No.755894

真・恋姫無双~項羽伝~三国編

あかさん

拠点です。

2015-02-04 00:26:48 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:4296   閲覧ユーザー数:3419

第四章 拠点 出会い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

村 子供たちが寝ている部屋

 

ゴソゴソ

 

璃々「う~~、寒いよ~~涼刀ちゃん、どこ~~?」

 

璃々は寝ぼけながらぬくもりを求めようと隣に寝ているはずの涼刀をまさぐると

 

璃々「??涼刀ちゃんどこ~~~??」

 

ゴソゴソ

 

璃々「ん~~~・・・・あれ??」

 

璃々は目を擦りながら顔だけ起こすと隣に寝ているはずの子が居ない事に気が付いた

 

璃々「??おしっこかな?」

 

璃々は隣の寝台を見ると愛紗だけで成刀も居ない事に気が付いたのであった

 

璃々「・・・・・もしかして二人とも・・・・大変だ!!」

 

ユサユサ

 

ユサユサ

 

璃々は寝ている愛紗の体を揺さぶりながら

 

璃々「愛紗お姉ちゃん起きて!大変だよ、起きて!!」

 

ユサユサ

 

愛紗「ん~~・・・まだ眠い~~~」

 

璃々「愛紗お姉ちゃん起きてよ!!大変なんだってばーーー!!!」

 

愛紗「ん~~何だ璃々?・・・まだ外は暗いじゃないか~~」

 

愛紗は眠そうにしながら璃々に問いかけると

 

璃々「だから大変なんだってば~~。涼刀ちゃんと成刀ちゃんが居ないの!!」

 

愛紗「・・・・ん?」

 

璃々「だから、二人が居ないんだってば!!」

 

愛紗「と、トイレじゃないのか?」

 

璃々「二人一緒に行くとは思わないし・・・布団の温もりも璃々だけみたいだから多分結構前に抜け出したみたい」

 

愛紗「・・・私お母さん達の所行ってくる。璃々は周りを探してみて」

 

璃々「うん。でも、若しかしたらだけど、昼の事もあるから山に・・・」

 

愛紗「山?山に何か在ったっけ?」

 

璃々「うん。此処に来る途中に涼お姉ちゃんに山には獣が居るって言ってたよね

 

愛紗「確か・・・・うん」

 

璃々「その話を村の人に詳しく聞いたら狼と虎、熊が山ごとに住んでいるって聞いて二人がタマとポチのお嫁さんを見つけるって言ってたから・・・・」

 

愛紗「つまり・・・・」

 

璃々「うん」

 

愛紗「タマとポチが居ても流石に・・・・」

 

璃々「どうしよ~~」

 

愛紗「取り得ずお母さんに教えに行こう!!」

 

ダッ

 

二人は涼達が寝ている部屋に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

熊の山 逃げる空丹達

 

 

 

空丹「ハァーハァー、黄。き、桔梗殿は無事だろうか・・・・」

 

黄「きっと大丈夫ですよ。桔梗さんは武官です。いくら熊相手でも、簡単に死ぬことはあいりませんよ・・・・(ですよね、桔梗さん)」

 

空丹「そ、そうじゃな・・・・」

 

黄「そうです。なので、今は速くこの山を抜けることを考えましょう。確か、抜けて少ししたら村があるはずです。若しかしたら救援を頼めるかもしれません」

 

空丹「そうか・・なら急ごう」

 

空丹は、今はいち早くこの山を切り抜けて桔梗を助けに行こう弱気の気持ちを切り替えてまた走り出したが

 

グギャーーーーーーーーーーオ

 

目の前に新たに顔に十文字の傷がある熊が現れたのである

 

黄「空丹様!!」

 

ブン!!

 

ガバ

 

突然に現れた十文字の熊からの巨大な一撃に反応しきれなかった空丹を助けるため

黄が空丹に飛びつき助けることに成功したが

 

黄「うっ」

 

黄の右腕が熊の一撃を避け切ることが出来ず巻き込まれてしまった

 

空丹「黄!!」

 

黄「だ、大丈夫です。クッ・・・・それより、空丹様速くお逃げください!!」

 

空丹「しかし!!」

 

黄「そんなこと言っている暇ありません!!今は山を向けることが先決です。だから速く行ってください」

 

空丹「しかし・・・しかし・・・」

 

空丹は黄を支えている間に

 

ガーーーーーー

 

