No.851667 司馬日記54と、ある日の生協hujisaiさん 2016-06-05 20:35:41 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:8919 閲覧ユーザー数:6038 |
9月28日
本日は一刀様が各国の総務及び財務担当に金融についての講義を行われた。
先般導入された国債を応用させたものであるらしい『株式』というものも通貨の代わりに流通しているといい、
一刀様御自身は天の国では学生であった為に詳細についてはご存じないとの事であったが、文若様、諸葛亮殿、陸遜殿らが天の国での運用状況について適宜補足され、本国での運用の可能性について論じられた。
現金・現物を用いなくて良い事、借入により事業を行えることは経済を発展させる上で大変な効果がある一方、信用の確保については尚多くの課題があると思われる。
9月30日
街道整備に伴い、一刀様はじめ高官の方用の宿泊施設の整備事業費が計上された。
質実なる一刀様より特段華美にする必要はないとの御意見があったが、事業を主管する建設局ではなく詠様より安全確保上必要な規模について説明があり一刀様も御了承された。
10月1日
件の街道整備に伴う宿泊施設費が大幅に増額された。
財源は全額が寄付によるもので公費を使用しないものであったので一刀様の決裁は無く、各国王の専決決裁された書類が回ってきた。
寄付者らの公のために私財を惜しまぬ姿勢は見習うべきものかもしれない、私も寄付すべきだろうか。
10月4日
黄忠殿から依頼されていた璃々嬢(と恵達(司馬進、六女))の鍛錬と言うか武技の手ほどきを行った。
容姿こそあどけなさを多分に残すものの態度挙措振る舞い等はかなり厳しくしつけているつもりの妹達らと遜色なく、一刀様の御傍に侍る一員として全く恥ずかしくないものであらためて感心した。肝心の武技の方は黄忠殿の言うとおり純粋な膂力不足は否めないものの、理解の早さや形を身体で覚える早さ等には他国の娘ながら末頼もしいものを思わせる。
休憩の折に璃々嬢は武官志望なのですかと聞いたところまだ分からないが何でも一通りは出来るようになりたいと言う。
御母堂は本業は武官ながらも農産、糧食管理等には心得があると聞く。いつだったか詠様はこれからは事務屋の時代と仰ったが、多方面に通暁することも一刀様の御世を安んじる為には重要な事だろう。
10月6日
呉の張昭殿より日頃の一刀様のお世話の人数を増やしより手厚く行うようにしてはどうかという提案があった。
詠様が経済性及び既に人員増強済みである事から反対され、張昭殿と折り合いが悪いとされる文若様他数名の方も反対された他月様も難色を示されていたが、一刀様が月様が日頃碌に有給を使われない点を心配され、また部下が有給を取りやすくする意味も込めて短期の休暇を取られる間のみ実施するようにと促された。
結局総務室は私や詠様等の事務方以外は六日間の休暇を取る事となり、当該期間の一刀様のお世話は各国代表指揮の下比較的勤務年数の浅い者を中心に行うこととなった。
会議室を出るやいなや詠様は米神に青筋を立てながら「あのクソババァの勝ち誇った顔、恋に殴らしていい?いいわよね?」と子敬(魯粛)に詰め寄っていた。
10月9日
一刀様が監修された童話集の草稿が各国事務局に配布された。
どの話も教育的示唆に富み流石は一刀様と思いながら拝見していたが、突然元譲様が草稿を片手に涙と鼻水を流しながら一刀様のお部屋に乗り込んで来られ、目を丸くされた一刀様に
「こんな可哀想な話があるか!」
と泣きながら詰め寄られていた。何の話かと一刀様が聞かれると『マッチ売りの少女』というお話の事であるという。
困惑された一刀様がこの話は削除しようかと言われると無かった事にするなんてもっと可哀想だと更に泣かれ、ではと一刀様がこの少女が救助されて幸せに暮らす物語をお話になると笑顔を見せ、それならいいと洟をすすりながら喜んで帰っていかれた。
