「いらっしゃいませ!」
洋食の店『白亜亭』。今日も店主のヴェロキラプトル形サウリアンスロゥピィ・高幡美春の元気な声が響く。
この店はキッチンが客席の目の前にあるため、すぐに作りたてが提供できるというオープンキッチンスタイルの店だ。
そこにやってきたのは天空電鉄の運転士・油木佑と車掌・溝之口千夏のコンビ。
佑はヒューマンだが、千夏はサウロルニトイデス形のサウリアンスロゥピィだ。
午前の乗務を終えて、昼休みに体力のつくものをということでこの店にやってきたのだった。
「いやぁ、今日も暑いね千夏さん」
「電車はクーラーが効いてるとはいえ、今回の午前乗務で乗った
「もう今日はがっつりいこう!美春さん、デミグラスハンバーグ350gで!」
「あたしチキンソテー350gね!」
「はーい!それにしても二人とも、見かけに反して結構食べるのね」
「電鉄の仕事って体力削るんだよねw」
「地味に。ホント地味にねwww」
などと、佑・千夏コンビと美春が話をしていると、今度はまた珍客が入ってきた。
「いらっしゃいませー!」
「こんにちは。あの、立食とかできます…?」
そういって現れたのは赤・黄・緑の羽毛に身を包んだ1頭の恐竜。天空市都市計画局の局長・カイナであった。
カイナは現存する恐竜の一種・ホンドタクミリュウ。ホンドタクミリュウは知能が高く、人語も理解し話すことができるうえ、
手先が器用であることから、最近では人間とほぼ似通った生活をしていることが多いのだ。
「立食ねえ。なるほどあんたの身体じゃ座れないわwww」
「や、座れないこともないんだけど『しゃがむ』しかできないから椅子に座れないのよね」
「それは言えたw」
「確かにw」
と、妙な話題で場が盛り上がったところで美春が注文に応じる。
「で?カイナさんは何にするの?」
「じゃあビーフステーキをレアで。ソースはデミね」
そして思い思いに料理をほおばる佑、千夏、カイナ。
「…しかしアレだね」
「どうしたの佑さん」
「まずあたしの相棒が恐竜で、でもってここのご店主がまた恐竜で」
「まぁ恐竜っていっても恐竜人なんだけどねw」
「で、もう完全に見た目恐竜なカイナさんとかw」
「どうしてなんだろうね。なんか今日は恐竜まみれになってるwww」
とか一同が笑っていたとき、今度は女子高生がやってきた。
「てゆうかここよ!この店が一番おいしいんだよね~」
「チカ…あんた本当にシカか?完全に肉食系じゃん」
「てゆうかタムってば、細かいこと気にしすぎ!」
「いいから二人とも早く席について。お腹減ってんだから」
と、会話を繰り広げながら入ってきたのは風天高校の仲良し女子。
シカ形セリアンスロゥピィのチカ・シカハマ、ネコ形セリアンスロゥピィの飯田橋多夢、
そしてトロオドン形サウリアンスロゥピィの豊田ダイナだ。
どこで噂を聞きつけたのか、新しいグルメを開拓しようとやってきたと言うわけだ。
「いらっしゃいませ!初めましてと言ったほうがいいのかな?」
「てゆうか、もう入る前からいい匂いしてたから気になってたんだよね~」
「ジャンボオムライスが有名なんだって?」
「すごいなあ。肉系が多いよね」
すると、ちょうど彼女たちと隣の席になった佑が、ダイナの顔を覗き込む。
「ちょっと失礼するよお嬢ちゃん」
「え…?」
まじまじとダイナを見つめる佑。
「おーい。佑さんってばー。何してるの?」
「そうだよ。困ってるじゃんこの子」
暫くの静寂。そして佑は手を叩いた。
「恐竜がまた増えた!」
「はいーっ!?」
「あー、そういえばダイナってトロオドン系だったんだっけ…」
「タムまで何言ってるのさ…」
「いやだって」
すると、タムの言葉をさえぎるようにカイナが続ける。
「ご店主が恐竜人で、次にそこにいる車掌さんも恐竜人。で、あなたも恐竜人でしょ、それからあたしも見たままタクミリュウだし」
「ホントだ、なんかもう恐竜だらけだw」
「はぁ…そういうことかw」
と、ダイナはため息混じりに納得。
「てゆうか恐竜多くない?」
「それはあたしもそう思ってたw」
「多いのもそうだけどたまたま居合わせた場所が同じだったってだけじゃ…」
「しかしここまで集まったのはなんていうか…」
ここで一句…
『恐竜が 集まる店とは これいかに』
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なんかそういうネタできそうだなと思って書いてみただけ。
■出演
美春:http://www.tinami.com/view/791901
佑:http://www.tinami.com/view/748897
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