二十話
風と稟が仲間になって数カ月がたった。彼女たちの才覚は素晴らしい物であった。数か月で、今まで滞っていた仕事は無くなり、洛陽の国政も安定の兆しが見え始めた。
だが、最近、変な噂が流れている。『天子様は女性ではないのか?』という噂が。
「一体どういう事!?どうして、噂が流れるのよ!?」
詠を始め、みんなはこの噂について軍議を開いていた。
「一刀。劉協様の正体を知っているのは本当に僕たちだけなのよね!?」
「ああ。それは間違いないはずだ。」
「情報操作も完璧なはず………どうして……」
一刀たちの混乱は広がるばかりだ。噂の出所が分からない。しかも、これはただの噂ではなかった。何者かが作為を持って情報を流している。
「もしかしたら………いや、そんなはずはないか?」
一刀は一瞬、星の姿が思い浮かんだ。詠には黙っていたが、神楽の正体を知っているのは自分たちだけではない。星も神楽の正体を知っている。
「どうしたの?」
「いや、何でも無いよ。」
一刀は思っていた事を頭から切り離した。星に限ってそんなことはあり得ないからだ。彼女は本物の義人。人を貶めるようなことは絶対にしない。
「………一刀。あんた、何か隠しているわね?」
一刀の表情をいち早く気付いた詠は一刀に問いだした。一刀も状況が状況だけに隠す事は出来ないと思い、詠やみんなに正直に話したのだ。
「ちょっと、あんた!どうしてそんな大事なことを早く言わなかったのよ!」
詠は憤慨した。秘密を知っているのは自分たちだけではない。趙雲も知っていた。間違いなく、趙雲の仕業だと詠は思ったのだが、
「星ちゃんに限ってそれは無いと思います。」
「そうですね。星はそのような事は致しません。」
風と稟が一刀を弁護してくれた。彼女たちも星の事を信じているようだ。
風と稟は、ものすごく優秀だった。今では国政の中核を担う存在にまでなり、立場的に神楽の正体に気付いていたのだ。だが、詠も彼女たちの事を信頼していたため、何の問題も無かった。
神楽もまた、彼女たちの事を認めていたために何の心配もしていなかった。
「俺もそう思う。星は本物の義人だ。俺たちを貶めるような事は絶対にしないはずだ!」
風と稟だけではなく、一刀もまた星の事を信じている。詠も星の人柄を知っているため、それ以上は追及しなかった。
「それにさ、所詮は噂だよ。知らぬ存ぜぬで通せばいいんだ。」
確かにそうだ。所詮は噂なんだ。だから知らないとずっと言い続ければ何の問題もない。詠もそんな風に思っていた。
だが、みんなの思惑は物の見事に外れた。
美羽、神楽side
「最近、一刀たちは忙しそうじゃの?」
美羽と神楽は一緒に月と七乃さんの出してくれたお茶で、一服をしていた。
「そ、そうだな……」
神楽は少し鬱になっていた。自分の秘密のせいで彼らを苦しめている。その事にとても心を痛めているのだ。
「どうしたのじゃ?神楽よ。」
「そなたは能天気でいいな。」
「な、なんじゃと!」
「今の状況が分からないのか?」
「??」
どうやら、分からないようだ。神楽は美羽に話した。普通、女の身では天子なんかにはなれない。もし、自分の正体がばれたら、他の諸侯たちに攻め入られる口実が出来てしまうのだ。
「どうして、女子じゃ皇帝になれんのじゃ?」
「どうしてって………それが決まりだからだ。」
過去、女性が皇帝になった歴史は無い。今のこの時代は歴史を重視する。昔の偉人達がそうしたなら自分たちもまた同じように行動する。それがこの世界での一般常識であった。
「分からんの~………妾たちは大陸で一番偉いんじゃぞ。どうしてそんな決まりに従わなければならんのじゃ?」
「えっ?……美羽?」
「妾たちは妾たちの好きにすればよいのじゃ。そんな決まりなんぞに従う必要など無いのじゃ。」
神楽は呆気にとられていたが、途中、とてもおかしくて笑ってしまった。
「ふふふ……あははは。」
「な、何がおかしいのじゃ!?」
「あ、いや……お前の言う通りだと思ってな。……歴史に惑わされぬ、柔軟な思考を持つお前の方が皇帝にふさわしいのかもしれんな。……ふふふ。」
