No.752925

艦隊 真・恋姫無双 短編集

いたさん

二話程の短編です。 恋姫中心ですが……原作キャラ死亡ありですので……ご注意を。 本編とは、全く関係ありません。 1/22 ニイサンマルマル 誤字加筆修正しました。

2015-01-22 00:40:58 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1918   閲覧ユーザー数:1684

【 恋姫版演義の裏話 の件 】

 

〖 陳留 陳留城 華琳の部屋 にて 〗

 

??「う~~~ん! どうしても………愛紗が真面目過ぎるのよね? もう少しイチャイチャして貰ってもいいのにッ!!」

 

蝋燭の火を灯しながら、竹簡に文章『恋姫版 三国志演義』を描く『華琳』の姿があった。 

 

一刀より『俺の居た世界では……三国の行動を基本とした《三国志演義》なる虚構の物語があった』と聞いたのが発端(ほったん)である。

 

粗筋を聞いた華琳が、それを桂花に聞き写させ文章に直して再創作。 分からない所や足りない所を将達に説明させて……少しずつ完成させている。

 

基本的に、一刀の語る蜀の話をペースに書いているのだが、これが非常に反応が良い。 

 

元々、三国志演義自体も人気小説だから、当然と言えば当然の話ではあるが、華琳自身の才能、魏を中心にしない謙虚さが、大衆受けした為である。

 

そのため、只でさえ多忙である彼女の肩書きへ、更に人気作家が付いた為、今も部屋の中で缶詰状態となりながらも、頑張っているのだが………?

 

華琳「せっかく……桃香と鈴々と別れて、二人きりになっているのに、もぅ~完全な奥手じゃない! こういう時こそ、一刀を閨に引きずり込んで……!」 

 

華琳は、そう言って目を瞑る。

 

『 私が愛紗だったら……。 一刀が部屋に入って来たら、薄い布一枚だけ纏って積極的に誘うのに。 そんな絶好の機会を、みすみす逃すなんて……覇王としても、女としても我慢出来ない! 』

 

 

彼女の書こうとしている場面は、元の三国志演義の話である『関羽千里行』や『五関突破』と云う、忠義溢れる武人が、花のような貴人を連れて、難関を越えて主の元へ帰る話。

 

一刀より元の話を聞いても、忠義の武人の活躍しか出てこない。 上に立つ身の上の華琳としては、日常的に春蘭や秋蘭、桂花を見ている為、些か物足りない! 

 

こういう場面にこそ、恋愛模様を取り込んで、新しい読者層を取り込みたい……との考えがあった。

 

 

華琳「それなのに、三国の話や他の伝聞を記載してある書物を読んでも、一刀や愛紗の艶めいた話が一切無いなんて、どういう事かしら………はっ!?」

 

ーーー

 

あの『恥ずかしがりや』で『奥手』の彼女の事。 

 

無い可能性もあるが……傍には……あの『一刀』が居るのだ!

 

多分……絶対……何かしら事に及んだ筈(決め付け)!? 

 

 

だけど……それが広まらないのは、二人だけの秘密にしていたら(推測)? 

 

ーーー

 

華琳「……桃香への忠義、一刀への想い……そう云う事ね。 あの二人の事、完全にとはいかなかったと思うけど、周囲の力添えで隠し通した? あるいは、公然の秘密として……配慮されて削除された……か?」

 

華琳の頭の中で、幾つかの見解が浮かび上がった。 

 

あの二人の周りには、臥龍や鳳雛、メンマの伝道師と厄介な者達が大勢いるのだ。 これくらいの工作をしていても……おかしくない。

 

華琳「………はぁ。 だけど……読み手が面白くないのよね。 健全な男女が居れば、睦言を交える関係に変化して貰った方が興味を惹くもの! ………仕方ないわね……私が創作して入れてしまいましょう!」

 

ーーーー

ーーーー

ーー★

 

華琳「う~ん! 人の睦言を考えるなんて……物凄くぅ腹立たしいわねッ! そもそも……なんで、この私が愛紗と一刀の睦言を考えなくてはいけないのよぉッ!! もうぅ………あらっ? 蝋燭の火が消えかかってるわね……」

 

蝋燭を足そうとした時、華琳の頭に閃いた物があった!

