十年前、宿屋の一室。ゲイザーがフラウの部屋に行ったまま帰ってこなくなりました。ナタはほっぺたをプクッと膨らませて怒っています。
「おじさんが帰ってこない!しかもなんか変なこと考えてる…」
「変なことってなんだい?」
ネズミの姿のピーターと、六歳の頃のナタが喋っています。
「うーん、よくわかんない。お胸が大きい…とか」
「おい!そいつはヤバイぜ?ゲイザーの奴、狼になってあのシスターを襲ってるかもしれねぇぞ」
「えっ、おじさんが獣人になっちゃったの?今日は満月じゃないのに」
「オイラがちょいと偵察に行って来る!」
「お願いね!ピーター」
ピーターは屋根裏によじ登るとゲイザーのいる部屋の隙間から覗き込みました。
「ありゃ、これは…シスターの方が…うーむ、神に仕えるシスターとは思えないほどの乱れっぷりだな…」
ピーターはナタのいる部屋に戻りました。
「どうだった?おじさん、獣人化してなかったかな…」
「いや、人間のままだったが…ある意味、獣になっていたよ?」
「えっ、どう言う意味?ナタ、わかんない…」
「ゲイザーより、シスターの方がやべぇな…。むしろゲイザーの方がシスターに食われた感じだったよ?」
「えっ?あのお姉さん、邪悪な波動は出てなかったんだけど、おじさんに酷い事してたの?」
「酷い事っつーか、まあゲイザーにとっちゃ、美味しい思いをしていると思うぞ?」
「ピーターの言ってる意味、全然わかんないんですけど!」
「お子ちゃまにはちょいと刺激が強すぎる話だぜ?わかったら、もうねんねしな!」
「えーっ!ナタ、お子ちゃまだけど、大人より賢いもん!」
「もう少しナタの胸がボインになったら、教えてやるよ?」
「お胸が大きくなれば教えてくれるの?だったらナタのお胸を魔法でおっきくしちゃうんだからね!」
…つづく
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書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第119話です。