美羽は神楽が何を言っているのか理解できなかった。その時、神楽が懐から巾着のようなものを取り出した。
「美羽。これをそなたにやろう。」
「うん?なんじゃ?これは。」
「きっとお前の役に立つものだ。持っていて損は無い。」
巾着の中には何とも金ぴかに光った判子のようなものだった。最初、美羽は何かは理解できなかったが、綺麗に光っているものだから当然のように懐に納めた。
「何か分からんが、ありがたくもらっておくぞい。」
「ああ。」
さっきまで、鬱顔だった神楽はいつの間にか元気になっていた。
数日が経った。人の噂も七十七日というが、一向に収まる気配は無い。噂が真実かどうか、確かめるために毎日のように、天子様に会わせろと、有力な豪族たちや諸侯の使いたちがやってくる。
一刀たちは毎日のように言い訳をして、その者たちを何とか誤魔化していたが限界だった。
そして、神楽は一刀たちを集めて会議を開いたのだ。
「どうしたんだ、神楽?俺たちを集めて。」
「うむ。今、そなたたちがしている事についてだ。」
一刀たちはみんな顔をしかめた。噂が噂だけに、一刀たちが行っていた事は神楽には内緒にしていたのだ。だが、聡明な神楽は全部知っていたようだ。
「よい。そなたたちが余のために動いてくれていた事は知っておった。その事を咎めるようなことはせん。」
一刀たちはほっと胸をおろした。だが、一体何の用なのだろうか?
「そなたたちが余のために毎日動いてくれていた事は知っておった。だが、もはや、余の正体を隠す事は出来ぬと、余は悟った。」
「えっ?………神楽?」
「一刀、皆の衆。余は決断したぞ。余の正体を、各諸侯の連中に檄を渡そうと思う。」
一刀たちは驚愕した。神楽の、皇帝の秘密を教える。それがどんな意味を持つのか知らない神楽ではないはずだ。
「劉協様、何をお考えなのですか!?」
稟が神楽を諫めた。詠も風も同じように言う。
「そうだ!考え直せ、神楽!」
一刀もまた神楽の話に反対した。
女の身では皇帝にはなれない。つまり、彼女にはもともと帝の継承権が無いのだ。継承権が無いのに、自らを皇帝と称し、国政を行った彼女は『偽帝』と称され、罵られるのは明白だ。自分の名前を後世に『偽帝』として残すつもりなのか?
「一刀、余はもう決めたのだ。」
神楽は静かに言う。『偽帝』として罵られればまだいい方だ。下手をすれば、帝を名乗ったという罪で死罪にさせられるかもしれない。
「もともと余は帝の器などでは無かった。ただ、あの時はその場の状況をいち早く鎮めたかったために、帝を名乗ったにすぎん。」
神楽は、帝を名乗った戴冠式の時の話をしていた。
「だが、今は後悔しておる。そなたたちをこんなにも苦しめる事になるとは思わなんだ。」
「神楽……」
一刀は何も言えなかった。神楽は本気だ。本気で今の状況と立ち向かおうとしている。だが、その結末は誰でも予想できるようなものだろう。帝の位を剥奪され、『偽帝』として罵られ、最後は死罪。その現実を受け入れようとしている。
「そなたたちには迷惑をかけたな。………許してくれ。」
神楽は皇帝だというのに一刀たちに深々と頭を下げた。それほどまでに彼女は思いつめていたのだ。
一瞬、一刀は怒りにも似た衝動が腹の底でうずいた。けれど、一刀はそれでも優しく言い放った。
「迷惑なんかじゃないよ。そんな事思うはず無いだろ。」
一刀は優しく言った。神楽が女の子とかは関係ない。神楽が皇帝だから洛陽をここまで立て直す事が出来たんだ。
「そうですよ。私は貴方が天子様で良かったと思っています。」
稟も優しく言った。彼女もまた一刀と同じ想いだったようだ。
「神楽様は何も悪くなんかありません。それはみんなが知っている事です。」
月もまた神楽に優しく言ってくれた。
みんなに励まされ、目に涙を浮かべた神楽。みんなの想いが手に取るように分かるほどでもあった。
「皆……余は……」
「大丈夫だよ。所詮は噂だ。今まで通り、知らぬ存ぜぬで通せばいいんだ。お前は何の心配もする事は無いんだ。」
「………済まぬ。」
