サニーは毎日のように遊びに来るようになりました。アークはナタのお願い通り、サニーの前ではナタと仲良くしないように心がけました。
「ナタちゃん、どうしてアーク様の事、大切にしないんだろ…。私がアーク様の奥さんだったら、もっと大切にするのに」
「そんな事はないよ?僕は大切にされてる。気のせいだよ」
「私、本当はナタちゃんの事が嫌いなの…。アーク様を大切にしてあげてないから」
「ナタの事を嫌わないで欲しい。ナタが悲しむから…」
「アーク様が可哀想で可哀想で、もう見ていられなくて…。ナタちゃんとは絶交する!」
「ナタと絶交するなら僕はもう君の相手はしないよ?ナタと仲良くして欲しくて、君の相手をしていただけだから…」
「どうして?私の方がアーク様の事を好きなのに…。ナタちゃんのどこが良いの?」
「僕はナタの全てが好きなんだ。嫌いなところなど一つもないよ?君の好きなところは一つもない。僕が君を好きになる事はないよ?」
「アーク様の気持ちがわからない!私の方がナタちゃんより…ずっと心が綺麗だと思う」
「残念だけど君の心は穢れているよ?初めて会った日からわかっていた。ナタが君の事を好きだから仲良くしていたに過ぎない…」
「ううっ…どうして…なんで…ナタちゃんの方が良いの?どこが良いのか…わかんない!」
サニーが泣きながら家を出て行きました。入れ違いで出掛けていたナタが帰って来ます。
「なんでサニーちゃん泣いてるの?」
「あの女はもうここに来させないでください。いや、ここはもう引っ越すべきか?また来るかもしれない」
「アーク、なんか酷い事言ったんでしょ?サニーちゃん泣かせたら許さないんだから!」
「あの女からは黒いオーラが出ていた。何をしでかすかわからなくて危険だ…」
「ふーん、そんなの知ってたよ?アークからも出てるじゃん!」
「自分のオーラは自分では見えないんだよ…」
「サニーちゃんが私の事、本当は嫌いなの知ってたよ?だって私もフラウおばさまが大嫌いだったもん!」
…つづく
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本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第119話。