元譲様が帰られた後、まあ悲しいお話をあえて載せる必要は無かったねぇと一刀様が言われると、元直が
「一刀様。アレの愛紗版、知ってます?」と聞き、一刀様は苦々しげな表情で知ってるとお答えになった。
元直にそれは何かと聞くと、『ついに売るものが無くなった哀れな少女は男に買われて変態の限りを尽くされながらも次第に互いに愛情が芽生えて幸せになりましたっていう歪みない話』だという。
…初等部に見せるものでなく個人的な趣味であるならば、まあ必ずしも否定するものではないのだが…。
10月11日
月様らの御休暇と各国代表による一刀様のお世話の日に続けて、一日のみ完全に誰のお世話もなく休暇を過ごしたいとの御要望が一刀様より出された。御休暇は兎も角御世話の者無しでは何かと御不便ではと申し上げたが、人として駄目にならないように偶にはと仰られ食料・着替え等は予め御用意させて頂く事を条件に完全休暇をお取り頂く事となった。
御立場に甘えず自立心も強く、流石は一刀様だ。
10月13日
昼休み中に一刀様が逢紀と腕相撲をされていた。
いい勝負かと見せて最後はあっさり逢紀が一刀様をねじ伏せ、大人気なく喜んでいたので無礼を窘めたが一刀様が笑って構わないと仰られたので口を噤む事とした。
10月15日
久しぶりに子敬、元直と三国一に飲みに行ったところ、例の落書帳が知らぬ間に非常に増えており内容も多岐に渡っていた。その中で「後宮あるある」という章があり、少し読んでみたところ後宮について誤解をしていた者が多く居たと思われる内容であった。
子敬らに後宮の入門書を作ったほうが良いだろうと話してみたが、
「それ自体は良いんだけど仲子ちゃんの常識が皆の常識じゃないわよ?」
「てか、仲子ちゃんあるある作ろうよ」
等と余りまともに取り合ってもらえなかった。
折角であったので
『一刀様の事を考えながらでも質と速度を落とさずに仕事が出来る様になった』
と記入すると、二人から化け物を見るような目つきで『この化け物め』と言われた。
10月18日
今日が月様ら総務室の一刀様御世話担当の休暇最終日であったが午後の半ばを過ぎた頃、月様の御部屋から出て来られた詠様が血相を変えて一刀様の御自室に駆けて行かれるやすぐさま一刀様を連れて戻って来られ
「月がやばいの、何でもいいから命令して!肩揉めでもお茶入れろでも良いから今直ぐ!」
と言われて一刀様を月様の自室に押し込まれた。
一息つかれた詠様に何があったのかと伺うと遠くを見るような表情をされながら
「まあうん…あんたもたいがいだけど、月も負けず劣らずの病人だからねぇ…。昨日まではまだ誰かしら世話焼いてるからって抑えられてたみたいだけど、今日はあいつ完全一人の予定で御世話出来るのに出来ないって状況で禁断症状が出たみたいなのよ」
と言いながら執務室へ戻られていった。
私は特に病気はしておらず健康体なのだが、月様は何か御持病がお有りなのだろうか。
10月19日
月様や劉璋殿、逢紀らが休暇明けで出勤してきた。一刀様の御尊顔を拝し皆そこはかとなく嬉しげであったが、とりわけ月様は穏やかな御様子に見えながらも夏の向日葵のような『気』が溢れているように感じた。
これがいつか子敬が言っていた『てんしょん高い』という状態なのだろう。
10月21日
昼休憩時に月様と雑談をしていたところ、日記をつけているかというお話になった。
月様は如何かと伺うと業務日誌に一、二文程度を添えていると仰り拝見させて戴いた所、日々の時候の事や一刀様のちょっとした御変化、皆の様子等が簡潔かつ品を感じさせる視点で記述されていた。どことなく心洗われる、品位と温かみを感じますと申し上げると照れられながら『なるべく気持ちが上向くような事柄をちょこっと書いています』との事であった。
私の日記は如何かと聞かれ、日々のよしなし事を止め処なく日も定めず書いておりとてもお見せできる物ではありませんと答えたが、月様はそういったものこそ気分転換に良いと思いますと微笑まれた。
しかしパラパラと見返してみれば下らない事であったり己の欲にまみれた下りもあったりとよくよく人には見せられぬものだ。
