No.966988

スマブラ Abandon World 14「家族との再会」

Nobuさん

スマブラの顔(?)、スマブラ四天王のターン。

2018-09-12 21:42:25 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:583   閲覧ユーザー数:583

 マリオ、リンク、カービィ、ピカチュウは、アスティマが感知した人を探していた。

「アスティマは一体、どんな奴を見つけたんだろう」

「どんな人かは分からないけど、とにかく、また仲間が見つかってよかった!」

「まだ出会ってないけどな」

「あうー」

 ピカチュウの突っ込みにへこむカービィ。

「ま、とにかく先に進んでみなきゃ分からないぜ」

「そうだね」

 スマブラ四天王が先に進んでいくと、三体のゾンビと人の形をした化け物が姿を現した。

「またゾンビかよ、でも俺達が蹴散らしてやる!」

 マリオがファイアボールで牽制した後、リンクがゾンビを斬りつけて攻撃する。

 ピカチュウも敵陣に突っ込んでかみなりを繰り出し、ゾンビ達を一網打尽にする。

「せぇいやぁぁぁっ!」

 カービィもファイナルカッターを繰り出してゾンビを攻撃する。

「危ない!」

 ゾンビがマリオに向かって爪を振り下ろしたが、リンクがマリオを庇い代わりにダメージを受ける。

 もう一体のゾンビもピカチュウに噛みつき、人の形をした化け物もリンクを殴る。

「こいつ、タフだな……」

「全然倒れないよ……」

 人の形をした化け物のタフさに苦しむカービィとピカチュウ。

「そんな時こそ」

「俺達に任せろ!」

 そう言うとマリオはファイア掌底を、リンクはスマッシュ斬りを繰り出した。

 すると、人の形をした化け物は大ダメージを受けて叫び声を上げた。

「確かに体力はあるが、意外と防御は脆いようだな。だから、強力な一撃を与えれば楽に倒せるぞ」

「だったら、ゾンビは俺達に任せて、マリオはその化け物に専念しろ!」

「おう!」

 リンク、カービィ、ピカチュウはゾンビの群れを担当し、マリオは人の形をした化け物を担当した。

「とりゃ!」

「えいっ!」

「食らえ!」

 カービィは短い手足で懸命にゾンビを攻撃し、

 リンクは遠くからゾンビの群れに爆弾を投げ、ピカチュウは電撃をゾンビに食らわせる。

 マリオは人の形をした化け物に殴られながらもパンチやキックで人の形をした化け物にダメージを与えた。

 人の形をした化け物の動きは鈍ってきており、体力が残り僅かになっているという証だった。

「これで、とどめだ!」

 そして、マリオがファイア掌底を人の形をした化け物に当てるとドロドロに溶けて消滅した。

 マリオはややグロテスクなそれを見て若干気分が悪くなったが、

 それを振り切りゾンビの群れに突っ込んでいく。

 そして、リンク、カービィ、ピカチュウと共にそれぞれの持つ必殺技を繰り出し、

 ゾンビ達を全滅させるのだった。

 

「まったく、ここはホントにゾンビだらけだぜ」

「キング・オブ・ザコとはいえ、数が多いからね」

「それでも、これから先に待ち受ける試練を乗り越えれば、目的は達成できるさ」

「そうだな。改めて気合を入れるぞ!」

「「「「おーっ!!」」」」

 

 黒い空間の中で、スマブラ四天王が気合を入れる様子を女性が光のない金色の瞳で見ていた。

「まったく、どうしてこんな世界でも希望を失わないのかな?

 普通、こんなところに来たら、すぐ死んじゃうのに……。

 まぁ、あいつらは『普通』じゃないからかな!」

 スマブラ四天王がある程度歩いていると、遠くに緑の帽子を被った男と医者の格好をした男、

 そして忍者のような風貌の人物の姿が見えた。

「あれは……スマブラメンバーか? おーい!」

 マリオが彼らに向かって手を振ると、向こうにいた三人の人物もそれに反応して手を振る。

 すると、三人の人物がマリオ達の方に向かって走り出した。

 

「ルイージ、ドクター、シーク! 無事だったか!」

 その人物は、ルイージとドクターとシークだった。

「うん……兄さん達もよく無事だったね」

「ああ、この辺でゾンビ達に出会ったが」

「俺達で蹴散らしたぜ」

「でも、これで仲間が見つかってよかった!」

「生きていてくれて……本当によかったぜ、ルイージ、ドクター」

 新たな仲間と出会えて喜ぶスマブラ四天王。

 特にマリオは、自分の身内と再会できたために大きな喜びを表していた。

「当たり前さ、僕だって兄さんを探してたんだから、これくらいで倒れるわけがないよ」

「それにほら、これだって手に入れたんだ」

「おおっ!」

 そう言ってドクターはマリオ達に廃墟で手に入れた携行食糧を見せた。

「この世界では、食糧は貴重なんだ。だから、少しずつ、大事に食べようね」

「ああ」

 

