No.92915

恋姫無双異聞録~第4話~

鴉丸さん

第4話です

黄巾編の終了ですw

2009-09-01 21:49:38 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:4351   閲覧ユーザー数:3328

 

―――Side 狂骨―――

 

 

狂骨「・・・なぜ?」

 

 

狂骨は、晴れ渡る空の下でそう呟いた

 

 

春蘭「勝負だ!」

 

 

秋蘭「すまんが、命令なのでな」

 

 

季衣「~♪」

 

 

流々「え~と・・・すみません」

 

 

凪「お手並みを拝見いたします!」

 

 

真桜「覚悟し~や!」

 

 

沙和「全力でいかせてもらうの~♪」

 

 

狂骨の目の前に居るのは、魏の猛将たち 狂骨は、魏に身を寄せすでに3週間がたっている 役職としては『特別遊撃要員』要するに、一人で何でもやっていいよ~と言う事である そして、何故この状況になっているかと言うと、狂骨の戦闘能力をもっと見てみたいと思った華琳の発案によるものだった

 

 

華琳「さて・・・見せてもらおうかしら?」

 

 

桂花「どうせ、そこまで強くないですよ あの男」

 

 

美影「フン・・・何も知らないくせに、適当な事を言うな」

 

 

桂花「何ですって!?」

 

 

今はまだ「ツン」の状態だからなのか、狂骨に対して懐疑的な桂花とそんな桂花が気に入らない美影の口撃も外のほうで行われていた

 

 

狂骨「はあ~・・・面倒くさい・・・」

 

 

凪「これに勝ったら、修行をつけていただきます」

 

 

真桜「あの、『だいなまいと』ちゅ~もん・・・教えてもらうで!」

 

 

沙和「仲間はずれはいやなの~」

 

 

この三人は、狂骨の氣の使い方やダイナマイトを見て何とか、弟子入りしようとアピールしていたのだが、なかなかいい返事をもらえなかったのでこの機会に教えてもらおうとしていた

 

 

春蘭「ふふふ・・・どれほどやれるのか・・・」

 

 

秋蘭「はあ・・・ま、姉者の言う事も分かるな」

 

 

この二人は、狂骨の戦いをもう一度見てみたいと思っていたので張り切っている

 

 

季衣「よし!兄ちゃん、行くぞ!」

 

 

流々「兄様、すみません」

 

 

この二人は、兄的雰囲気を持つ狂骨に懐いていたがそれとこれとは別らしい 

 

 

華琳「それでは・・・始め!」

 

 

桂花「すぐに負けるわよ!」

 

 

美影「はっ、ありえないわよ!」

 

 

この二人は無視で

 

 

狂骨「はぁ~・・・童子切を抜くまでも無い、か」

 

 

首や指を鳴らしながら、気だるそうに言う狂骨 対する魏の将は、やる気があるのかと思ったが次の瞬間にその認識を改める事になる

 

 

 

 

狂骨「見くびるなよ?狂骨・・・参る!」

 

 

まるで、肉食獣を思わせる目つきに変わった狂骨に圧され、一瞬動くのを躊躇した面子 だが、それは間違いだった

 

 

沙和「へ!?」

 

 

いつの間にか、沙和の頭を掴んでいた狂骨に美影以外の全員が驚く

 

 

狂骨「戦場では何が起こるか予想はつかん だから、何があろうと動きを止めない事だ」

 

 

そういい、沙和を季衣のほうに投げる狂骨

 

 

季衣「わあ!?」

 

 

突然、飛んできた沙和を抱きとめようとするが沙和の影に隠れて迫ってきていた狂骨に一撃を受けリタイア 沙和は、そのまままた掴まれ流々のほうに投げられた

 

 

沙和「ちょっとー!?」

 

 

流々「わー!?」

 

 

まさか、二回連続で沙和を投げるとは思わなかった流々は沙和とぶつかり二人ともリタイア 狂骨の戦い方に、唖然とする生き残りたち

 

 

春蘭「敵を武器にする・・・だと?」

 

 

秋蘭「予想もつかないな」

 

 

春蘭たちは、様々な戦場を駆けてきたが敵を武器にする相手など居なかった 

 

 

凪「・・・強い」

 

 

真桜「油断しとる暇ないな・・・」

 

 

凪たちは、自分たちが師を仰ごうとしていた存在の強さに、畏怖と憧れを持った

 

 

狂骨「本来戦いに、『正々堂々』という言葉は無い 勝つためには、自分にできる事を全てやらなければならない 卑怯?卑劣?甘い・・・そんな事では、大切なものは守れない 俺は、俺が守りたいと思った奴らのためならどんな事でもする たとえ、そいつらに拒絶されたとしても・・・」

