数時間前に遡って、アークは夜風に当たりながら頭を抱えていました。
「まさか…ナターシャ様が…ショタコンだったなんて…?ああ、子供に戻りたい!」
「おや…、アーク殿。今夜もナターシャと喧嘩でもされたのでしょうか?」
「ゲイザー様…。喧嘩したと言うわけではないのですが、私がピーターの事を悪く言うとナターシャ様に嫌われてしまいそうで…」
「ふむ、アーク殿とピーターは犬猿の仲のようですからね」
「今もあの男はいやらしい目でナターシャ様を見ているのです」
「ピーターならナターシャに危害を加える事はまずないと思いますけどね」
「人間になってから嫉妬が激しくなって…。天使の頃はナターシャ様の胸の谷間に、ピーターがいてもイライラしなかったのですが、ネズミの頃から気に入りませんでした」
「確かに男としては羨ましいポジションにおられましたね」
「ゲイザー様までそのような事を…」
「良かったらこれから飲みに行きませんか?」
「お酒は飲んだ事がないのです」
「では酒場に行った事もないのでしょうか?」
「ええ、酒場になど行きたいと思ったことすらありません」
「私はフラウと喧嘩したら必ず行ってました」
「酒場に行くと何か良い事でもあるのですか?なんだか店の前はいかがわしい雰囲気が漂っているのですが…」
「男には飲まなければやって行けない日もあるのです」
「店の前で網タイツを履いたバニーガールが呼び込みをしていました」
「綺麗な女性が接客してくださいますからね」
「せっかくの誘いですが遠慮させていただきます」
「まあそう言わず。奥の部屋ならゆっくり話も出来ますし、溜め込んでいた事を吐き出せばスッキリするかもしれませんよ?」
…つづく
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書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第123話です。