無事にラストホープに到着したスマブラ四天王とルイージ、ドクター、シーク。
「お疲れ様です。仲間も増えてきましたね」
アスティマの言う通り、ラストホープは以前と比べて賑やかになっていた。
「本当にここは快適だよね」
「あの地獄が嘘みたいだよ」
「食べ物もたくさんありますしね~」
ルイージ、ピット、ヨッシーはワイワイとラストホープで会話をしていた。
「ははっ、楽しそうだな……うん、うん」
その様子をマリオ達は微笑ましく見ていたが、
同時に、元の世界に帰りたいという願いも一層強くなった。
「……皆さん、どうしたんです? なんだか、寂しそうな表情ですよ」
「ああ、この光景を見たら元の世界を思い出しちゃってな」
「……」
マリオ達は元の世界に帰りたかった。
だが、何も問題を解決せずにこの世界を立ち去るのは
マリオ達にとってはあまりにも屈辱だったため、今、帰るつもりはないようだ。
「……元の世界に帰りたいのですか? ですが今、私の力は……」
「そんな事はどうでもいい! 今はお前の言う通り、この世界を救ってからそれは考えるぜ!」
そう言うリンクの表情に曇りはなかった。
彼の表情を見たアスティマがほっと一安心する。
「ああ、本当にあなた達を呼んでよかった、と私はこの時思っています。
他の人を呼んでいたら、無理矢理にでも元の世界に帰っていたでしょうから……」
「俺達はお前を絶対に裏切らないから安心しろって」
「……はい!」
ピカチュウもまた、アスティマの事を信頼しているようだ。
その頃、カービィはというと……。
「食~べ~さ~せ~て~!」
ドクターが持っている携行食糧を食べようとしていた。
「だ~め、これを君一人で全部食べたら大変な事になっちゃうんだよ? カービィ君」
「ぶ~ぶ~」
「というわけで、これはアスティマ君に預けるよ」
ドクターはカービィに携行食糧が食べられないように、
急いでアスティマのところに行って彼女に携行食糧を預けた。
「さて、これからどうしましょうか」
ラストホープの中央に集まったのは、アスティマ、マリオ、リンク、カービィ、
ピカチュウ、ヨッシー、フォックス、ファルコ、マルス、ロイ、アイク、ルフレ、
ネス、リュカ、メタナイト、ロゼッタ、シュルクだった。
「まずは、仲間探しを優先させよう」
「んで、この世界を救って元の世界に帰るんだ」
この世界には、散らばったスマブラメンバーがまだまだ残っている。
彼らを探さなければ、次のステップには進めないとマリオは判断したからだ。
「そのために、今から4つのチームを編成しようと思っているのですね?」
アスティマの言葉に、マリオは首を縦に振った。
「では、チーム分けはこちらが行います」
アスティマによるチーム編成の結果、以下のようなチームができた。
Aチーム:マリオ、リンク、カービィ、ピカチュウ
Bチーム:フォックス、ファルコ、ネス、リュカ
Cチーム:ヨッシー、メタナイト、ロゼッタ、シュルク
Dチーム:マルス、ロイ、アイク、ルフレ
「まぁ俺達は当然、この編成だよな」
「でも、なんで私がこっちのチームなんですか~?」
「この方が、バランス的にいいと思いまして」
Bチームのネスとリュカは超能力による攻撃力が高いが、
その分、足が少し遅く、それを足の速いフォックスとファルコが補う形となっている。
Cチームも、足の遅いロゼッタを足の速いメタナイトがサポートし、
バランスの良いヨッシーとシュルクが入っている。
Dチームも、バランス、パワー、スピード、ブレインと揃っていて隙のない構成だ。
「この編成に異議のある方は挙手してください」
誰も手を挙げなかったため、アスティマは立ち上がり指示を出した。
「では、Aチームは北、Bチームは東、Cチームは西、Dチームは南に向かってください」
「おう!」
マリオがそう言うと、それぞれのチームはバラバラの場所に向かっていった。
「私は信じていますよ。あなた達が無事に、仲間を見つけ、ここに帰ってくる事を……!」
アスティマが編成したチームは、散らばった仲間を探すため、この世界のあちこちに分かれて行動した。
マリオ、リンク、カービィ、ピカチュウは北。
「ファイアボール!」
「回転斬り!」
「ハンマー!」
「かみなり!」
フォックス、ファルコ、ネス、リュカは東。
「俺とファルコが前に出るからネスとリュカは後方から援護してくれ」
「うん! ネス君、一緒に頑張ろうね」
「もちろんさ!」
「へっ、こんな奴コテンパンにやっつけてやるよ」
ヨッシー、メタナイト、ロゼッタ、シュルクは西。
「行きますよ~」
「モナドからの、バックスラッシュ!」
「行け、チコ!」
「うりゃりゃりゃりゃ!」
マルス、ロイ、アイク、ルフレは南。
「せいっ!」
「やあっ!」
「はあっ!」
「エルファイアー!」
それぞれが持っている技で、ゾンビやゾンビ犬を一掃していくチームメンバー。
敵は多いが、このくらいで挫ける彼らではない。
また、もしもゾンビ達にやられてしまえば、
この世界の一般人とそれほど変わらないという結果になってしまうと思う者もいるからだ。
それだけは避けたい、と彼らは思っているのだ。
だが、それを見ているのは、光だけではなかった。
「ふふふふふふ……。全て、ボクの思惑通り……」
果たして、この世界は本当に救われるのだろうか。
それとも、破滅へ向かっていくのだろうか。
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