 ルイージ達を仲間にしたスマブラ四天王は、

 ラストホープに戻るため、元来た道を引き返そうとしていた。

「兄さん達は、これからどこに戻るの?」

「ラストホープ、ってところだ」

「なんだそれは」

「最後の希望って意味で、アスティマが治めているこの世界の本拠地なんだぜ」

「じゃあ、そこに行けばとりあえずは安心って事?」

「まぁ、そうなるな」

 七人がラストホープを目指して歩いていると、突然、地面から何かが噴き出してきた。

「なっ!?」

「これは……試練の予感がする……!」

 そう言ってリンクは剣を抜いてすぐさま戦闘態勢を取った。

「えっ!? な、な、何なんだい!?」

 何が来るのか分からず、慌てるドクター。

 すると、地面から人間と魚が混ざったような容姿の巨大な魔物が現れた。

「こ、これは……」

「間違いない、俺達をラストホープに行かせないために立ち塞がっているんだな!」

「って事は、つまり……?」

「戦えって事なんだよ!」

「だったらやるしか……ないよね?」

「ああ、くたばるわけにはいかないしな!」

 マリオ、カービィ、ピカチュウ、ルイージ、ドクター、

 シークが戦闘態勢を取ると同時に、巨大な魔物が襲い掛かってきた。

「うわぁぁぁっ!」

 魔物の叫び声と同時に、闇の波動がマリオ達を襲った。

 マリオとピカチュウは何とかかわせたがそれ以外のメンバーは軽傷を負う。

「水がないのに、なんで津波が……?」

「あいつの特性だろうな、気にせず行くぞ!」

 そう言ってマリオはファイアボールで牽制し、リンクの剣技とピカチュウの電撃が魔物に命中する。

 カービィはルイージが放ったファイアボールを吸い込んでファイアをコピーし、

 口から火を噴いて魔物を攻撃した。

「リンク君、これを」

「サンキュ」

 ドクターはリンクの体力が減っていると判断し、カプセルを投げて彼の体力を回復させる。

「はぁぁっ!」

「せいっ!」

 シークは身軽な動きで飛び上がり、

 その勢いで魔物に飛び蹴りを放った後に反撃を受けないよう離脱する。

 ドクターは魔物が吐いた灰色の霧をかわしつつ心臓マッサージで魔物を攻撃する。

 しかし、魔物の固い部分に当ててしまいダメージは与えられなかった。

「そらよっ!」

 ピカチュウは相手の懐に近づいて電撃を繰り出し魔物に強烈なダメージを与え、

 さらにリンクが疾風のブーメランで怯ませた後にファイアカービィの火吹き攻撃が入る。

 マリオ、ルイージ、シークは飛び道具で魔物を牽制しつつ体術で援護攻撃をする。

 

「ったく、どんだけタフなんだよあいつは」

「俺達が戦ったあの化け物以上と見えるな」

 この魔物は、人の形をした化け物以上にタフな体力を持っていて、なかなか倒れない。

 早めに倒さなければ、疲労が蓄積して、しまいにはダウンしてしまうのだ。

 だが、魔物のダメージも蓄積しており、もう少しで倒す事ができそうだった。

「あと少しだ。僕達のとっておきの一撃を」

「あいつらに」

「与えなきゃね!」

 そう言って、マリオ、ルイージ、ドクターは自分の右手に力を溜める。

 

「「「トリプルジャンプパンチ!!」」」

「とりゃぁぁぁっ!」

 そして、マリオ、ルイージ、ドクターが大ジャンプをしてパンチを繰り出し、

 魔物を空の彼方に吹っ飛ばすのだった。

 

「試練の嵐は、過ぎ去ったようだな」

 魔物が吹っ飛ばされたと同時に、周辺から魔物の気配が消えた。

「もう魔物も来ないようだし、安心してラストホープに戻れるね」

「ああ。道は覚えているよな?」

「も、もちろん!」

「自信はなさそうだな……とりあえず、俺から決して離れるなよ」

 そう言い、マリオ達はラストホープに戻っていくのだった。

 しかし……。

 

「まさかあの魔物を退けられるとは、ね。だけど、本当に怖いのは、魔物じゃないんだよ?」

 くすくすと、女性がマリオ達の様子を見ていた。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
1
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択