 

華琳「そうだわ? 蝋燭を使えば………」

 

 

★ーー★ーー★ーー★ーー★

 

《 華琳の妄想 》

 

愛紗『……ご主人様! 私が縫い物が出来ないため、お手数をお掛けして申し訳ありませんッ!』

 

一刀『いいよ! 気にしなくても!! ボタンが取れたくらいなら、俺だって出来るから。 愛紗は、離れた所で本でも……気晴らしに読んでてよ! ねっ?』

 

愛紗『し、しかし……蝋燭は一本しかありません。 ご主人様が優先的に使っていただければ……。 私は、部屋の外で番を致しますので!』

 

一刀『────ちょっ!? 幾らなんでも、暗がりに女の子を立たせて置く訳にはいかないよッ!! 傍にいて良いから!!』

 

愛紗『それでは……ご主人様に御迷惑ではッ!?』

 

一刀『ぜんぜん! 迷惑じゃないッ!! 寧ろ(むしろ)嬉しいよ……』

 

愛紗『………あ、ありがとう……ございます!! ///////』

 

 

★ーー★ーー★ーー★ーー★

 

 

華琳「………こうして密着している内に、いい雰囲気になって! 二人の目が見つめ合い……そのまま閨に!! これよッ! これッ!! 読者層にも共感を呼び寄せ、何より私が楽しいわ!!」

 

華琳は気分が高揚して、思い描いた文章を書こうとした──その時ッ!!

 

『ちょっと待てぇ─────ッ!!!』

 

 

華琳「─────誰!?」

 

 

誰も他にいる筈が無い部屋には……青龍偃月刀を持って、顔を朱に染め目を光らせ、華琳を睨みつける愛紗の姿があった! 

 

 

★☆☆

 

愛紗は、青龍偃月刀の刃を華琳に向け、大声で叫ぶ!!

 

愛紗「用事があって『のっく』をして入ってみればぁ!! 何の話を書き込もうとしているのだ───ッ!?!? むっ! そ、それは……かの三国志演義だろう!? ま、まさかぁ………!?」

 

華琳「あら……丁度いい所に来てくれたわね? 愛紗! 貴女にも意見を聞かせて貰いたいのよ。 どう? この描写……。 なかなかの傑作だと思うのだけど?」

 

愛紗「な─────ッ!?!? 何故、私とご主人様の………む、睦言など入れなくてはならんのだ!? 大体、そんな事を書いて……喜ぶ輩が居るとでも────!?」

 

そんな愛紗の言葉に応えるように、華琳の部屋の入り口に、魏の三羽烏が並ぶ!

 

沙和「沙和は読みたいのー! 阿蘇阿蘇でも、華琳様の書かれた格調高い文筆を大絶賛中なのー!! 華琳様! 次回の連載、楽しみにしてますから、頑張ってなのッッ!!」

 

真桜「そうやぁそうやぁ!! 隊長と愛紗の睦言……そう簡単に読めへんでぇ!? ───凪も、そう思うやろぉ!?」

 

凪「………わ、私は………。 よ、読みたいと……思います/////」

 

ーーー

 

愛紗「お、お前たちはッ! そもそも関係ないだろうがぁあああッ!!!」

 

ーーー

 

真桜「関係大ありや! ウチらも愛読者やで! 愛読者の意見を聞かへんと、話が進まへんって華琳様に言われて集もうたのに、えらい言われようや!!」

 

沙和「そうなのー!!」

 

凪「────はいっ!」

 

真桜「それに……ウチらの出番って……かなり少ないやからな! こんな時こそ、顔ださんと忘れられてしまうわぁ!!」

 

沙和「沙和……とっても悲しいのおぉおおお……!」

 

凪「わ、私は……それ程でもないんですが。 あっ! その……すまん!」

 

ーーー

 

華琳は、にこやかに笑いながら……勝ち誇った姿で仁王立ちをする!