後ろから熊が鋭い爪を二人に向かって振りかぶっていた

 

その時

 

ビュオーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し前、狼の山

 

 

成刀「ルンルンルン♪ポチ~~良さそうなお嫁さんいた?」

 

ポチ「ガウ~~~」:それより疲れた

 

一人と一匹の周りには死屍累々(死んでませんけど)と言ったような風景であった

 

周りには雌狼、十数匹が倒れていた

 

成刀「そうかそうか。居なかったのか。なら次行ってみよ~~~!」

 

ポチ「グウ」:帰りたい

 

成刀は拳を上に突き上げて意気揚々とポチを歩ませていった

 

居なくなった後

 

ガサガサ

 

「グルルルル」

 

他の狼より一回り大きい雌狼が成刀とポチの後姿を見て

 

「ガウ」

 

周りの狼に指示を出し、狼たちは散っていった

 

 

 

 

 

 

虎の山

 

 

タマ「ガオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン」

 

タマは遠吠えを挙げて気絶している虎の山に乗って勝ち誇っていた

 

そのタマの上に乗る涼刀は

 

涼刀「こんな弱くてはタマの嫁には無理ね。もっと強いのは居ないのかしら?」

 

タマ「ガ、ガオ!?」:え、これって嫁探しなの!?

 

タマが今起きていることを説明するなら、勝手に他人(獣)の家に踏み込んで道場破りをしている様なものであった

 

タマ「ガオ、ガ~~~オ」:戻ろうぜ、御主人

 

涼刀「次行くわよ、タマ。この山を縄張りにしているならもっと居るはずよ。もっと強い虎(娘)を探してみせるわよ。そして、ゆくゆくはタマ筆頭の虎軍団を作ってみせる!!」

 

タマ「ガオ!?」:そんな野望が!?

 

タマは驚いて背に乗っている涼刀の方を振り向いた

 

涼刀「フフフ、私の最初の野望。これを最初に・・・フフフフフ」

 

未来に向けて野心を沸々と沸かしていると

 

ガサガサ

 

「グルルルル」

 

草むらから今までより一回り大きく体中に傷がある虎が現れた

 

タマ「ガオ?」:お前は?

 

            ※ここからは動物も話します。ブッチャケ書くのめんどいので

 

虎「私は此処を任されている者だよ。お前達よくもいいように私の部下をやってくれたね」

 

タマ「いや、襲ってこられたし・・・・それに御主人が・・・・」

 

涼刀「ん?タマ如何したの?あ!!もしかしてその娘(虎)が気になるの?そうね、見た目も強そうだし、何より迫力があっていいわね。見た目は合格ね。でも、力が最低でもタマと同じぐらいじゃないと許さないわよ」

 

虎「・・・・大丈夫なのその人間?」

 

虎はタマの背に乗っている娘を心配し始めた。今まで見てきた人間とは全然態度が違うからである。普通は合図なく入ってきた人間は自分たちに恐怖して逃げ回り死んでいくからである

 

タマ「・・・・こ、これでもまだまともの方だ」

 

虎「そうなの?私からしたらもうおかしいとしか言えないけど・・・・あなたも大変ね」

 

虎はタマに同情までし始めたのであった

 

タマ「うう・・・・お前はいいやつだな~」

 

タマは涙目になりながら嬉しさを噛み締めていた

 

虎「・・・・変なやつね。どう?そんな人間もう捨てて私達のところに来ない?きっと、そこよりは楽しいはずよ」

 

タマは虎からの質問を考える間もなく

 

タマ「それは出来ないな。俺は御主人を守り続けると決めたんだ。俺を助けてくれたこの御主人をな。それに、御主人と居ると休む暇がないほど楽しいことが起きる。それは野生での暮らしでは味わえないほどの事がな」

 

虎「そう。なら、此処であなたもその人間と一緒に死になさい。同朋を殺すのは心が痛むけど、そこまで毒されてたら仕方がないわ。それに、我々の掟も守らないといけないし」

 

タマ「掟?」

 

虎「ええ、掟よ。この山と後二つの山を守っている狼と熊も同じものを言えるけどね」

 

タマ「何だその掟とは?」

 

虎「教える意味が無いわ。それより行くわよ」

 

虎は戦闘態勢を取り始めた

 

タマ「御主人、悪いが降りてもらえるか?乗ったままだとこいつを相手するのは辛い」

 

タマは乗っている涼刀に顔を向け目で合図をした

 

