玄関先でアークとピーターは押し問答を続けます。
「てめぇの心眼とやらは、オイラの正体も見抜けねぇのかよ!」
「ん?もしや…ウェアラットのピーターが…人間に…まさか!」
「やっと気付いたか?そんじゃ中に上がらせてもらうぜ!」
「一体、どうやって…人間になったのです?」
「てめぇと同じだよ?世界樹の願いが叶う実を食ったのさ」
「そんな…寿命が半分になるのですよ?わかっていて食べたのですか」
「そうだな、オイラの寿命は元々そんな長くねぇから、あまり生きられないかもしれないけどよ」
「私の寿命は半分になっても普通の人間より長いかもしれませんが…」
「てめぇがナタを泣かせてばかりいやがるからオイラも黙っていられなくなったんだ!」
「わ、わかりました。ナターシャ様にピーターが戻りましたとお伝えしますので、応接間でお待ちください…」
「そんな事しなくてもオイラが直接、ナタの部屋へ…」
「いけません!身内以外の男性をナターシャ様の部屋に入れるわけには…」
「オイラも身内みたいなもんだろが!オイラはてめぇより前からずっとナタの使い魔だったんだぜ?」
「確かにそうですね…。ナターシャ様の使い魔の中では私は新参者ですので…」
「それなのに…今ではてめぇが使い魔の中で一番でかい顔してて気にいらねぇな!」
「私よりもゲイザー様の方が、使い魔の中では一番偉いと思いますけど?」
「ゲイザーは良いんだよ?オイラにも優しくしてくれるしな。お前と来たらナタを独り占めにしようとしてて、胸糞悪いぜ!」
「独り占めにしていたのは申し訳ありません」
「ナタの胸の谷間はオイラの特等席なんだ。フカフカして気持ちいいんだぜ?」
「べ、別に…そんなもの羨ましくなんかないですよ?」
…つづく
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書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第106話です。