反董卓連合編第2話 「敵の正体と決断」
―――side 一刀―――
汜水関での戦いが終わった翌日、俺らは今虎牢関を目指して進軍している 雅樹はまだ目を覚まさないけど、衛生兵の話では血を流しすぎて一時は危なかったけど今はもう命に別状はないらしい
ただ、いつ目覚めるかはわからないらしい・・・そして、俺は華雄と対峙していた―――
一刀「じゃあ、華雄は俺らの元に降ったって考えて良いんだね?」
華雄「ああ、お前たちが月・・・董卓たちの命を助けてくれるなら、だが・・・」
一刀「うん 董卓たちは絶対助けるから心配しないで」
とりあえず、華雄が俺らの側にきてくれたおかげで虎牢関の情報とかも入手することができた
一刀「せっかくだから、雅樹の見舞いについてきてくれないかな?」
華雄「・・・そうさせてもらう」
そして、雅樹が寝ている天幕に華雄を連れてきた 今は、野営中で主だった武将は見舞いに来てくれている
一刀「雛里、雅樹の様子はどう?」
雛里は雅樹の看病に専念させている また、白蓮が「仙石雅樹が、重症を負ったために北郷軍の戦力低下を防ぐため」という建前で俺たちと「幽州連合」として今後は行動してくれることになった
とりあえず、仙石隊は普通に運用してくれといっていたので、愛紗や鈴々の部隊に振り分けて行動させている
雛里「あ、一刀様 はい、顔の色もだいぶよくなってきましたw」
そういう、雛里の顔は本当に嬉しそうだった 雅樹が倒れて動揺したけどその中でもひどかったのは雛里で、自分の服が汚れるのも気にせず雅樹の血を止めようとしていた
一刀「そうか・・・よかったな」
情けない・・・俺が弱いことは自覚してたけど、いざこんな場面に遭うと自分が弱いことがとても腹立たしい 愛紗並みの力はいらないけど、せめてみんなが俺のことを命がけで守ることをしなくてもいいだけの力が欲しい・・・『力が欲しいか?』
一刀「っ!なんだ!?」
突然、聞こえてきた声に天幕にいた全員が警戒した
『ふっふっふ・・・ふが三つwさ~て、問題です 私は今どこにいるでしょう?』
愛紗「何者だ?姿を現せ!」
謎の声『1番!天幕の外』
鈴々「いないのだ!」
謎の声『2番!仙石君の寝台の下』
雛里「いません!」
くそっ!一体どこから!?
謎の声『3番!劉備ちゃんの胸の中!」
一刀「なに!?・・・はっ・・・」
・・・天幕の中にいたみんながこっちを白い目で見ていました・・・すみません(TT)
謎の声『いやいやw北郷君、君くらいの男の子なら当然だから(笑』
めっちゃ馬鹿にされてる!?
白蓮「いい加減に姿を現せよ!」
謎の声『え~まだいろいろあったのに~?仕方ないなぁ』
なんだこいつ?
謎の声『正解は!』
謎の声『正解は!』
すると、どこからともなくドラムロールが・・・なんでここにあるの?
男「地面の中じゃあ!」
全員「「「「うわあ!」」」」
地面の中から変な服を着た男が出てきた なんで、地面から?というか、誰?
朱里「・・・はっ!え、え~と、誰ですか!?」
男「よくぞ聞いてくれたぁ!天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ!自重しろよと友が言う!そんな俺の名前は・・・太・公・望DA!」
そういって太公望?は人先指を空に指してポーズを決めた・・・
太公望「ふっ・・・全員俺の格好よさに惚れ惚れしているか・・・無理もないな!」
一刀「さて、みんな 雅樹のことは雛里に任せて虎牢関の攻略をどうするか考えよう」
愛紗「そうですね 華雄、虎牢関を守るのは誰だ?」
太公望?「あれ!?・・・あの~・・・」
華雄「呂布と張遼の二人だ 噂ぐらい聞いているだろう?」
朱里「飛将軍と神速の張遼・・・ですか」
太公望?「もしも~し?」
・・・呂布と張遼か・・・やはり、この世界でも強いのか?
一刀「どういう将なんだ?」
桃香「確か、天下無双の武をもっているって言われてるのが呂布で・・・」
白蓮「部隊の進軍速度が速いからその名がついたのが張遼だったか?」
太公望?「すみませ~ん(泣」
なるほど・・・結構手ごわそうだな・・・できるだけ傷つけたくないし どうにかして、捕らえられないかな?
太公望?「ふ~んだ いいも~ん仙石君の傷治そうと思ってきたのにっ!?」
さっきから、ブツブツ言っていた太公望?がその言葉をつぶやいたと思ったら雅樹のそばにいたはずの雛里と白蓮が太公望?に詰め寄っていた・・・白蓮なんか剣を首に突きつけてる・・・
雛里・白蓮「「お話聞かせて(もらいます/もらうぞ?)」」
みんな唖然としてる・・・当然です!怖いよ!あの二人!