 

華琳「どう? 読者層の生の声を聞いたでしょう? 需要があるから供給がある! 一刀も桃香に、そのような説明をしたと聞いているわ!! だから、愛紗も知っている筈よね? ────大事な市場の原則だから!!」

 

愛紗「だ、だからと云って────許す事など出来んッ!!」

 

ーーーー

ーーーー

ーー★

 

その後、擦った揉んだと色々あったが……結局、愛紗の言い分が通って、変更となった。 それなりに払った代償は、結構痛いものが………。

 

華琳「………仕方ないわね。 でも……数日間、愛紗の服を自由に着せ替える権利を得た事は大きいわ! 沙和に愛紗が似合いそうな服を、探して貰うよう頼んだから……その時が楽しみ! フフフフフッ!!」

 

華琳は、筆を取り……新しく文章を書き入れる。

 

華琳「……愛紗は、蝋燭を青龍偃月刀で二つに切断し、それぞれに火を灯して一刀と仲良く使いました……とさ」

 

こうして……華琳の書く『三国志演義』が……また少し書き進んで行くのであった。

 

 

◆◇◆

 

 

【 艦これ 異説 の件 】

 

〖 五丈原 天幕内 にて 〗

 

秋風吹く中……多数の天幕並ぶ五丈原の中で、特に一際大きい天幕がある。

 

その内部では、同じ学び舎の学友であり、一緒に蜀を支え歩んだ二人が……最後の別れを迎えていた。

 

朱里「───コホン、コホンッ! ひ、雛里ちゃん……此処まで……ご主人様や桃香様の為、蜀で大陸統一を目指したけど……司馬懿さんに阻まれちゃた……ね?」

 

雛里「あわわわッ! しゅ……朱里ちゃん! 駄目だよ……元気出してぇ!」

 

朱里「ご、ごめんね……ひ、雛里ちゃん……。 本当は、まだ一緒に居て……平和になった世で……料理とかしたかったのに。 雛里ちゃんの双肩に蜀の命運を託す事……許してね?」

 

雛里「朱里ちゃん! そんな悲しい事──言わないでぇ!!」

 

朱里「わ、私が亡き後、最後の願い、聞いてくれる…………?」

 

雛里「朱里ちゃ────んッ!!!」

 

ーーーーー

ーーーーー

ーーー★

 

雛里「……グスン! グスン!! 朱里ちゃんの最後の策で、司馬懿さんから逃げれたけど……。 朱里ちゃん………!!」

 

孔明亡き後、好機と見た司馬懿が攻め寄せるが……最後に残された策を使い、ものの見事に撃退した。

 

されど……孔明亡き後、国を背負って戦える人材は少ない。 ジリ貧は必須……国の立て直しは、緊急の課題! 

 

されど、鳳統には……やる事が……二つ残っていた。

 

一つは、孔明の遺体を人知れない場所に埋葬する事。

 

蜀を狙う司馬懿は、孔明により……数々の策で煮え湯を飲まされた怨敵! 

 

その憎しみは、半端では無く……孔明が死した今でも、その遺体を探し出し……何かしら辱める事は……間違いないッ!!

 

もう一つは……蜀の為に力を尽くしてくれた4人の仲間を……沈む大船より早く逃す事であった。

 

★☆☆ 

 

 

蜀兵「鳳統様! 部隊の方々を………ご案内致しました!!」

 

雛里「はっ、はいっ! 中に入って貰って下さい!!」

 

カバ────ッ!

 

雷「第六駆逐隊! ………お呼びにより参上したわよ!!」 

 

雛里「あっ………皆さん! 遠い所まで来て下さり……あわっ!?!?」

 

雷「───雛里! 話は聞いたわぁ!! 何で……何でぇ! もっと早く私達を頼らなかったの!! ……私達が居れば、朱里だってぇ───ッ!!」

 

電「雷ちゃん! 雛里さん達だって……!! あっ! 雛里さん……朱里さんの事……真にお悔やみ申し上げるのです……」

 

響「Мне грустно!(悲しいな!) 私達を大切に使ってくれた指揮官だったのだが……。 寿命には、抗う事できなかったのだな………」

 

暁「レ、レディだから……人前では泣かないわよぉ……!! 誰が、誰が泣いて上げるもんですか!! ………………ワアァァ───ンッ!!!」

 

雛里「……………………………」

 

★★ーー★★ーー★★ーー★★

 