涼刀「ん?降りればいいの?そう、そんなに強いのその娘。いいわ、相手してやりなさい。もし私のお眼鏡にかなうならタマのお嫁さんにしてあげる」

 

涼刀はそう言ってタマから降りて少し離れた

 

そして、二匹の虎の戦いが始まった

 

 

 

 

 

 

 

 

この頃には狼の山でも戦いが起きていた

 

 

ポチ「クソ、何だこいつら。さっきの奴らより統率がとれている!!」

 

成刀「う~~、ポチこの狼さん達めんどくさいよ~~~。どんどん増えて来て切りがないし~~」

 

成刀はポチの背に乗りながら父からもらった蒼穹丸を抜いてポチの援護をしていた

 

ポチ「こいつらを従えているボスを見つけないと切りがないな、これわ」

 

成刀「ポチのお嫁さんに似合う娘もいないし・・・・ポチどうしようか?」

 

ポチ「まだ言っていたの、この御主人は!!俺の嫁はいいから早くおっかさんたちの所に帰ろう!!もし御主人に何かあったら青さんに何されるかわかったものじゃないし!!」

 

成刀「そうかそうか、ポチも早くお嫁さんを見つけたいんだね。それじゃあ、もう少し探してみようか?」

 

ポチ「ちが~~~~う!!!」

 

成刀「あ、あっちに行ってみて。何だかあっちにポチに釣り合いそうな狼さんがいると思うから」

 

成刀はそう言って指をさした

 

ポチ「こんな時にそんな勘働かせなくていいから~~~!!この御主人に鋭い勘をつけさせたあの人たちが憎いーーーーーー!!!」

 

ポチは嘆きながらその方向に駈け出していくと

 

今までの狼より大きな雌狼が居た

 

さっき他の狼に指示を出した狼であった

 

成刀「わ~~大きいね。ポチと同じぐらい?それに左目の所に傷がついててかっこいいね」

 

※いまさらですがポチとタマの大きさはもののけ姫に出てくる狼ぐらいと考えてください。最終的に母親サイズになります

 

ポチ「お前がこの群れのボスか?」

 

狼「いや、私は二番目だ。姉御はあそこから動かないからな」

 

ポチ「あそこ?それより、襲ってくる奴らを止めてくれないか?煩わしくてしょうがない」

 

狼「そんなのしらないわ。あなたとその人間が勝手にこの山には行ってくるから悪いのでしょ」

 

ポチ「う・・・」

 

成刀「如何したのポチ?若しかしてそのこが気に入ったの?」

 

姉妹そろって同じ結果に行きついていました

 

ポチ「御主人・・・・」

 

狼「大丈夫なのその人間?」

 

ポチ「言うな・・・まだましな方だ」

 

ポチもタマと同じ事を言うと言う正に天丼状態です

 

狼「まぁいいわ。それよりあなたと戦うのは如何やら私ぐらいしかできなさそうですし、私がお相手しましょう。皆さん、離れていなさい」

 

狼は襲わせていた狼に指示をだし離れさせた

 

ポチ「御主人も降りていてくれ」

 

成刀「ポチ頑張ってね♪きっとあの娘ポチのいいお嫁さんになるよ」

 

どこかずれたことを言いながら降りてポチと狼のゆくえ期待していら

 

狼「お嫁ね、フフ。あなたが私に勝てたら考えてもいいかもね」

 

ポチ「お前までご主人の話を真に受けないでほしいな」

 

狼「あら、そう?雌は強い雄に惹かれるのは当たり前の事よ。それじゃあ、行くわよ」

 

それを合図に狼の山でも戦いが始まったのであった

 

 

 

 

 

 

 

村では

 

 

炎蓮「おおおおおおおおおおおん、涼刀様―――――――――!!!!!また私を置いて行かれたのですかーーーーー!!!!」

 

葵「何故ですか成刀様――――――――!!!また連れてってくれなかったのですかーーーーー!!」

 

二人は号泣していました

 

涼「は~~、それで璃々ちゃん。二人は山に行ったので間違いないのね?」

 

璃々「うん。昼から山の事を聞きまわってたから間違いないと思うよ」

 

涼「そう。なら・・・・二人ともいつまで泣いているのですか。子供たちを探しに行きますよ。炎蓮は右の虎の山。葵は左の狼の山を頼みますね。一応私は真ん中の熊の山に行きますから」

 

冥琳「涼、私はどうしたらいい?」

 

