ナタとアークは別れ話がこじれていました。いつまで経っても堂々巡りで話が進展しません。
「今のままの関係が続くと私が惨めになるだけじゃない?」
「私は一体、どうすれば良いのでしょう…?」
「アークとラヴラヴ出来るなら、悪口言われても平気だけど、ラヴラヴ出来ないのに悪口言われてるだけだったら嫌になってくるよ…」
「ではラヴラヴしていたら、よろしいのでしょうか?」
「ラヴラヴ出来るの?」
「ラヴラヴの基準が難しいです…。性的な関係をラヴラヴと言うならば、出来ないと申し上げておきます」
「やっぱり出来ないんだ…」
「私の中の封印を解く鍵を使わないといけなくなりますので…」
「このままだと私…アークのせいで、おばさんになっても…いや、おばあちゃんになっても、彼氏が出来ない気がするわ」
「娘のリリムも妻のリリスによく似て美人でしたが、なぜか彼氏が出来ませんでした…」
「全部、アークが悪いんだからね!」
「反省しております…」
「私はリリスでもリリムでもなくて、ナターシャなの!アークが好きなのはリリスでしょ?」
「現在の私が愛しているのはナターシャ様、ただ一人です」
「二千年間アークとして生きてきたんでしょ?もう前世のルシファーなんて、今のアークに関係ないよ!」
「確かに…アークとして生きてきた記憶の方が今の私には大事です。昔の記憶は劣化が激しくて部分的に鮮明に思い出せるのですが…」
「アークはアークのままでしょ?ルシフェルでもルシファーでもないよ!」
「私は大きな思い違いをしていたようです。例えルシファーに覚醒しても、アークとしての記憶があれば、私は私のままで意識を保っていられるはず…」
「絶対にそうだよ?アークからは邪悪な波動が出てないから大丈夫!」
アークはとうとう人間になると言う決意を固めました。
…つづく
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書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第77話です。