 

 

強い意志を瞳に宿した狂骨の姿を見て全員が思った

 

 

――――美しい、と――――

 

 

春蘭「フッ・・・負けられんな!」

 

 

秋蘭「・・・ああ!」

 

 

凪「行きます!」

 

 

真桜「いくで!」

 

 

季衣「・・・ま、まだ負けていないもん!」

 

 

流々「です!」

 

 

沙和「本気で行くの!」

 

 

先ほど、三人はリタイアといったが正確には違う 狂骨は、諦めなければ何度でも来ていいと言っていた つまり、本人たちがやめるか、華琳が止めるまでは終わらないのだ

 

 

華琳「(狂骨・・・すごいわ 私をここまで、執着させたのはあなたが初めてよ・・・もう離さないわ!)」

 

 

華琳は、狂骨の考えや姿を見て美しいと感じ、そして、そんな狂骨を手に入れられた事に喜びを感じた

 

 

桂花「な、なんなのよ・・・あいつ」

 

 

美影「フフッ・・・ご主人様の素晴らしさが分かったかしら?」

 

 

不覚にも顔を赤くしてしまった桂花を見て、自分のことのように嬉しさを顔ににじませる美影

 

 

美影「それにしても・・・あぁ ご主人様ぁ・・・雄々しいです もう私は辛抱たまりません・・・こんな駄目な私にお仕置きをぉ」

 

 

桂花「あ、あんた・・・大丈夫?」

 

 

突然、体をくねらせそんな事を呟く美影が心配になる桂花 安心しろ、君も似たような感じだから

 

 

 

 

―――数時間後―――

 

 

狂骨「ま、俺相手にここまでできればいいほうだろ」

 

 

春蘭「ハァ・・・ハァ・・・分かっては・・・いたが」

 

 

秋蘭「・・・強い」

 

 

華琳のストップがかかり結果は、狂骨の圧勝 しかし、狂骨相手に数時間も持ったのだから凄い事である

 

 

狂骨「ま、ここまでやったご褒美に・・・春蘭たちは、時間があれば模擬戦をするか?」

 

 

春蘭「本当か!」

 

 

秋蘭「いいのか?」

 

 

季衣「今度は、勝ってやる~!」

 

 

流々「えっと、私はお料理とかを教えて欲しいんですけど」

 

 

狂骨「ん?別に構わんぞ?」

 

 

春蘭たちはいつか勝ってやると、流々は自分が知らない料理を知ることができることになり喜んだ

 

 

凪「あの・・・私たちは?」

 

 

凪が恐る恐る、尋ねる

 

 

狂骨「凪には氣を、真桜にはからくり、沙和には・・・効率のいい兵の訓練方法でも教えてやるよ」

 

 

凪「あ、ありがとうございます!」

 

 

真桜「ほんまか!?」

 

 

沙和「やったの~!」

 

 

念願かなって、弟子になる事ができ喜びを隠しきれていない三人

 

 

華琳「私には?」

 

 

狂骨「・・・参加していないだろう・・・」

 

 

華琳「あら、別にいいじゃない」

 

 

狂骨「・・・ま、お前らにもそのうち・・・な」

 

 

美影「そ、それは放置というやつですか!?・・・あぁ」

 

 

桂花「・・・あんた本当に大丈夫?」

 

 

桂花が『美影のツッコミ役』に就職しましたw

 

 

 

 

―――数週間後―――

 

 

玉座の間には、主要な将が勢ぞろいしていた

 

 

華琳「黄巾党党首の張三姉妹の情報が手に入ったわ・・・」

 

 

桂花「とりあえず、黄巾党の本隊は今ここに居るらしいわ」

 

 

そういって、桂花が指した地点は広い荒野だった

 

 

秋蘭「しかし、どうやって場所を特定したのだ?」

 

 

桂花「美影が、情報を整理した結果よ」

 

 

美影「はい 見て欲しいのは、黄巾党が『まるで何かを追っている』ように動いていることです ご主人様の助言により、今まで報告のあがった黄巾党の動きを図にしてみたところ―――」

 

 

そういって、美影が出した地図には先ほど桂花が指した場所を目指すかのごとく動いていた

 

 

凪「しかし、なぜ?」

 

 

狂骨「おそらく、黄巾党党首の張角たちを追っているんだろう 理由は分からんが、張三姉妹が中心になっているようだしな」

 

 

華琳「ということで、黄巾党を潰すわよ 狂骨は、太平要術の書の回収、もしくは消滅よね?」

 

 

狂骨「ああ ま、もしかしたら張角も助けなければならないが・・・」

 

 

秋蘭「どういうことだ?」

 

 

狂骨は、話した 太平要術の書の危険性を

 

