ピーターはガクガク肩を震わせながら言いました。
「この事はアークには言わないでくれよ?絶対に殺される…!」
「アークには内緒にしといてあげるよ?」
「はぁ…、フラれちまったのか…。オイラ、寿命縮めてまで、人間になったのに…」
「ピーターの事は嫌いじゃないんだよ?むしろ大好き!アークと一緒にいる時より、リラックス出来てたし…」
「ネズミに戻りたい…。ナタの胸の谷間で眠れたら満足だった」
「あはは!アークの言ってた事、本当だったんだ。ピーターがエロ親父だって」
「オイラの顔がもう少しイケメンだったら、ナタは好きになってくれたかい?」
「うーん、アークにも言われたんだけど、私はアークの事顔だけで好きになったのか?って」
「アークの顔はやべぇよ?あれは反則だ…。最初から勝ち目がねぇってわかってたんだよ…」
「うん。多分、最初は顔が好きって思ってた。でもアークが顔だけで選ぶ女は嫌いって言ってて、私もアークの嫌いな女たちと一緒だって思ったの」
「ナタはそいつらとは違うはずだ。顔だけの男なら選ばねぇ…」
「そうだね、アークは性格も良かったし、何もかも完璧だから、どこが嫌ってわけじゃなかったんだけど、付き合ってみたら上手くいかなくて、アークと一緒にいるといつも緊張してて、ピーターといる時みたいに楽しくなかったの」
「それならオイラと一緒にいた方が幸せなんじゃないか?」
「そうかもしれない…。でも私、アークの事好きになろうって決めたから」
「好きになるのは自動的だろ?」
「私が自動的に好きになったのはおじさんだけなの。でもおじさんはもう手の届かないところにいるから、おじさんの代わりにアークを好きになるって決めたのに、アークはアークだからおじさんじゃなくて、そこが気に入らなくて、どうしても好きになれないから悩んでた」
「うーん、オイラにはよくわかんねぇけど、ゲイザーもナタの事は好きだったと思うんだ。ナタの裸を見てゲイザーも反応してたからな…」
「それはわかってる。だから行けるかも!ってあの頃は思ってたんだけど、さっきピーターに好きって言われた時にわかっちゃった…」
「何がわかったんだ?」
「どんなに好きでも子供の姿だと、そう言う風に見たらダメって気分になるって…」
「オイラ、これでも大人なんだけどなぁ」
…つづく
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書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第122話です。