神楽は考えを改めてくれたようだ。だが、運命とは皮肉なものだ。みんなの気持ちが合わさった時に限って、最悪の知らせが入ったのだ。
突然、兵士が会議中の一刀たちの前に現れた。
「何の用です!今は会議中ですよ!」
稟は駆けつけてきた兵士に叱りつけたが、兵士はそれどころではないようだ。
「申し上げます!先ほど、このような文が城門の前に!しかも各諸侯たちにも同じような文が渡されたという報告が!」
一刀たちは兵士の持ってきた檄を読んだ。そこには恐るべき内容が書かれていた。
愚かにも天を名乗り、『偽』の天子を擁し、自らの欲望のままに政事を行い、漢王朝を混乱させている大罪人、北郷一刀、袁術、董卓を討つべし。今ここに、反北郷連合の結成を宣言するものなり。大義に生きる者たちは連合に参加すべし。
この文を読んだ一刀たちの表情は言い表せられないものであった。
「何よ!?これ!?」
詠は半狂乱になっていた。他のみんなも同様であった。その文には、ある事ない事が好き放題書かれていた。まるで、自分たちが悪政を行ったかのように。
「………最悪だ。」
一刀は歴史を知っていた。反董卓連合が出来上がるのは知っていたが、それは史実の董卓が悪逆非道な人物であったからだ。だが、ここにいる董卓は月だ。月は、心やさしい少女だ。だから、反董卓連合なんて出来ないだろう。そう思っていた。
「こういう事かよ!」
一刀は歯ぎしりした。まさか、こんな形で連合の結成が出来るとは。月だけではない。自分も美羽の名前も討つべき対象になっていた。月は顔を青ざめていた。まだ、状況を把握できないのか、現実を認めたくないのかは分からない。とにかく、何もしゃべれないのだ。
「我々が行ってきた事がこのような形で書かれているとは………」
稟も憤慨していた。無能者の免職、有能者の採用、税金の見直しに警邏隊の設立。法律改正など、一刀たちが行った政事があまりにも酷く書かれていた。これではまるで独裁者だ。
時が止まったようだった。みんなは声を出す事が出来なかった。目の前の現実を直視する事が出来ない。
だが、そんな中で、風だけは冷静だった。
「起こってしまった事は仕方ありませんね。お兄さん、ただちに使者を送って、事の事情の説明をしましょう。」
風の提案に誰も耳を貸すことは出来なかった。みんな呆気にとられているのだ。
「お兄さん!」
一刀は風の呼びかけにやっと我にかえることが出来た。一刀だけではない。みんなも我に返ってくれたのだ。
起こってしまったものはしょうがない。今はまず、使者を出して、何とか戦を避けなければならない。
「す。すまない、風。そうだな。まずは使者を出そう。」
「そうね。使者を出したら、念のために軍も編成しておきましょう。」
詠も使者を出す事を優先した。なんとしてでも戦だけは避けなければならない。使者に事の事情と戦の回避を提言させる。願いと期待を込めながら一刀たちは使者を放ったのだ。
しかし、一刀たちの使者は二度と帰ってこなかった。
某国
「さすが麗羽ね。ちょっと教えてあげただけで思った通りに動くなんて。」
金髪の少女は威厳たっぷりに玉座に腰かけていた。彼女は曹操。以前、洛陽で一刀を仲間にしようとした人物だ。
「華琳様、袁紹から檄が届きました。」
「そう、御苦労さま。それにしても呆気ないほど上手く言っているわね。一刀には、あまり私の期待を裏切ってほしくないものだわ。」
曹操は、とても楽しそうだ。まるで、この日をずっと待ちわびていたかのように……
「…………………」
「あら、どうしたの?桂花。」
桂花と呼ばれた少女は、曹操の事が理解できないようであった。
「華琳様。私には理解できません。どうしてそこまであの男にこだわるのですか?」
「あの男?一刀の事?」
「そうです!今や、あいつは天下の大罪人。そのような者にいつまでも………」
「控えなさい、桂花。」
曹操は静かに彼女を諫めた。だが、声は小さくともその中にはすさまじい覇気のようなものが含まれていた。
「!!」
「一刀は私が認めた数少ない英雄のひとりよ。我が覇道にはあの男の力がどうしても必要だわ。」