涼「冥琳は愛紗と念のために此処に向かってください」

 

涼は地図で三つの山の中間点を指した

 

冥琳「ここは?」

 

涼「最後の日に皆で向かおうと思っていた場所です。これを持っていけばたぶん大丈夫と思いますが・・・・此処は遠目から見るぐらいでお願いします」

 

そういって涼は御香を渡した

 

冥琳「御香?」

 

涼「はい。旦那様が特別に作ったものです。もし、この場所を守っている獣たちが向かって来たらこれを焚いてください。そしたら攻撃はされませんから」

 

冥琳「??取りあえず了解した」

 

璃々「涼お姉ちゃん。璃々もついて行っていい?」

 

涼「危ないですから、ここで待っていて欲しいけれど」

 

璃々「でも、璃々がもっと速く気づいていたらこんなことにはならなかったから、璃々も手伝いたいの。お願いします」

 

璃々は涼に頭を下げながらお願いした

 

涼「ふ~~仕方がないですね。璃々ちゃん全体私の指示に従ってくださいね?」

 

璃々「うん♪」

 

涼「それじゃあ、皆さん行きますよ」

 

そう言って各自自分の馬たちに乗って山に向かっていった

 

 

 

 

 

 

時は戻って

 

 

桔梗「ハ~ハ~何とか倒せたの。二人は無事だろうか・・・・」

 

熊二匹との戦闘で傷を負いながらも何とか勝利して近くの木に背中を預けていたら突然空丹達の逃げた方向から暴風が吹いたような音が聞こえた

 

桔梗「何だこの嵐のような音は・・・・一体あっちで何が起きているのだ」

 

桔梗は疲労がたまっている身体を無理に動かしながら空丹達の逃げた、音が聞こえた方向に向けて歩みを進めた

 

 

 

 

 

ビュオーーーーーーーーービュオーーーーーーーーー

 

涼「危ないところでしたね。怪我は無いですか?」

 

璃々「涼お姉ちゃん、こっちの人、手怪我してるよ」

 

涼は白(馬の名前)から降りて怪我を見てから

 

涼「本当ね。璃々ちゃん、鞄に包帯と塗り薬が入ってるから出してもらえる?」

 

璃々「はい」

 

手渡された薬と包帯で手際よく応急処置を始めていると

 

今まで突然の出来事で呆けていた空丹が

 

空丹「あ、あなた達は何者ですか?今の風はいったい・・・・そ、そうだ熊は!」

 

璃々「熊さんならあっちに気絶してるよ。涼お姉ちゃん、璃々さっきの風で熊さん怪我したみたいだからお薬塗ってきていい?」

 

涼「今は気絶して心配ないけど、起きたら危ないから駄目よ」

 

璃々「それじゃあ、これだけ置いて来てもいい?熊さん起きてもすぐに動けなかったらお腹すくと思うから」

 

璃々は持ってきていた林檎自分の鞄から取り出した

 

涼「それだけなら良いですよ。でも、あまり近づき過ぎないようにね」

 

璃々「は~~~い」

 

黄「あ、あの・・・・さっきのは・・それより!!お願いがあります。あっちの方に私達の仲間が一人で熊二匹と戦っています。あなたの力をお貸ししてください。わつぃたちの仲間を助けてください!!」

 

涼は耳を澄ませながら風を操り遠くの音を聞いて

 

涼「一人で熊二匹とですか・・・・・・いえ、その必要はないでしょう」

 

空丹「なぜじゃ!?」

 

涼「この辺りで戦闘の音が聞こえませんから、終わっているのでしょう」

 

黄「そ、それでは・・・・・」

 

空丹「そんな・・・・・」

 

涼「それに、こちらに向かっている音が一つありますね」

 

ガサガサ

 

璃々の近くに影が出て来て

 

涼「いけない!璃々ちゃん、そこから放れ「あ、桔梗お姉ちゃんだ」い・・・え?」

 

桔梗「何故ここに璃々が?」

 

璃々「桔梗お姉ちゃんも何でここに居るの?」

 

桔梗「それは・・・・・」

 

二人で話が進んでいる中、涼が璃々の元に歩いて来て

 

涼「璃々ちゃん、このかたは?」

 

璃々「えっとね、璃々のお母さんの友達だよ」

 

涼「璃々ちゃんのお母さんは確か黄忠さんでしたよね。その友と言うと確か、厳顔であっていたかしら?」

 

桔梗「お主、何者だ?」

 

