No.736063

寂しがりやな覇王と御使いの兄7話

あなたまさん

洛陽での事後と一刀が旅にでるまでの話です
今までで一番内容があれな気がしますが生暖かくみてください

2014-11-09 07:30:57 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:10528   閲覧ユーザー数:8129

洛陽・宮中

 

勅命で呼び寄せた曹嵩を捕らえ、その曹嵩の息子である一刀を討ち取った事で、洛陽を完全に手中に収めた十常侍は意気揚としている

 

 

張讓「曹嵩を捕らえ、曹仁は討ち取り清流派は一掃できた、これで我々の邪魔をする虫けらはいなくなったな」

 

趙忠「麒麟児と呼ばれた曹仁の抵抗が、あそこまでとは思ってなかったな。あれでまだわっぱだと思うと末恐ろしいな」

 

夏惲「だがその曹仁もこの世にいない、死体はちゃんと確認させたしな」

 

郭勝「曹嵩に首を見せたら唖然としていたものな、あの顔は愉快だったわい」

 

孫璋「捕らえた曹嵩はどうする、殺すか?兵たちの慰め者にするか?」

 

畢嵐「生かしておく必要もないとおもうがの」

 

張讓「曹嵩はわしに考えがある、牢屋にいれておけ。ただし、まだ死すな」

 

趙忠「張讓よ、どうするつもりじゃ」

 

張讓「なに、ちょっとしたことよ」

 

段珪「それはそうとして、我々の栄華を楽しもうではないか」

 

十常侍「漢帝国は我々の手中にあり」

 

 

 

 

 

 

 

華琳「兄さんがしんだ・・・ですって・・・?」

 

春蘭「きさまあ!でたらめなことをいうな!一刀様が死ぬわけなかろう!」

 

秋蘭「落ち着け姉者!すまないが、詳しい状況を教えてくれ」

 

伝令兵「曹操様の指示で、洛陽の様子を探っておりました者がもたらした情報でございます。曹嵩様は捕らえられ牢にいれられております、殿を務めた曹仁様率いる親衛隊が全滅、城壁に曹仁様の首が晒されておりました・・・」

 

親衛隊に護られ難を逃れ、陳留にまで逃げ延びた華琳の下へ凶報が入り込む。

その凶報こそ、洛陽で自分達を逃がす為に最後まで残って戦った最愛の兄……一刀が討ち取られただった。

 

 

 

春蘭「そんな、一刀様・・・くそおおおおおお!十常侍め!!!私が全員殺してやる!」

 

 

華琳「兄さん・・・私を抱きしめてくれる約束はどうしたの・・・?約束したのに。ぜったい....帰ってきてくれるって約束したのに・・・兄さん・・・」

 

秋蘭「華琳様・・・いまはお部屋にてお休みください。お体に障ります」

 

春蘭「秋蘭きさまあ!一刀様が殺されたのになぜそんなに静かなのだ!一刀様のことなんでどうでもいいということか!」

 

母親、兄を同時に失った華琳の悲しみは深く、生気を失った真っ青な顔で兄さんと呟くだけで身動きを一切しない。春蘭は今にも飛び出して行きそうな勢いで暴れている。いまこの場を収められるのは秋蘭ただ1人、自分まで感情に支配されればそれこそ曹家は終ってしまう可能性が出るために自分の心を押し殺していた。

 

だが姉である春蘭の発言にが我慢出来ずにパーンと思わず平手をする。された春蘭は一瞬ポカンとしたが、自分が叩かれた事がわかると秋蘭に噛み付く

 

 

春蘭「なにをするんだ秋蘭!」

 

 

秋蘭「....ないだろ....どうでもいいとなんて思ってるわけないだろ姉者!私がそこまで薄情だとおもっているか姉者!私だっていますぐ洛陽に攻め込んで十常侍を討ちたいさ!だが、いまここで我らが動いたら曹仁様の行動がすべて無駄になってしまう!それにこのままだと華琳様が壊れてしまう!そうなったら今度こそ我々はお終いだ・・・わかってくれ姉者」

 

秋蘭は押さえ込んでいた感情を爆発させる。秋蘭1人で抱えていればその内秋蘭が廃人になってしまう恐れもあったため、この姉妹喧嘩で自分の気持ちを吐露する事が出来たのは幸いだった。そんな妹の心の叫びを聞き、自分の感情のまま暴れていた春蘭も落ち着きを取り戻した

 

春蘭「・・・すまなかった秋蘭。ここは我らがしっかりしないとだな。まずは華琳様を運ぼう」

 

 