「なっ!北郷一刀を従わせるおつもりですか!?あんな男を部下にしたら、華琳様の名前に傷が……!」
「天下の大罪人、大いに結構。そのような人間を従わせる事が出来なくて何が曹操か!?」
「か、華琳様。////」
「それにしても麗羽は本当に分かっているのかしら?大義名分は出来たとはいえ、一刀たちの勢力は大陸随一だというのに……」
「それは集まる人間次第という事でしょう。」
「そうね。そして、この戦の鍵を握るのは、江東の小覇王、孫策。彼女は一体、どちらに付くのやら………」
曹操はほそく笑んでいた。これから起きる事をすべてを楽しむかのように……
某国
「「た、大変です!桃香様!」」
「どうしたの?朱里ちゃん、雛里ちゃん。」
「先ほど、このような物が!」
「何これ?檄?………え~と………洛陽で悪政を行っている天を名乗る逆賊、北郷、袁術、董卓の三人を討伐せよ……討伐!?」
「はい。連合に参加するか否かと書かれています。」
「そんな事、言われるまででもない!民を苦しめるような人間を放っておくわけにはいきません!参加しましょう、桃香様!」
「あ、愛紗ちゃん、少し、落ち着いて。……北郷って……あの黄巾党を鎮めた『天の御使い』って人だよね?そんな人が悪政なんかするのかな~?」
「一刀殿に限ってそれはあり得ますまい。」
「星ちゃん、天の御使い様の事を知っているの?」
「はい。桃香さまと同じ理想を持った素晴らしい御人です。もし、桃香さまに出会わなければおそらく私は、一刀殿にお仕えしていたでしょう。」
「星にそれほど言わせる人間とは………では、この勅命書はでっち上げ?」
「ほとんどがそうだろうが、一刀殿が天子の正体を隠していたというのは事実だろう。」
「え?どうしてわかるの?星ちゃん。」
「いや、一度、天子様にお会いしたことがありましてな。とてもかわいらしい天子様でしたよ。」
「なっ!?星、お前知っていたのか!?」
「うむ。ちょっとしたことでだがな。」
「なぜ、そのような大事なことを我らに話さなかったのだ!?」
「ほう?では聞くが愛紗よ。なぜ、この事が大事なのだ?」
「なぜって………実際、このような問題に……」
「それは結果論にすぎん。実際、我らが天子の正体を知ったところで、何の問題もなかっただろう。それとも愛紗よ。お前はこの秘密を持って天子たちを脅そうと言うのか?」
「なっ!?私がそんな事するはず無いだろう!」
「なら、何の問題もないという事だ。それに一刀殿と約束を交わしたものでな。内緒にしてくれと。約束を反故にする様な事は出来んよ。」
「まあまあ、二人とも落ち着いて。でも、どうしようか?星ちゃんの話だと悪い人って感じじゃなさそうだけど………どうすればいいと思う?朱里ちゃん、雛里ちゃん。」
「はわわ……え~と……この書の話がほとんどでっち上げだとしても、その御使い様が天子様の正体を隠していた事は事実ですから、やはり参加すべきではないかと。」
「え~!かわいそうだよ!だって、なんも悪い事なんかしていないんだよ?」
「で、ですが、今の御使い様たちには大義がありませんし、……もし、御使い様の味方になったらこちらも天下の逆賊扱いでやっつけられちゃいます。」
「………本当にどうにもならないのか、朱里、雛里。」
「星さん………はい。もうどうしようもありません。」
「くっ!」
「星ちゃん………よし!決めた!連合に参加しよう!」
「と、桃香さま?」
「そして、御遣いの北郷さんと、ついでに袁術さんも董卓さんも密かに助けようよ!出来るよね?朱里ちゃん、雛里ちゃん。」
「はわわ……多少、危険な賭けになってしまいますが、上手く工作すれば不可能ではないかと………」
「あわわ……今から準備しなくちゃ!………情報操作に撹乱。そして、御使い様たちの風評。それらをすべて使えばあるいは……」
「……桃香様……」
「良かったね、星ちゃん。お友達を助ける事が出来るかもしれないよ。
「はっ!ありがとございます、桃香様。」
(一刀殿、待っていてくだされ!この趙子龍が必ず、貴方を救い出して見せます!)