涼「それより、劉備軍の方が何故ここに居るのかしら?」

 

桔梗「私はもう劉備軍ではない」

 

桔梗は顔をしかめながらそう答えると

 

涼「何かあるみたいですね」

 

涼が桔梗の顔から何かを察してそう言うと後ろから

 

空丹「助けてもらって悪いのだが貴女も何者?」

 

涼「私に聞く前にあなた達の名をお願いします。(旦那様からこちらに来る前に成都に残っている将達の事は聞いてましたから、そこからあの方たちを除外し残りから考えると・・・・)」

 

空丹「・・・・・私の名は劉禅と言う」

 

黄「私は徐庶です」

 

涼「なるほど、あなた達が霊帝と十常侍の趙忠ですか」

 

二人「「!!」」

 

桔梗「何故それを・・・他勢力には漏れていないはずでは・・」

 

涼「璃々ちゃん。白の元に行ってて貰えるかしら?」

 

璃々「うん」

 

璃々が白の元に行くのを確かめて

 

涼「三人とも如何やら何か訳があってわざわざ危険なこの山に来られたみたいですね」

 

空丹「そ、それであなたは何者なの?」

 

涼「そうでしたね、自己紹介がまだでしたね。私の名は司馬懿。楚の王、項羽の妻になります」

 

黄「司馬懿・・・それに項羽・・・」

 

空丹「あなたは本当に楚の・・・・」

 

涼「ええ、間違いはありませんよ。それで、あなた達は何故ここに?厳顔さんの言った劉備軍でないとは?」

 

空丹「私はもう劉備の桃香のしていることが我慢できないのだ」

 

涼「そうですか。我慢できないと・・・・・他の方は?」

 

桔梗「私は真実を知るためだ」

 

涼「真実ですか」

 

空丹「お願いです。私達を楚の王項羽に合わせてください!!お願いします」

 

空丹が頭を下げたとき突然巨大な三匹の獣の鳴き声が聞こえてきたのである

 

桔梗「な、なんだ!?」

 

璃々「怖いよ~」

 

涼「冥琳たち、若しかして近づきすぎたの?でも、御香はわたしたはずだけど・・・」

 

空丹「いったい何の声?」

 

黄「み、皆さん!!さっきの熊が!!」

 

黄が指さした方向を見るとさっきまで気絶していた熊が動き出していた

 

熊「親分が呼んでいる。行かなくては・・・グッ、さっきので足を怪我したか?」

 

璃々「熊さん、無理しちゃだめだよ。お足怪我してるよ」

 

璃々は熊に近づいて行きながら心配の言葉を投げかけた

 

涼「璃々ちゃん近づいてはいけません!!攻撃されたら怪我じゃ済まなくなるわよ」

 

璃々「熊さん、お薬塗らせて。これを塗れば少し痛みは無くなるから」

 

熊「この人間・・・」

 

熊は今までの人間と違う接し方をしてくる璃々に疑問を浮かべていた

 

璃々は涼の停止を聞かず熊に近づいて行って薬を塗り始めた

 

熊「・・・・痛みが減った」

 

璃々「どう?もう痛くない?」

 

熊「礼は言わない・・・・・今回は見逃してやる」

 

熊は璃々に何もせず声の元に向かっていた

 

涼「璃々ちゃん」

 

璃々「ごめんなさい。でも、熊さんがかわいそうだったから」

 

涼「仕方ないわね。璃々ちゃんには娘達もお世話になっていることだし。それより、三人、話は後から聞きます。まずは私達についてきてください」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冥琳と愛紗は

 

 

冥琳「何だ、この獣たちは」

 

愛紗「みんなおっきいね、冥琳お母さん。それにしても特に変わった匂いじゃないけど、この御香は何だろう?」

 

冥琳「解らんな。だが、こちらに気づいたあの三匹が襲って来た時、この御香をたいて突然吠え出して・・・いったい何がしたいのか」

 

愛紗「あれはビックリしたね。とってもおっきい声だから耳がキーーンてなったよ」

 

冥琳「あれは凄かったものな。ん?」

 

冥琳は辺りからぞろぞろと三匹の獣たちの配下だろう獣たちが現れてきた

 

冥琳「いったい何が起きているのだ?」

 

愛紗「不思議だね。あ、あっちから大きな・・・ポチ?」

 

ポチ「ガウ」

 

