連合軍としての戦いを終えて幽州へと戻ってきた北郷軍。
そんな北郷達を待ちかまえていたのは住民達の歓喜の声と、汜水関や虎牢関での活躍を聞いて陣営傘下に入りたいと申し出てきた、幽州の他の街の代表達だった。
それにより、とうとう幽州の大半が北郷達の勢力下となり、連合での戦いの前よりも、軍事力も経済力も随分とアップした。
この連合に参加したことで霞・昴・恋・月・詠という新しい仲間も出来た。
戦いの戦果により国力も増強することが出来た
こうして徐々に力を付けながら、俺たちはまず幽州の統治に力を入れ、しっかりと地盤を固めていくのであった。
これはそんな、平和な?日常?の出来事であった。
北郷「ようやく片付いた!」
朱里「お疲れ様です。ご主人様!」
雛里「ご苦労さまです。」
桃香「あ~~~~肩がこったよ~~~」
戦いを終えより一層力を増した北郷軍だったが・・・・・
力がつけば付くほど忙しくなるのは当然である。
山のような書簡を片づけ一息つく北郷だったが・・・・
コンコンッ!
愛紗「ご主人様・・ちょっとお話があるのですが。」
北郷「ん?愛紗・・・・・どうした?」
追加の書簡が増えたか?と内心思う北郷だったがどうやら違うようだ。
愛紗の手には書簡どころか、何も持っていないからである。
愛紗「実は・・・ご主人様の親衛隊を作りたいと思いまして
・・・ご主人様のご許可を取りにきたのです」
北郷「俺の親衛隊?」
愛紗の話によると今北郷軍全体は今までと違いかなり強力になっているのである。
それで、軍に少し余裕が出来たから北郷の親衛隊を作りたいというのだ。
それに、北郷は戦場でやたら前に出るから北郷の危険を少しでも減らすために北郷の親衛隊を作りたいというのであった。
北郷「俺の親衛隊を作るのはいいが・・・・親衛隊の隊長は誰がするんだ?」
愛紗「それは勿論!発案者であるわたしが・・・・・「ちょっと待った!!」・・・え!?」
バタンっ!!!!
豪快に開かれた扉の先を見ると北郷軍の誇る猛将達が立っていた。
めちゃくちゃ不機嫌そうな顔で・・・・
鈴々「愛紗ばかりずるいのだ!・・・鈴々もおにいちゃんの親衛隊の隊長やりたいのだ!!」
星「ぬけがけはよくないぞ・・・・愛紗」
昴「私だって・・・・主殿の親衛隊の隊長をやりたいぞ!!!」
恋「・・・・・恋もやりたい・・・・」
霞「うちかてやりたいは!!!」
どうやら、さっきの会話を全部聞いていた北郷軍の猛将たち。
愛紗「ず、ずるいとはなんだ!わたしはただご主人様のことを心配して!!」
霞「ごたくはええねん!誰がカズッちの親衛隊隊長にふさわしいか・・・・」
鈴々「はっきりさせるのだ!!」
その言葉が合図となったのか自分の獲物を構える愛紗達。
桃香・朱里・雛里は完全に蚊帳の外である。
これはさすがにまずいと思った北郷は・・・・・
北郷「お前らちょっと待て!俺に考えがあるから全員中庭に出てくれないか?」
北郷はこの事態を収拾するある策を思いついた。
北郷の指示どうり中庭へ向かう愛紗達となぜか着いてきた桃香・朱里・雛里の三人。
親衛隊隊長を決める勝負の方法、それは・・・・・・
北郷「いまから、親衛隊の隊長と副長を決める勝負の方法を発表する。」
昴「主殿?・・・副長も決めるのですか?」
北郷「隊長がいて副長がいないのも変だろ?」
愛紗「それは確かにそうですが・・・・」
星「主・・・一応聞いておきたいのですが、主の親衛隊の名前はもう決めているのですか?」
北郷「ああ・・・もちろん決めてるよ」
桃香「もう決めているんだ・・・・速いね、ご主人様」
霞「どんな部隊名なんや!はよう聞かせてぇ――な!」
親衛隊の名前が気になる北郷の仲間たち。
これ以上焦らすのは無用だと思った北郷は部隊名を発表する。
北郷「親衛隊の部隊名は・・・・・北龍隊だ!!」
雛里「ほ、北龍隊ですか・・・」
朱里「素晴らしい部隊名だと思いますよ!ご主人様!!」
鈴々「カッコいいのだ!!」
愛紗「ご主人様の親衛隊の名前にふさわしいと思いますよ!!」
みんなが納得してくれて安心する北郷。
親衛隊の部隊名を発表した北郷は親衛隊の隊長と副長を決める方法を発表する。
北郷「勝負の決め方は競争だ!」
一同「「「「「「「「「「競争!!!!!??????」」」」」」」」」」」
驚くみんなを尻目に北郷は話を続ける。
北郷「走る距離はここから、町を抜け城門まで走って城壁の外側を五周してここに戻ってくる。というものだ」
愛紗「ちょっ・・・・ご主人様!大事な北龍隊の隊長と副長を決める勝負方法それでは・・・」
愛紗から不満の声が上がるが、もっともなことかもしれない。
大事な親衛隊の隊長と副長を決める。
勝負が競争というのもいささか抵抗があるのかもしれない。
星「なんだ・・・愛紗は反対なのか?わたしは素晴らしいと思うが。」
霞「競争で決めるなんておもろいやないか!・・・腕が・・・・じゃなくて脚がうずくで!!」
鈴々「鈴々も賛成なのだ!!!」
昴「わたしも、平和的でいいと思うが・・・」
恋「・・・・・・・・・・・がんばる・・・・・」
意外にも賛成五人・・・反対一人である。
こうなってしまっては愛紗も頷くしかなく・・・・・・
愛紗「わかりました・・・それでいいです・・・しかし!勝つのは私です!!」
なんだかんだ言って気合十分な愛紗なのであった。
北郷「一応言っておくが、勝負は今やらないぞ・・・・」
桃香「え!?どうして?」
北郷「そりゃそうだろう・・・一応町の長老にこのことを言っておいたほうがいいだろう?」
北郷のいうことももっともであった。
いきなり、北郷軍の誇る猛将たちが町中を全力疾走で走ったら街の民が驚くから町の長老に話をつけるためであった。それに・・・北郷には別の考えもあった。
北郷「というわけで、勝負は三日後に行う・・・誰が勝っても恨みっこなしだぞ?」
一同「「「「「「「「「はいっ!!!!!!!」」」」」」」」」」
勝負の日程を聞いた北郷軍の誇る猛将たちは解散した。
はたして、北郷軍の親衛隊北龍隊の隊長と副長はだれになるのか?
勝負の行方は誰にも分からない。
今、新たな外史の扉が開かれる。
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短編は書いたことがないので下手かも知れませんが。
よろしくお願いします。