No.976132

新ビーストテイマー・ナタ76

リュートさん

書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第76話です。

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2018-12-09 08:48:04 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:96   閲覧ユーザー数:96

ナタはまた深くて大きなため息をつきました。

 

「アークと話してると私、どんどん嫌な子になって行く気がするよ…」

 

「前にもそう言われましたよね…。私はゲイザー様のようにナターシャ様を叱らないからダメだと。娘のリリムの事も叱った事が一度もなかったのです」

 

「アークっていつもハッキリしないじゃない?愛してるけど別れるって言うのもそうだけど、嫌いってハッキリ言ってくれた方が、傷付かないんだよ?」

 

「嫌いだと言えば、ナターシャ様は傷付かなくて済むのでしょうか?」

 

「うん、そう言ってもらえた方が気持ちがラクになるかな」

 

「わかりました。私はナターシャ様の事がき…き…き…き…き…き…」

 

「どうしても言えないの?」

 

「思ってもいない事は言えません…」

 

「嫌いじゃないなら、まだチャンスがあるのかな…って思っちゃうじゃない?」

 

「チャンス…ですか?」

 

「他の人を好きになれなくなるんだよ。誰か良い人が目の前に現れても、アークのせいでチャンス逃しちゃうかも?」

 

「ゲイザー様はどうやってフォン様とサラ様をくっつけられたのでしょうか?不思議です…」

 

「うーん、おじさんはチャンスがないってわかるからじゃない?私の事も全然、好みじゃないってわかるもん」

 

「なるほど…。下手に相手に期待を抱かせないのが良いのですね。勉強になります」

 

「好きになって欲しいけど、望みがないってわかってるから諦められるよ」

 

「ゲイザー様はやはり恋愛の達人のようです」

 

「フラウおばさまも、かなりの手練れよ?あのおじさんを堕としたんだもん!」

 

「確かに…ゲイザー様を堕とすのは相当、骨が折れそうですからね…」

 

「アークも堕とすの大変そうだよ?」

 

「私はもう堕ちるところまで堕ちてしまってます。これ以上は堕ちません」

 

…つづく


 
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