いま少し品位を持ったものを書くよう心がけたほうが良いだろうか。
10月24日
一刀様の執務御休憩中のお茶相手を務めさせて頂いたときに、一刀様は日記は御付けでしょうかと伺ってみた。
中々忙しくて出来ておらず詠様らが業務日誌をつけてくれているのでその日何をしていたかは分かるけれど、不定期であってもつけてみようかと仰られた。
一刀様の御日記ならばきっと三国塾の教科書にも相応しいものになるだろう、いつか皆に手本としてお示し頂ければと思う。
10月25日
一刀様が天の国には『はろうぃん』という南瓜や包帯の化け物、骸骨や魔女等妖怪の類の仮装をする若者たちの娯楽があるというお話をされ、めいめいが当該日には仮装をすることとなった。
私はそういった遊び心のある装いは似合わない自覚があったので運営裏方を担当することとしていたが、一刀様より折角なのでなんらかの仮装をするよう御指示を頂いた。どのような衣装としたものか困っていると、先に太史慈殿が展示会で着ていた『ばにーがーる』から更に胸元や尻廻りの布地を減らした蝙蝠女の衣装を御勧め頂いたが余りに不似合いで恥ずかしかった為、黒色のメイド服に詠様らと同様の蝙蝠型の髪飾りとさせて頂くことで御容赦頂いた。
また一刀様が蝙蝠女の衣装が勿体無いと仰ったので、才気美貌共に優れる伯道(郝昭)に着せる事を御勧めし御承諾頂けた。
最近一刀様は以前よりも天の国の話をなさるようになったように思う。
…御郷愁を感じさせてはならないと余りこちらからは触れないようにと申し合わせがあったが、もう吹っ切ってらっしゃるのだろうか。
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蜀王の桃佳、術の解けた点和らを擁し遂に許昌で魏を破った一刃は魏王花琳と面会する。
「そんな事じゃこの国からいくらでも反乱が起きるわ、自慢になるけれど私の部下からの信頼は絶大なものよ。貴方達のやり方に馴染む前に拒否反応が出るのは容易に想像できる、それは貴方の軍師達もきっと同意見なのではないかしら?それを防ぐには即効性のある、心を服従させる方策が必要だと思うのだけれど…その方法を教えてあげましょうか?」
ぬめり気のある、妖しさを帯びた瞳で花琳は一刃を見つめた。
話題の最新刊、『恋姫days 六巻 ~魏王の閨略~』遂に発売!
【既刊も好評発売中!】
『恋姫days 一巻 ~呉に舞い降りた少年~』
『恋姫days 二巻 ~失われた記憶、流浪の御使い~』
『恋姫days 三巻 ~狂愛の太平要術と桃佳の純心~』
『恋姫days 四巻 ~略奪と謀略~』
『恋姫days 五巻 ~許昌の決戦~』
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「お客様ぁー!」
「ひゃあっ!?…なんだ杏(逢紀)じゃない、驚かさないでよ」
「燕(許攸)さん時間外だから読むなとは言わないけど、平積み作業終わってたんなら買って帰って部屋で読んで下さいよ?」
「分かったわよ…ねェ、ところでさ」
「何ですか」
「華琳達って本当にこっ、こんなエロい事してんのかしら!?」
「知りませんよ…大体脚色だけど特徴は捉えてるって聞いた事ありますけどね」
「だ、だってこれ…しゃっ、しゃぶって飲んだりしてるのよ!?」
「気になるならやってみりゃいいじゃないですか!(最中の顔が可愛くて私だって嫌いじゃないです)」
「桂花や稟とかに見せ付けた上に、桂花なんか殆ど強姦よ!?」
「御本人中出し固めキメてらっしゃるし噂どおりの和姦で平常運転じゃないですか?」
「春蘭なんかし、尻尾と耳着けられてわんわんって言わされてるし!」
「あっそこはさすがに私もちょっと」
「やっぱり貴女も!?ドキドキするって言うか、興奮するわよねっ」
「えっ?」
「えっ?」
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その後の、とある文官の日記と生協(アダルト)での一幕です。