけないじゃん?でも仲良くしようと頑張ってたの!それがどれだけ辛いかわかる?」
「ナタも辛かったんだね。でもナタからは黒いオーラは出てなかったよ?あの女とは違う…」
「大嫌いだけど私がフラウおばさまと仲良くしなかったら、おじさんが悲しむでしょ?おじさんのそばにずっといたかったから、嫌々仲良くしてたの!だからサニーちゃんもアークのそばにいたくて、私と仲良くしてたんだよ!それのどこが悪いの?」
「ナタは優しすぎるんだ。利用されてるだけだと気付いてないんだね」
「アークだって私がおじさんの話をしたり、ジョルジュが好きだって言ったら黒いオーラ出てたんだよ?でもそれが悪い事だと思わないから気にしないようにしてたの」
「確かにそうかもしれない…。誰かを愛すると言う事は誰かを憎む事になるから…」
「せっかく出来たお友達だったのに…。アークのせいでお友達いなくなっちゃった」
「僕はナタのそばにいない方が良いのか?ナタの事を傷つけているのは僕自身のような気がしてきた」
「アークを好きな子が多すぎるの!おじさんを好きな人は少ないけど、でもおじさんを好きな人は誰もフラウおばさまを傷つけようとしてない」
「僕とゲイザーの何が違うと言うのだろう?僕は精一杯、他の女性にも優しくしてたつもりだよ。ナタが嫌われないように、サニーにも優しく接した!」
「だからサニーちゃんにキスしてあげたら?って言ったのよ!他の女には平気でしてたんでしょ?なんでサニーちゃんにはしなかったの!」
「もうキスはしないって決めたからだよ?ハグは許してくれ…。それまで浮気になると思っていなかった」
「ハグもすれば良いって言ったでしょ?何度も同じ事言わせないで!」
「ナタが何を考えているのか僕にはわからないよ」
「疑似恋愛で良かったの…。私の事なんか好きじゃないって言ってくれても良かったわ」
「そんなのは一時的なものでしかない。所詮はまやかしだから、僕はサニーなんて愛せない」
「嘘でも良いから好きでいて欲しいって思うんだよ?だからおじさんを魅了の術で私の事、好きにさせたんだけど、虚しいだけだったわ…」
…つづく
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本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第120話。