太公望?「は、はい!わかりました!なんなりと!(怖いよ!?この二人!)」
とりあえず、愛紗と華雄に二人を抑えてもらって・・・さっきから、太公望と名乗っているこいつの話を聞くことにした
太公望「えっとまず、俺のことなんですがね 先ほども名乗ったとおり『太公望』といいます」
愛紗「ちょっと待て!そんな、あからさまな嘘が通じると思うのか?」
確かにそうだ 突然、目の前に本にも載っている偉人を名乗る人が現れたらそう思う でも―――
一刀「待って、愛紗 とりあえず、全部聞いてからにしよう 続けてくれるかな?」
太公望「ふ~む・・・君もなかなか見所あるね この中で、素直に聞いてみようとしているのは君ぐらいだよ?」
確かに 愛紗たちはあまり信じていない けど―――
一刀「まあ、聞いてみてから嘘かどうか確かめればいいし・・・あなたが嘘をついてるようには思えないんです」
太公望「なるほどね・・・君も「英傑」としての資質を備えてはいる、か いいだろう ここからはまじめに話そう」
そういうと表情が一変してまじめになった・・・同一人物?
太公望「とりあえず、俺は『太公望』本人 これは、本当だ そして、『神仙』と呼ばれる存在でもある・・・まあ、仙人と思ってくれればいい そして、汜水関で君たちを襲った『刑天』こいつも、同じ仙人なんだ」
仙人・・・よくは知らないけど、すごい力を持っているってのはどこかで聞いたことがある
一刀「それで?」
太公望「刑天の他に『于吉』と『左慈』という神仙がいるんだが、この二人は北郷君・・・君の命を狙っている」
一刀「な!?どういうことだ!?」
これには俺だけでなく、この場にいたみんなが驚いていた 何で俺が仙人に狙われなきゃいけないんだ?
桃香「どういうことなんですか?」
太公望「ん~詳しくはいえないんだけど・・・まあ、この三人は・・・いや、于吉と左慈といったほうがいいか この二人は言ってしまえば逆恨みで君を狙っている そして、こいつらは反董卓連合を作り、君を誘い出すために董卓を暴君に仕立て上げた 理由は今は言うことができない・・・すまないな」
一刀「・・・いえ とりあえず、狙われていることだけわかれば対策は取れますから・・・」
そうだ 雅樹だって「知らないより知っているほうが対策をとりやすいだろ?」って言っていたし
俺だって、逆恨みで殺されるわけには行かないからな
太公望「まあ、あいつらは『制約』があるから直接君を殺すことはできない だから、代わりに刑天という存在を君を殺すために味方に引き入れたんだ」
鈴々「刑天ってなんなのだ?」
太公望「刑天は俺ら神仙の中でも特殊な存在だ・・・」
どういうことなんだ?
太公望「刑天は元々、一人の人間だった」
華雄「何?それのどこが特殊なんだ?仙人とは人がなるものではないのか?」
華雄のその言葉にみんながうなずく・・・鈴々はわかっていなかったけど でも、俺も仙人は人が修行してなるものと聞いていた
太公望「少し違う・・・さっきは、仙人という風に言ったけど正確には違うんだ 俺や于吉・左慈は生まれたときから『神仙』として存在している だが、『仙人』は人がとても強い意思を持って俺らに似た存在になったものを言うんだ 神仙にはいくつかの『制約』があって下界に直接干渉することができない しかし、仙人はそのような制約がない だから、于吉たちは刑天を仲間に引き込んで君を殺そうとした、というわけだ」
一刀「ちょっと待ってくれ!さっき、于吉が董卓を暴君に仕立て上げたって!」
そうなら、おかしい 下界に直接介入はできないって言っていたはずなのに・・・
太公望「『直接干渉』っていうのは例えば、君を自らの手で殺すことだ それができないから刑天を使って君を殺し、それが無理なら策を弄して曹操や孫策といった連中に殺されるように誘導する
そういう行動しか奴らは取れんのだ」
それなら一応、直接干渉はしていないのかな・・・?
一刀「それで・・・あなたはなぜここに来たんですか?」
太公望「う~ん・・・一つ目はいくら宝具を持っていたといえ『人』が『仙人』を退かせたから興味がわいたから、かな?二つ目は、君たちに決断をしてもらいに来た」
太公望「―――決断をしてもらいに来た」
太公望がそんなことを言った・・・決断って何のことだ?
愛紗「決断とは?」
もしかして、神仙ってやつらと戦えってことか?それだったら、やってやる 俺を殺すためにこれだけの多くの人に迷惑をかけたんだから
太公望「北郷君 君が思っていることも決断の一つだけど本題はそうじゃない」
一刀「へ?」
違うのか?