第六駆逐隊……朱里と雛里の親友にして、天からの御子と噂される女の子達。 

 

……道端で行き倒れになっているのを見つけ、今は亡き北郷一刀と桃香に許しを得て介抱し……そのまま行き先が無いため、蜀に留まる事になった。

 

その力……比類無く、第六駆逐隊を出せば……天下を易々と掌中に治める事も出来た! しかし、一刀が……四人の境遇に同情して、普通の生活を送るよう勧めた。 

 

なるべく戦に関わらさなければ、自分と違い……天に帰れる機会が訪れるのではと考えた為である。

 

しかし、関係者も亡くなり……今は、雛里だけになっていた。

 

第六駆逐隊も、遅らせながら参加したが……艤装の手入れを怠っていたため、力になれる機会は……初めての出会いの時より……少なかった。

 

★ーー★ーー★ーー★ーー★

 

雛里「皆さん…………! 大変な時期に集まって貰い、ありがとうございます! 朱里ちゃんに代わり、お礼を言わせて下さい!! 実は、朱里ちゃんから頼まれていた話なのですが………」

 

『───────!?』

 

ーーーー

ーーーー

ーー★

 

響「分かった……。 朱里の棺の場所を……誰にも分からないように、埋葬すればいいんだな?」

 

暁「貴女は……どうするのよ? 朱里の親友でしょう? 貴女に場所を教えてあげなきゃ……お墓参り出来ないじゃないの!」

 

雛里「………残念ですが……遠からず、蜀は落ちる事になります。 そうなれば……私も捕らわれの身となり、朱里ちゃんの墓を暴こうと責めるでしょう! 私が知ってしまうと……苦痛に負けて喋る可能性が………!!」

 

電「でしたら、私達が最後まで蜀を守るのです! 最後の最後まで──!!」

 

雛里「……蜀は、皆さんより多くの御恩を貰いました! どうか、この後は、御自分の国へ戻って下さい! 朱里ちゃんも望んでいました! 『行き倒れの貴女達を救っただけで、ここまで戦に巻き込んで良かったのかな?』って!」 

 

電「ですが……雛里さんを残して撤退なんて……できません!! 私達と一緒に引きましょう!?」

 

雛里「私は……本来、落鳳坡で死ぬ筈だったんですよね? でも、貴女達の活躍で生き残り……こうして、友達の死を見届ける事が出来たんです。 それに、私は最後の最後まで、蜀の臣として、最後を見守るつもりですから!」

 

雷「徹底的に探れば……朱里の棺の件……バレるわよ? 雛里に何か考えでもあるの!?!?」

 

雛里「………はいっ! 朱里ちゃんが授けてくれて……私が改良した策が……! 死刑囚を集め、空の棺を用意して埋葬。 後は仲違いをさせて殺し合いをさせれば……埋葬先は分からなくなり、刻が稼げます!!」

 

響「………そこまで云うのなら……私が知る人跡未踏の地がある。 そこに葬らせて貰う。 そこなら、人の身で辿り着くのは……無理だ。 それでいいか?」

 

雛里「朱里ちゃんが……辱めを受けなければ……!!」

 

電「ですが……雛里さんが! 雛里さんがぁ!!」

 

暁「諦めなさい! 雛里は覚悟を決めたレディの顔をしているのよ!? 私達じゃ入れない絆を胸に抱いて……! ───響! その場所を案内しなさい! 朱里を無事に埋葬できたら、急いで助けにくる!! 良いわね、雛里!?」

 

雛里「───でも!」

 

雷「────まだ、私達に頼らないの!? 朱里を死なせて、今度は雛里を死なせて………私達は何の為に……貴女達の仲間へ加わったと思うの? 友達を助ける為じゃない! 好き好んで……戦なんかしないわよッ!!!」

 

雛里「…………それじゃ……待っています。 朱里ちゃんの事、お願いしますね? 皆も……無理しちゃ……嫌ですから!!」

 

ーーーーー

 

こうして、第六駆逐隊と雛里は……別れた。

 

 

 

 

雛里「朱里ちゃん……。 これで、良かったんだよね? あの心優しい……皆を巻き込まないで……良かったんだよね? ご主人様も、桃香様達も……納得してくれるって……信じてるよ!」

 

 

ーーーー

ーーーー

ーー★

 

 

蜀は、司馬懿の活躍により……予想より早く滅亡した!