 

華琳「ふむ・・・なら、張角たちもできるだけ無傷で捕らえなさい」

 

 

全員「「「「御意」」」」

 

 

そして、曹操軍は黄巾党の本隊がいる荒野に進軍した

 

 

―――Side 黄巾―――

 

 

地和「どうしよう!大軍が来ちゃった!」

 

 

人和「落ち着いて・・・」

 

 

天和「このままじゃ危ないね・・・」

 

 

三人は、コンサート会場の控え室でそう呟いた

 

 

地和「あの、男がこの本で幸せになれるって言っていたのに!」

 

 

そういって、地和は天和が持つ『太平要術の書』を指差した

 

 

人和「泣き言言っていても始まらないわね・・・敵の攻撃も始まったことだし、逃げましょう」

 

 

外から聞こえてくるのは、爆発音や曹操軍のものと思われる鬨の声

 

 

天和「そうだ・・・え?」

 

 

逃げる準備をしようとした天和が突然倒れた

 

 

地和「お姉ちゃん!?」

 

 

天和「・・・あれ?おかしいな・・・力が・・・」

 

 

一気に顔色が悪くなった天和 太平要術の書の『欠陥』が現れたのだ

 

 

地和「ど、どうしよう!?」

 

 

人和「と、とにかく逃げましょう!」

 

 

状況は理解できないが、とにかく姉を連れて逃げようとする二人 しかし、外に出た時点で―――

 

 

春蘭「ん?貴様ら、張三姉妹か!・・・悪いが、我らと共にきてもらうぞ?」

 

 

春蘭たちに見つかってしまった 

 

 

地和「今は、それどころじゃないの!」

 

 

人和「・・・とにかく、医者を呼んでくれませんか?姉の様子がおかしいんです」

 

 

秋蘭「いいだろう 我らとて、無益な殺生はしない 凪、狂骨を呼んできてくれ」

 

 

凪「はい」

 

 

人和「え?狂骨って・・・」

 

 

そして、曹操軍の本陣

 

 

華琳「あなたたちが、張三姉妹ね・・・張角はどうなの?」

 

 

美影「分かりません・・・ご主人様が居れば、何とかなるかと」

 

 

医術をかじった事のある美影が診てみるが、完全に狂骨の領分である事を理解する

 

 

春蘭「ええい!狂骨はまだ来ないのか!?」

 

 

人和「狂骨って・・・黒い外套を纏っている人ですか?」

 

 

真桜「なんや?お師匠様を知っとるんか?」

 

 

地和「前に、助けてもらった事があるのよ・・・」

 

 

美影「そういえば、私と会う前に三人組を助けたといっていましたね」

 

 

華琳「旅をしていたときかしら「すまん、遅くなった」・・・来たわね」

 

 

天幕に、狂骨が入ってきた 

 

 

 

 

狂骨「ん?張三姉妹はお前らだったか」

 

 

人和「お久しぶりです・・・ところで、姉は?」

 

 

狂骨「待っていろ・・・」

 

 

そういって、狂骨は天和の様子を見る

 

 

狂骨「・・・分かりやすく言うと、太平要術の書に命をほとんど吸われている・・・いずれ死ぬな」

 

 

地和・人和「「な!?」」

 

 

その言葉に、全員が驚くが地和たちの驚きがやはり大きい

 

 

狂骨「ま、心配はいらん」

 

 

そういって、狂骨は懐からビンを取り出す

 

 

華琳「それは?」

 

 

狂骨「ま、仙人特製の薬だな」

 

 

それは、この外史に来る前に太上老君から渡された薬 その効用は、一度のみ死に掛けている者を救う水 しかし、飲ませようとするがもう天和には自力で飲む力は残っていなかった

 

 

狂骨「ふむ・・・仕方ないな グビ」

 

 

そういうと、狂骨は薬を自分の口に含み、天和に口移しで飲ませた

 

 

全員「「「「な!?」」」」

 

 

それに驚く全員 しかし、やっている狂骨は至極真面目 

 

 

天和「ん・・・ん!?」

 

 

数秒後、薬の力により覚醒した天和は目を開け自分の目の前に、以前助けてもらった男の顔がありさらに、口づけをされていることに気づいた

 

 

天和「きゃあー!」

 

 

狂骨「ん?間に合ったか・・・」

 

 

秋蘭「いや、平然とするな」

 

 

美影「これは・・・まだご主人様への愛が足りない私への試練!?こうなったら、首輪をつけてもらうしか・・・」

 

 

桂花「やめなさい!」

 

 

美影「離して!ご主人様に捨てられるわけには行かないの!」

 

 

桂花「そんな事ないから、落ち着きなさい!」

 

 