愛紗があたりを見ていると、最初からいたボスの狼よりは小さいが他のより大きな狼が来ているのを見つけて冥琳に教えようとしたらその後ろから成刀を乗せたポチが現れたのであった

 

成刀「あ、愛紗お姉ちゃんだ。お~~い」

 

冥琳「成刀とポチ、何故野生の狼と?」

 

成刀は冥琳たちの元にきて

 

成刀「冥琳お母さん、愛紗お姉ちゃん聞いて♪。ポチにお嫁さんが出来たんだよ♪」

 

冥琳「お嫁さん?」

 

成刀「うん。見て見て、お~~い千こっちに来て~~」

 

ポチ「おい、お前こっちに来い」

 

千「何であたしが・・・・・」

 

ポチ「お前が俺に負けたからだ。それに負けたら嫁に行くて言っただろ」

 

千「本当になるとは言ってない」

 

ポチ「諦めろ。御主人は言い始めたら止まらない。それに、御主人を泣かせたら鬼がお前を殺しに来るぞ」

 

千「ああ、途中やってきたあの人間の事か」

 

ポチ「それもだがもっと恐ろしい人だ」

 

千「ふん、私なら人間位簡単に殺せる」

 

ポチ「俺を倒せないやつが良く言う。ここに居る人間の子供以外は俺よりもはるかに強い。お前など簡単に殺される。気を付けておけ」

 

千「ふん。今回は聞いといてやろう(こいつより強いって・・・こいつ姉御と同じくらい強かったはず。それより強いって・・・)」

 

千は言葉だけ強く言っているが顔を蒼くしていた

 

成刀「へへへ、かっこいいでしょ。この娘千(せん)って名前つけたんだよ」

 

冥琳「そうか、ポチ良かったな」

 

ポチ「本当に連れて帰るつもりなのだろうか」

 

ポチは疲れた顔をして冥琳を見た

 

冥琳「如何やらポチは気乗りではないみたいだな」

 

愛紗「わーー、この娘カワイイ。冥琳お母さんこの娘連れて帰ろうよ」

 

冥琳「そうだな愛紗。この狼連れて帰ろう。嫌何が何でも連れて帰るぞ!!」

 

千「ねえ、あの人間、さっきまでと目の色違うんだけど・・・私此処に残れるの?」

 

ポチ「諦めろ」

 

千「そんな・・・・(ガク)」

 

うなだれてしまった千だった

 

そうこうしながら冥琳は白虎九尾で千の首に首輪代わりとして巻きつけた

 

千「な、なにこれ!?ねえ、はずしてよ」

 

千は冥琳に向かって言うがガオガオとしか通じないので

 

冥琳「そうかそうか、うちに来るのがうれしいか。中々可愛いやつだな」

 

千「ちがーーーーう!!」

 

その姿をポチは憐れんだ目で見ていた

 

そうしていると

 

涼刀「あれ?何でみんないるの?」

 

涼刀もタマと違う虎に乗ってその後ろからタマと炎蓮がやってきた

 

成刀「涼刀お姉ちゃん、その虎は?」

 

涼刀「タマのお嫁さんよ。名前は鈴(リン)て言うのよ」

 

鈴「何でこんなことに・・・」

 

タマ「諦めろ。それに、御主人を泣かせたら以下略」

 

鈴「ううう」

 

愛紗「この娘も可愛い!!」

 

ダキ

 

愛紗「モフモフだーーーー♪」

 

冥琳「よしお前もお持ち帰りだ」

 

シュル

 

鈴「な、何だ?首に何かが巻き付いて・・・」

 

タマ「ハ~~、逆に可愛そうに思えてきた」

 

炎蓮「しかし、まさかタマの嫁探しにこんな山に入られるとは恐れ入ったよ。」

 

葵「ああ、でも流石成刀様だ。こんなに立派な狼を見つけるなんて」

 

炎蓮「涼刀様の方が凄いぞ。こんなに大きな虎を捕まえてきたのだからな」

 

葵「ふん、ただでかいだけの獣がどうした。こっちの狼は群れを率いてたのだから頭もいいはずだぞ」

 

炎蓮「何をーーー!!」

 

葵「やるかーーー!!」

 

二人の周りから闘気が溢れ出し始め、あたりの獣たちが怯え始めたのである。だが二人はお構いなく戦いを始めた

 

バコン!!

 

ドカン!!