太公望「決断とはこれから先、仙石君と一緒に戦っていけるのか?という覚悟さ」
全員「「「「え?」」」」
どういうことだ?「雅樹と一緒に戦って行けるのか?」意味がわからない
太公望「仙石君は仙人になりかけている 目を覚まさないのは体が仙人の体に変化しているからだ」
一刀「どういうことだ!?」
太公望「さっきも言ったが、人から仙人になるにはとても強い意志が必要なんだ その意思とは何でもいい 「生きたい」・「食べ物をたくさん食べたい」とかそんなものでもいい とにかく、それ以外考えられないほど強い意志が必要なんだ 『自分のことは誰かわからないけどあの人とずっと一緒に居たい』とかでもいいかな でも、普通はありえないんだよ 人がそのような強い意志を持つことは」
でも、それじゃあ・・・
太公望「そう 仙石君は、仙人になるほど強い意志を持っている『大切な人や仲間を守りたい』という意思をね・・・そこまで思うのは昔に、そこまで頭に刷り込まれるほどの出来事があったんだろうが・・・それは、本人に聞いてみないとね」
全員「「「「・・・・・」」」」
太公望「さて、改めて聞こうか?君たちは『人』ではなくなった仙石君と共にこの先戦っていくことができるかな?」
『人』じゃない?だから何だ・・・あいつは俺の親友だ!それに、あいつがそこまで必死に思っていたのに俺はそれに気づけなかった・・・だったら、俺はあいつが守るに値する男になってやる
一刀「当然だ!あいつは・・・雅樹はどうなろうと「雅樹」だ!それに、あいつがこんな怪我したのは俺のせいでもあるんだ・・・だから、俺はあいつがどうなろうとあいつと一緒に戦っていく!絶対に、拒絶するか!」
桃香「そうです!雅樹さんは雅樹さんです 私たちの仲間です!」
愛紗「そうですね・・・これからは、雅樹殿に負担をかけないように精進してやりますよ」
鈴々「雅樹にーちゃんは鈴々たちが助けてやるのだ!」
朱里「私にだって、雅樹さんのためにできることがあるはずです!」
桃香たちも力強くそういってくれた そして―――
雛里「私は、何があってもご主人様を支えるって誓ったんです!ずっと、ご主人様と一緒に生きていきます!」
白蓮「惚れた男と一緒に生きていくのは当然だろ!」
華雄「私は、奴のことはよく知らないが・・・それでも、あいつと一緒に戦う覚悟はできているに決まっているだろう!」
太公望「なるほど・・・君たちの覚悟はわかった・・・なら、もう一回だけ肩入れしてみようか」
一刀「肩入れ?」
太公望はそういうと懐から巻物を取り出した
太公望「パパラッパラ~・・・『太極図』~♪」
朱里・雛里「「ええ~~~!?」」
鈴々「なんなのだ?」
朱里と雛里は知っているようだけど・・・何なんだろう?太公望は、太極図と呼んだものを広げてなんかよくわからない言葉をつぶやいていた すると、傷だらけだった雅樹の体がきれいに治った
さらに、双龍が二本の刀に変化した
一刀「なんなんだ?これ・・・」
桃香「うわ~すごいね~」
桃香の性格がうらやましい・・・
太公望「さて、これでよし 北郷君、君に地龍をあげるよ 能力は「氣をこめればその分硬度が増す」に変わっているから気をつけてねwんで、天龍のほうは「氣をこめれば火と風を刀身に纏える」に変わったからwこっちも、氣をこめた分だけ能力が上がるからその事を仙石君に伝えておいてね それじゃあ、何かあったら札に俺の名前を書いて燃やせば数日のうちに現れるから 仙石くんには、近いうちに会いにくるからって伝えておいてねwんじゃ、またね~♪」
そういって、太公望は消えた
一刀「よくわかんなかったけど・・・これで俺も戦えるのか?」
愛紗「ご主人様・・・」
一刀「わかってるよw無理はしない・・・でも、自分だけ後ろにいるってのも納得できないから」
だから、俺も戦うよ・・・俺にできることを精一杯!
さて、第7話です・・・皆様のコメントにあるとおり最近一刀クンが食われてますねw
力量不足が如実に浮き出てきましたね^^;とにかく、頑張っていこうと思います
さて、今回の分析です
太公望が予想に反して早く登場しました これは、神仙の説明をさせるためと一刀に武器を与える
ためです 分かりにくい部分とかは温かい目で見てもらえると^^;
そして、雅樹の体の異変 これは、最初から決めていたことです 『人』ではなくなった雅樹と他
の人との話を書いてみたかったからです そして、雅樹ハーレムですが増えて、あと2、3人です
理由は、いずれ話の中で・・・書けたらいいなぁ(オイ
そして、ハムが・・・作者はハム好きなのでこれでいいと思います(雛里?もちろん好きですよw
さて、次はいよいよ虎牢関ですwさて、どうなることかw(マテ
では、また次回お会いしましょうw
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第7話です
雅樹に喰われている一刀クンですが、ここからしばらく
主役ですw