 

正史と同じ、三方からの大軍からの攻撃、防御を過信する場所よりの奇襲で……蜀を攻め立てた結果だった。

 

鳳統も、剣門閣で奮戦して指揮を取るが、先に成都が攻略されてしまい、孤立してしまったのだ!

 

 

ーーー

 

雛里「………わ、私は、ご主人様達と……平和の世にするって誓ったのです! それに……第六駆逐隊の皆との……約束を──ッ!!」

 

ーーー

 

成都に入った司馬懿は、孔明の遺体を執拗に探すが……場所を誰も知らぬ為、諦めるしかなかった。 

 

ただ、孔明の親友である……鳳統が知っている可能性があると情報を得て、剣門閣の攻略、鳳統の捕縛を命じた!

 

ーーーー

ーーーー

ーー★

 

第六駆逐隊が、司馬懿の追撃を振り切り……蜀の地より抜けてきたのは、剣門閣攻略後……三日目の事だった。

 

その中には、電に背負られる雛里の姿もあった。

 

響「………雛里! お前の願い通り……朱里の遺体を……遠い永久表土の下に埋葬してきた。 そう簡単には掘り出されないし、見つからない!」

 

雷「……良かったわね。 それと……最後の最後まで……私達を待ってくれたのに……。 間に合わなくて……ごめんねッ! 本当に……ごめんねッ!!」

 

雛里「………………」

 

だが……電の背中に負ぶされている雛里は……既に……息絶えていた。 

 

雛里の救出は……結局……間に合わなかったのだ。

 

 

★ーー★ーー★ーー★ーー★

 

『あ────っ!?』

 

朱里の埋葬を行い、急いで戻ってくれば………成都は陥落!! 

 

予想より早い陥落に、慌てて……情報を収集し、雛里の監禁場所を探った!

 

しかし、雛里が捕らわれていると云う場所に……乗り込んだ時には……既に舌を噛んで、絶命していたのだった。

 

『───────────!!!!!!!!』

 

怒りと悲しみの第六駆逐隊は、散々に暴れまくり……雛里の遺体を取り戻し……成都を脱出して逃走した!! 

 

ただ……司馬懿を討つ事も、敵兵を傷つける事もせず……物だけ破壊して去ったのだ。

 

司馬懿は、これを孔明と鳳統の策と信じ……死ぬまで怯えていたそうである。

 

★ーー★ーー★ーー★ーー★

 

 

第六駆逐隊は、蜀の地を後にして───先を目指す!!

 

目指すは……永久表土! 

 

ーーー

 

電「せ、せっかく……生き延びれたのに! もう少しだけ、もう少しだけ待ってくれれば!! ─────死を選ぶのが、早過ぎなのですよッ!!」

 

暁「雛里にとって……悔いはなかったのよ。 実行する事やり抜いて人生終わらせた。 ───立派なレディじゃない!」

 

『………………………』

 

ーーーー  

 

第六駆逐隊の目指す地平線には、日が昇り……曙光を浴びせて闇を払う!

 

背負われた雛里の顔にも光が照らされ、うっすら笑っているように見えた。

 

響「…………せめて近い場所に……雛里を埋葬しよう! 私達の親友であり、良き指揮官だった……朱里の傍に!!」

 

『─────コクッ!!』

 

ーーーー  ーーー

 

───この後、第六駆逐隊がどうなったかは……見た者は居ない。

 

 

ただ、北の異民族では、真夜中に『空へ向かう眩い光の柱』を目撃した者がいる……と伝わっているだけである。 

 

 

 

 

ーーーーーーー

ーーーーー

 

あとがき

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

 

今回は、短編……しかも初の原作キャラ死亡を行い……『当初はキャラを傷つけるのさえ嫌がったのに、とうとう此処まで出来るようになったのだ』……と、成長と云うべきか、退行したと云うべきか悩んでいるところです。

 

次回は、義輝記か、艦これか、はたまた別の話になるかは、未定ですが……また書いて投稿しようと思います。

 

 


 
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