 

バキンバキン

 

衝撃波であたりの木は倒れたり獣たちは吹き飛ばされているが人間、つまり冥琳や愛紗と言った者たちは笑いながらその光景を見ていた

 

愛紗「冥琳お母さん、今回はどっちが勝つと思う?」

 

冥琳「今回も引き分けだろうな」

 

愛紗「やっぱりそうか~~」

 

涼刀「ああ、始まっちゃったか。これを止めれるのお母さんかお父さんだけだからながいんだよね」

 

成刀「そう言えばお母さんは?」

 

愛紗「あの真ん中の山に行ったけどまだ戻ってきてないよ」

 

成刀「ん~~じゃあ、待つしかないね」

 

涼刀「愛紗お姉ちゃん、成刀、今回はどれだけ長く続くか明日のおやつかけない?」

 

愛紗「いいね、それだったら私は三十分かな」

 

成刀「私、短いと思うから十分!!涼刀お姉ちゃんは?」

 

涼刀「そうね、私の勘では五分もかからないわ」

 

成刀「え?なんで?」

 

愛紗「そうよ、流石に五分は無いわよ」

 

涼刀「フフ、多分そろそろよ」

 

涼刀が意味深に笑っていると突然

 

ビュオーーーーーーーーーーー

 

突風が吹き出し戦っている二人に吹いて行き

 

炎蓮「わ!?」

 

葵「え!?」

 

二人が吹き飛ばされたのであった

 

涼「あなた達いったいここで何をしているのかしら、フフフフフ」

 

冥琳「・・・・(やばい涼が笑っている。しかも、やばい方の)」

 

冥琳は涼の顔を見て少しづつ後ろに避難していった

 

涼刀「ほら、五分もかからなかったでしょ」

 

成刀「ほんとだ~~」

 

愛紗「本当に涼刀の勘はすごいな」

 

涼刀「フッフ~~ン。明日のおやつは私の独り占めね」

 

と胸を張っていると後ろから

 

涼「フフフ、あなた達は何をしているのかしら?」

 

涼刀「あ、お母さん。明日のおやつ何?私楽しみにしてるよ♪」

 

涼「フフフ、おやつね・・・・おやつ、今から渡してあげましょうか?」

 

涼刀「え、本当?」

 

涼「ええ、皆集まりなさい」

 

成刀「私ももらえるの?」

 

愛紗「??」

 

涼「そっちの、二人もね。あ、冥琳は怪我している動物たちを助けてあげて」

 

冥琳「わ、わかったすぐ行く」

 

冥琳は急いで倒れた木の下敷きになっている動物たちを助けに行った

 

涼「フフ、フフフフ皆覚悟はいいわね」

 

そこから、延々と説教が始まったのである。それはもう長い時間で夜が明けるまで続きしかもその後の一言が一番皆に堪えたのであった

 

涼「フフフ、建業に帰ったらみんなには旦那様と一緒に私が鍛錬のフルコースをしてあげますね。娘達はそうね・・・おやつ一週間抜きの上、特別練習をしてあげるからね」

 

愛紗「わ、私もお母さん?」

 

涼「そうね、愛紗は半分でいいわ」

 

愛紗「よかったのかな?」

 

 

 

 

 

この頃には完全に冥琳と、取り残されていた桔梗たちは怪我をしていた獣たちを治療してやっていた

 

冥琳「終わったぞ涼。それで、何故この御香を焚いたら山の動物たちが集まったのだ?」

 

涼「そうですね、この人たちも早く建業に連れて帰らないといけないから、この遠征も切り上げないといけませんから調度いいかもしれませんね。此処は私と旦那様の母、項粱様が眠るところです」

 

冥琳「項粱・・・・それって」

 

涼「ええ、楚の母と言われる人です。成様は呉覇将と呼ばれた皆の母のような人物です。今回は、やっとできた娘達を成様に見せようと思っていたのです」

 

冥琳「そうだったの・・・・それにしても、こんな所に項粱の墓があったとは・・知らなかった」

 

涼「そうでしょうね。この墓のことを知っていてもこの御香を持たないと近寄ることが出来ませんから、伝わらなくなったのでしょう。そして、この動物たちはこの墓を守ってもらっていたのよ」

 

冥琳「そうだったのか」

 

涼「さあ、皆お墓に行くはよ。あれ、璃々ちゃんは?」

 

桔梗「璃々はあの熊の所に居るぞ」

 

そう言われてその方を見ると

 

璃々「熊さん、もう足痛くない?」

 

熊「ああ、嬢ちゃんのおかげだ」

 