建業
ここは、建業。昔は美羽が収めていたところだが、洛陽に移住する際、そのすべてを雪連に託したのだ。
もちろん、建業にも袁紹からの檄が届いた。孫策軍の動揺は凄まじいものであった。彼女たちは当然、対策会議を開いたのだ。
「お姉さま!何も迷う事はありません!一刀たちの助けに行きましょう!」
「蓮華様、落ち着いてください。」
「冥琳!貴方はこんなくだらないモノを信じているの!?この街を見ればわかるでしょう!一刀たちが悪政で民たちを苦しめているだなんて嘘っぱちに決まっています!」
「もちろん、私も信用などはしておりません。この檄もほとんどがデタラメでしょう。」
「だったら………!」
「ですが、北郷たちが大陸の人間たちを騙していたのは事実なのです!天子とは大陸の象徴。その象徴の正体を隠していた北郷たちには大義はありません。」
冥琳も気付いているのだ。これは、大義の戦いなどではない。ただ単に、混乱に乗じて帝を擁した董卓と袁術を悪者扱いしているのは、単に『出遅れた』人間の妬みだろう。
ようは、一刀たちは妬みの対象にされ、討伐の対象にされてしまったのだ。天子の正体などきっかけにすぎない小事なのである。
だが、きっかけが出来上がってしまった以上、一刀たちの味方になるのは、大陸の逆賊として汚名を被る事になる。それだけはなんとしても避けなければならない。
「…………少し、黙っていて。」
今まで、沈黙を続けていた雪連であった。声は静かだったが、その怒気は計り知れないものであった。蓮華もそんな姉を見て怯えてしまっていた。
雪連は混乱していた。どうしてこんな事になってしまったのか?今、雪連は天秤に掛けているのだ。女としての自分と、王としての自分。どちらを優先すべきかを。
一刀と美羽を殺す?あり得ない!二人は大事な友人だ。自分は二人の事をとても愛している。
ならば、一刀たちの味方になる?大陸中の諸侯たちを敵に回してまで?自分たちが強いと言ってもそれは個としての力にすぎない。数の暴力の前には何者も無力なのだ。
それに、やっと念願かなって取り戻す事の出来た建業を戦場にするわけにはいかない。だが、この建業も一刀たちの協力があって取り戻す事が出来たのだ。
(どうしろって言うのよ!一刀、美羽。私はどうしたらいいのよ!)
彼女は、居ない二人にすがった。だが、答えなど返ってくるはずがない。そんな雪連を傍から見ることしかできない仲間たち。
(助けてよ……一刀。)
続く
あとがき
こんばんわ、ファンネルです。
ようやく夏休みだ~!!でも、小説書きのほうは最近、低迷中です。
今まで拠点を作りすぎた。だから本編がなかなか進まなかったけど、ようやく進みました。進行速度はかなり遅いけど。
今回の本編はどうだったでしょうか?
ついに、反董卓………では無く、反北郷連合が出来上がってしまいました。一刀は美羽の部下だけど、知名度では一刀のほうが上なので、こういう名前にしました。
次回はかなり本編が進むと思います。
ちなみに華琳や桃香のところが某国になっているのは、この時代、二人がどこにいるのかわからないからです。ご容赦を。
では、次回もゆっくりしていってね。
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こんばんわ、ファンネルです。
話が進まない。orz
ものすごく進行速度が遅いのですが、見ていってくださるとうれしいです。
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