アークはベンに酒を勧められて、チビチビと口を付けます。初めての飲酒だった為、水割りをグラス一杯飲んだだけでもうベロベロに酔っ払っていました。四杯目を注ごうとした時です。
「もうこれ以上、飲めません!」
「オレはまだまだ飲めるぞー?」
「僕を酔わせてどうするつもりだい?ダークは何を考えているんだ…」
「ん?酔わせて宿屋でしっぽり…って、いくらこのにぃちゃんが綺麗な面してるからって、それはないよなぁ」
「すみませんが私は女性が好みなので、そのような趣味はありませんよ?」
「でもダークがアークに惚れてるって噂はよく聞くけどなぁ。アークがゲイザーの娘と無理やり許婚にされたのも、ゲイザーがアークを自分のものにしたいからだ…と噂が立ってるぜ?」
「そんな噂が立ってるんですか!知りませんでした…」
「ふざけないでください!僕は本気でリリスの事を…」
「リリスって誰だよ?」
「アーク殿の昔の恋人の名前のようです」
「大体、僕はアダムの事が大嫌いなんだよ!リリスに嫌われたくなくて、仲良くしてただけなのに…」
「アダムって誰だよ…」
「私によく似た昔の友人だそうです」
「ミカエルの事も気に入らなかった…。僕と付き合ってるって噂が立ってるのに、否定もしないし!」
「ミカエル…。誰の事だ?」
「アーク殿の昔の上司の事のようです。とてもお綺麗な方なんですが、女性ではありません」
「おお、ミスターレディか…。そいつは災難だったな」
「アーク殿、そのまま溜め込んでいた事を全て吐き出してください。ラクになりますので…」
…つづく
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書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第125話です。