秋蘭「あぁ、落さないでくれよ姉者」

 

ほんとに死んでしまったのですか一刀様...私も姉者もまだまだ教えていただくことは山ほどありました。それに1番の理解者であり、甘えられる存在を無くした華琳様のお姿は見ていられません。いつもみたくひょっこりでてきてください。我々を安心させてください一刀様

 

 

 

 

 

一刀の後に洛陽を脱出した親衛隊の面々は追ってが迫らない内に距離を稼ぐ事に成功し、豫州の潁川郡まで

落ち延びてきた。豫州まで来れば陳留は目前、親衛隊はようやく速度を落とし、ゆっくり進む事が出来るようになった

 

 

親衛隊A「伝令によると、もう曹操様は陳留に入られたそうだ」

 

親衛隊B「俺達も潁川まできたし、陳留までもう一息だな」

 

親衛隊C「それより曹仁様はどうしたでしょうか」

 

親衛隊B「あの曹仁様だぞ?死ぬわけがないだろ」

 

親衛隊A「そうだなあ~あの曹仁様だもんな」

 

 

自分達より早く洛陽を脱出したはずの一刀が姿を見せないことで、入隊して間もない親衛隊は不安がるが、一刀の化物じみた強さを知っている古参の親衛隊は気軽に笑って答えた。

 

一刀「どの俺だよ!?ひどい言われようだなおい!」

 

親衛隊「(((((((曹仁様!!!))))))))」

 

悪口を言っていた訳では無いが、話題となっていた人物が急に話しかけてくれば誰だってビックリするもの、それは親衛隊も例外ではなかった

 

 

親衛隊A「曹仁様ご無事安心いたしました!」

 

親衛隊B「そうですよーもっと早くきてください」

 

 

一刀「すまんな、色々やることがあってな。悪いがこれを華琳達に渡してくれるか?」

 

一刀は自分の腰に下げていた2振りの剣、凍華と双狛を親衛隊に手渡す

 

親衛隊「これは・・・凍華と双狛ではありませんか!?どういうことですか曹仁様!」

 

一刀「ん?そのまんまの意味だよ?俺は陳留には帰らない、華琳にその二振りの剣を渡してくれ。洛陽から脱出するさいに俺から託されたと言ってくれ」

 

親衛隊B「なぜ陳留にお戻りになられないのですか!?曹操様も心配しておられますよ」

 

一刀「洛陽の十常侍達は影武者を討ち、俺が死んだと思い込んでいる。ここで俺が生きているのがばれたら、奴らに陳留を攻める口実を与えるだけだ。だからいまは帰ることができない」

 

親衛隊A「しかし……それならば二振りの剣をお渡しする意味はなんでしょうか」

 

 

一刀「華琳の才能はあの程度ではない、俺が傍にいてじっくり開花すればいいとおもっていたが、この状況では華琳に頑張ってもらうしかない。2振りを渡すのは成長を促すためだ。華琳には辛い思いさせるけどな……だから、帰ったら俺は死んでこれを最後に託されたと伝えてくれ。絶対俺の生存はもらすなよ」

 

 

親衛隊B「わかりました。その命必ずや遂行させてみせます」

 

 

兄大好きの華琳ではないが、一刀の命令は親衛隊にとっては絶対。一刀がやればと言えば必ず遂行する。それが親衛隊だ

 

一刀「いずれ俺は必ず華琳の元に帰る!その日まで華琳・春蘭・秋蘭を護ってくれ」

 

親衛隊「我ら親衛隊一同、必ず曹仁様がお帰りになる日まで曹仁様の宝を護りぬくことを誓います」

 

一刀「頼む、では早く陳留に向かえ」

 

親衛隊「御意」

 

 

 

 

 

 

さて、俺もいくか。これから始まるであろう乱世に向けて俺達の戦力を集めなければ・・・

前回と違い今回は俺も戦えるが、戦力は多いに越したことはないし。それと、美羽の元にも将を集めて守らせないと。美羽がいい子だからなにもないかもしれないが、孫呉に警戒しておいてもいいだろ

 

まずは・・・・ここから北進して并州五原郡に向かおう。

もし彼女が俺と来てくれたら、これからの旅もしやすくなる。その後に幽州 冀州とめぐりつつ、各地の特徴を調べ地図にしてまとめるか。将来地図があれば各地の諸侯より有利にたてるのは歴史が証明してるし。

 

丸腰で旅する訳にいかんし、并州に行くまでに新しい武器を作らないと

霞みたいな飛龍偃月刀を作ろうかな?あれって関羽が使ってた青龍偃月刀がモデルだよね?

