魔界から帰った後、ナタとアークはいつものように家の外で会っていました。アークはとうとう辛抱堪らず森の中でナタを押し倒しました。
「ダメ!こんないつ人が来るかわかんないところでしたくない」
「天使だったら性欲がないから何ヶ月でも我慢出来たが、人間の体ではもう耐えられない!」
「別に私じゃなくても、アークならいくらでもさせてくれる子が他にいっぱいいるでしょ?」
「どうしてそんな事を言うんだい?」
「前にアカデミーで他の子が見てたゴシップ誌にアークの事が書いてあって、最初は作り話かなと思ってたんだけど、今は実話のような気がしてきたわ」
「ゴシップ誌に何が書いてあったんだ?」
「アークとそう言う事したって、ファンの子を赤裸々インタビューしてたの!」
「それは…ファンサービスの一環として何度か軽くお相手していただけで、僕がこの体で鍵を使ったのはナタが最初で最後なんだ…。信じてくれ!」
「私、アークにいつ捨てられるかわかんなくて怖くてビクビクしてるの!」
「どうしてリリスと同じ事ばかり言うんだい?僕を信じてくれないのか…」
「だって…アークは私とつり合ってないんだもん!イケメン過ぎると逆に付き合いづらくて」
「リリスにも同じ事を言ったが、つり合うかどうかは僕が決める。僕は君の事が本気で好きなんだ。この気持ちは嘘じゃない」
アークがナタを抱き締めるとナタは震えながら言いました。
「私がさせてあげたらラミアの尻尾をくれる?おじさんに子供が出来たら、私はおじさんと養子縁組してるから、弟か妹が出来るの…。ピーターみたいに可愛い弟だったら良いなぁ。血は繋がってないけど、絶対に可愛がる」
「あなたは自分の身を売ってまでゲイザーに尽くすと言うのか…。そんな条件は飲めない。僕のプライドが許さない」
「どうしてアークはおじさんに意地悪ばかりするの?」
「ゲイザーが僕に意地悪してるんじゃないか!ナタはゲイザーの味方をするし…。僕は恋人なのにナタから愛されてると感じない」
「おじさんはアークの悪口なんか一度も言わないよ?それなのにアークはおじさんの悪口ばかり言ってる」
「おのれ、ゲイザー。全て奴の手の内で転がされていたのか…。明日のディベートで奴を叩きのめしてやる!」
…つづく
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書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第145話です。