季衣・流々「「(////)」」

 

 

凪「な・・・な・・・」

 

 

真桜・沙和「「わ~」」

 

 

天幕内は、混沌としていた しかし―――

 

 

狂骨「それで?出てこないのか?・・・」

 

 

??「おや?気づいていたかね」

 

 

そういって、天幕に入ってきたのは30半ばの道士服を着た男

 

 

 

 

春蘭「何者!」

 

 

??「ああ、これは失礼をした・・・私は―――」

 

 

地和「あ、あんたは・・・この本を渡した奴!」

 

 

その男は、以前三人に太平要術の書を渡した男

 

 

??「ん?君たちは・・・あの時の少女か ふむ、狂骨がここに居たのは予想外だった 居なければ、張角は死んでいたのにな」

 

 

悪びれる様子も無く、そういってのける男に、華琳たちはおぞましさを感じた

 

 

狂骨「黙れ・・・玄崩で間違いないな?」

 

 

玄崩「ああ 君と、刑天が追う罪人「玄崩」とは私の事「シッ!」おやおや」

 

 

言い終わる前に、踏み込んできた狂骨により斬られる玄崩 しかし―――

 

 

流々「消えた!?」

 

 

玄崩『ハハハ!私は、直接戦闘は苦手でね・・・いずれ、また会うときが来る その時を楽しみにしておいてくれよ?狂骨・・・』

 

 

陽炎のように消え、玄崩の声が聞こえた

 

 

狂骨「ふん・・・何が直接戦闘は苦手、だ」

 

 

そういう狂骨の右腕には、斬られた傷があった

 

 

美影「ご主人様!」

 

 

あわてて、美影が駆け寄るが

 

 

狂骨「問題ない・・・それより、張角たちのことを片付けよう」

 

 

そういって、狂骨は玄崩が消えた場所を一回見ると話を続けさせた

 

 

―――数日後―――

 

 

結論から言うと、張三姉妹はしばらくは陳留で軟禁 そのあと、曹操の領内ならどこでも、歌っていいということになった まあ、軟禁されている間は狂骨のところに遊びに行くだろう

 

 

天和「ボー・・・」

 

 

地和「ね、ねえ・・・お姉ちゃんどうしたの?」

 

 

人和「狂骨様のことでも考えているんじゃない?助けられたときから、考えていたようだし」

 

 

天和「狂骨様・・・」

 

 

そして、そのころの狂骨は―――

 

 

狂骨「さて、これを・・・」

 

 

書き終えた手紙を、仲のいい行商人に渡し、兵の訓練に向かった

 

 

 

―――Side 刑天―――

 

 

刑天「ほう・・・玄崩が」

 

 

行商人に「狂骨から」と渡された手紙には、玄崩のことが書かれていた いずれ、敵同士になるが任務に関しては別 むしろ、二人で玄崩に当たらなければ拙いのだ

 

 

刑天「ま、やるしかないか」

 

 

手紙を机の中に入れ、刑天は玉座の間に向かった

 

 

 

 

「オマケ~ねねが行く!~」

 

 

ねね「いくのです!北郷!」

 

 

一刀「久しぶりに出番があったらこれ!?」

 

 

ねね「祝!アマゾン登場!大・切・断!」

 

 

一刀「キックですらない!」

 

 

 

 

「舞台裏」

 

 

さて、どうだった今回?

 

 

狂骨「orz」

 

 

あり?

 

 

刑天「あれだ・・・閑話の時の俺と同じ感じだ 助けるためとはいえ天和とキスまでしたから、ダメージは俺以上か?つ~か、オマケ・・・」

 

 

あ~・・・オマケは気にしないで^^;

 

 

狂骨「・・・それより・・・やっと、玄崩が出てきたな・・・」

 

 

刑天「無理するな~ というか、どっかで見たような性格だな?」

 

 

BASARA英雄外伝の松永久秀をモデルにしたんだけど

 

 

狂骨「ほう」

 

 

ああいうキャラも好きなんでw

 

 

刑天「そして、美影が・・・」

 

 

狂骨「従順というか・・・ドMというか・・・変態というか」

 

 

ま、そんな娘ですよ?

 

 

刑天「ま、いいか 次回は、閑話か?」

 

 

うん なので、拠点フェイズや閑話のリクエストを待っていますw

 

 

刑天「次ページに玄崩の紹介があります といっても、まだ少ないですが・・・項目が増えたら更新されていきます」

 

 

 

 

玄崩

  武器:??

  能力:??

 

 

  その他:性格は、自分の欲望に忠実 人を策に陥れたり、狂骨たちが最終手段と考える「人質をとる」や禁忌である「死者を生き返らせる」「人の心を壊す」などを平気でする

 


 
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