他にも方天画戟とか作って俺に扱えるか試して、一番しっくりする武器を作ろう。

前の外史では敵勢力だった英雄との出会い……今の時期なら在野の将が多いはずだし、俺達の力になってくれるように探し出してみせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

伝令兵「申し上げます!洛陽に殿として残った一隊が帰還いたしました!」

 

華琳「兄さん直属の兵達が……すぐにここに連れてきなさい!」

 

伝令兵「かしこまりました」

 

 

親衛隊が潁川郡で一刀と別れてから数日経ったある日、ようやく生き延びた親衛隊が陳留に帰還を果たした。親衛隊帰還の報はすぐに国中に広まり、曹嵩、一刀の代行として政務を行っていた華琳の耳にも情報が入る。すぐに兄の生死を知りたいためにすぐに華琳は戻ってきた親衛隊を呼び出す

 

 

華琳「兄さんについてなにか知っていればいいのだけど・・・」

 

秋蘭「華琳様、いまは親衛隊が来るのを待ちましょう」

 

華琳「そうね……少し落ち着かないといけないわね」

 

秋蘭に諌められ少し落ち着きを取り戻す華琳。その時タイミングを計ったかのように親衛隊が華琳の面前まで帰還を果たした

 

親衛隊A・B「曹操様、只今帰還いたしました」

 

華琳「洛陽では助かったわ。あなた達のおかげでこうして陳留まで逃げることができた。兄に代わり礼を言うわ」

 

親衛隊「ありがたきお言葉にございます」

 

親衛隊A「曹操様、曹仁様よりお預かりしているものがございます」

 

華琳「兄さんから?(なにかしら・・・生存しているという手紙なら嬉しいのだけど)」

 

華琳達は自分が生きていると言う手紙を持参したのだと淡い期待を寄せる。しかし、親衛隊が出した物に三者は愕然とした

 

親衛隊B「この二振りの剣、凍華と双狛でございます」

 

春蘭「これは一刀様の剣ではないか!なぜおまえ達がもっているのだ!」

 

秋蘭「預かったと言っていただろ姉者!」

 

華琳「兄さんが……私にこれを……」

 

一刀の愛刀を持っていた事で、春蘭が再び癇癪を犯しそうになるが、寸前のところで秋蘭が止めにはいる。春蘭もなんとか落ち着くようにしているのだが、情緒不安定なのはいましばらく続きそうだ

 

 

 

親衛隊A「それと伝言もお預かりしています。曹操(華琳)お前の才はその程度ではない。知略では俺を越す才覚をもっている。そんなお前に凍華と双狛を預ける、その二振から俺は華琳を見ている。決して自身の成長を止めるな、その名を天下に轟かすほどの人物になれとのことです」

 

華琳「そう・・・兄さんがそんなことを・・・兄さんは洛陽で……しんだのかしら……?」

 

親衛隊B「お守りすることができず申し訳ございません、我ら一同曹仁様より曹操様、夏侯惇様、夏侯淵様を守るように厳命されております。これからはお三方を全力でお守りいたします」

 

春蘭「かずとさまあああーーーー」

 

華琳「春蘭待ちなさいどこにいくの!」

 

秋蘭「華琳様申し訳ありません。私は姉者を追いかけます」

 

春蘭は親衛隊の口から死んだと聞かされて泣きながら大剣をもって修練場の方向に走っていってしまった。

普段は馬鹿ばかりの春蘭だが、自分にもっと力があればと自分を責めてるのかもしれない。そう思った秋蘭はすぐに姉の後を追う

 

 

華琳「……お願いね秋蘭」

 

秋蘭……泣きそうなの我慢してまで姉を慰めにいくのね。

秋蘭があそこまで頑張ってるのに私がいつまでも泣いていたらだめね。

兄さんを越すことができるかわからないけれど、私にできる事は全力でやりましょう。兄さんに笑われないように成長し、曹操孟徳の名を天下に知らしめてみせます!だから・・・天より見守っていてくだい・・・兄さん

 

 

決意を固めた華琳を凍華と双狛は優しく見守るように華琳のそばで太陽の日差しを浴び輝いていた

 

 

 

 

 

 

こんな感じになりましたがどうでしょ?

華琳の元に戻り安心させたいのはやまやまなのですが原作と違った内容にしたいのでこの処置にしました。

 

旅パートが想像より苦戦しそうです。

 

 

 

親衛隊AとBの名前つけようと思いますので年齢・時代背景無視してこの名前をAとBにつけて

ほしいというキャラ提案ありましたらコメントお願いします!

 

 

 


 
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