璃々「へへ、良かったなんか平気そうだね。璃々も熊さん元気でうれしいよ」

 

璃々は熊に笑顔を向けた

 

熊「この嬢ちゃんには世話になりっぱなしだな。義理をどうにかして返してやりたいな」

 

そんな事をしていると

 

涼「熊の怪我はどうかしら?」

 

璃々「うん、もう平気みたいだよ。それよりどうしたの?」

 

涼「ええ、実はここ私と旦那様のお母さんの様な方のお墓なの。それで、お墓参りをするから璃々ちゃんもお願いできるかしら」

 

璃々「お母さん?」

 

涼「ええ、私にとって大事な人よ。それに、璃々ちゃんは涼刀たちの友達だから紹介したいのよ」

 

璃々「うん、わかった」

 

そうして、皆は墓の前、三匹の獣達の長の前に立った

 

涼「通してもらっていいかしら?」

 

熊の長「お前がこの人間たちを引き連れている者ようだな」

 

虎の長「その様ですね。それに、あの御香は昔私達が頼まれた時に嗅いだ匂いと同じ」

 

狼の長「そうね、間違いはないようだな。それに、この人間の匂い、この場所に収められている物と似た匂いもする」

 

三匹の長達は納得したらしく道を開けた

 

長達が道を開けた向こうには洞窟がありその中に、項粱の遺品が治められていた

 

そして、中に入った皆は黙祷をした

 

涼(成様。涼です。やっと成様が待ち望んだ孫を連れてきましたよ。この子たちはとても元気で毎日世話をするのが大変です。でもその一日一日がとても充実して楽しいです。それに、旦那様、一刀は昔と同じでとても優しいです。少し女性にもてるのがアレですけど。それと、義理の娘としてもう一人います。この子は年齢でいうと私とそう変わりませんがいろいろありまして記憶喪失になってしまって義理の娘になりました。ですが、同じ娘として愛しています。どうか成様も見守ってあげてください。他にも旦那様の子供は居りますのでまた今度連れてこようと思います。それではまた来ます)

 

涼が成に伝え終わる頃には皆目を開けて涼を待っていた

 

涼「待たせてしまったかしら?」

 

冥琳「いえ、皆ちょうど終わったころだ」

 

涼「よかった、それじゃあ戻りましょう」

 

洞窟を出ると桔梗、空丹、黄の三人にポチとタマが待っていた

 

涼「それでは三人を建業に連れて行きましょうか」

 

空丹「よろしく頼む」

 

空丹が話し終わるのを見計らって

 

涼刀「母様、その、この娘連れて帰っていいかな?」

 

成刀「わ、私もこの娘連れて帰りたい」

 

と言って来た

 

涼「本当に、ポチとタマが必要としているならいいですよ」

 

涼刀、成刀「「やった、ポチ(タマ)お嫁さん必要よね!?」

 

ポチ「う・・・」

 

タマ「御主人」

 

涼刀、成刀「ひ・つ・よ・う・よ・ね?」

 

双子から強力な圧力を与えられたポチとタマはもう頷くしかなかった。だが内心では少しだけ嫁と言うより雌が近くに居ることがうれしかったのであった

 

そんな話をしていると、璃々の元に十文字の傷がある熊が近づき頭を璃々にこすりつけ

 

熊「嬢ちゃん、俺もついて行くぜ。世話になった礼を返させてくれ」

 

璃々「熊さんも着いて来たいの?」

 

璃々が問いかけると熊は縦に一回頷いた

 

璃々「ねえ涼お姉ちゃんいいかな?」

 

涼「かまわないわよ」

 

璃々「やった~~。よろしくね熊さん。そうだ、お名前決めないとね。えっと、十でいいかな?」

 

熊「名前はなんでもかまわない。嬢ちゃんについていければな」

 

熊は何も言わず璃々に頭を擦り付けた

 

璃々「嬉しいみたいだね、よかった~~それじゃあ、十これからよろしくね~~~」

 

涼「それでは、建業に帰りましょうか。獣たちの長たち、ありがとうございました。また、お願いしますね」

 

涼の言葉の後それぞれの長達は一言鳴き声を上げたのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき??

 

 

長いだけで内容が薄い気がしますが楽しんでもらえたなら嬉しいです

 

次回は袁家の話の予定です。話がうまくできなかったら華琳たちの話も加えて行こうと思います

 

 

では待て次回

 


 
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