咎を受けし御使いの最後の旅~二人の御使いと二人の劉備~
隊長へ続く道、邁進せよ白獅子
賊を退け、街より少し離れた曹軍の陣営の中で夏候淵に紹介される凪達。
凪はもう進退は決めていたのだが、確認することがあった故に華琳に会う事にしたのだ。
華琳「で?あなた達がこの街の義勇軍の代表なのかしら?」
凪「はい。」
夏候淵「華琳様。この楽進を含め、優秀な者たちが多いです。私は彼女たちを召し抱える事を進言いたします。」
凪は何となく分かっていたが、まさかこうも予想通りだと呆れてもの言えなかった。
于禁「召し抱えるって・・・沙和達大出世なの。」
華琳「ふぅん?どのぐらいの実力なのかしら。」
夏候淵「于禁は兵の統率に優れています。李典は手先が器用で工作に関しては我が軍の中でも敵う者はいないでしょう。楽進の武は相当です。実力は私以上とみてもいいでしょう。」
華琳「秋蘭以上なの?それは興味深いわ。楽進、どうなの?」
凪「は、手合わせして見ないと分かりませんが・・・おそらく。」
凪は謙遜もせず、肯定ともとれる返答で相手の出方を見る。
華琳「謙遜もしないなんてね。」
凪「私はまだ強くなります。ただあの人の為に・・・“隊長の為に”。」
華琳「隊長?」
凪「・・・そうですか・・・いえ、忘れてください。少なくとも我が武は貴女と共には無い。」
凪は隊長と言う言葉を聞かせて華琳の反応を見たかったのだが、予想通り、いや、望みを断たれた感覚に襲われた。
夏候淵「な!?楽進、それはどう言う意味――」
夏候惇「貴様!華琳様が仕えるほどの器ではないと言うのか!華琳様の侮辱は我らを侮辱するものと知れ!!」
夏候淵が凪に真意を問いただそうとした瞬間、夏候惇がその台詞にかぶせて怒りをあらわにした。
華琳「やめなさい、春蘭。ほら、秋蘭が台詞に割り込まれて怒っているわよ?」
夏候惇「おぉう?しゅ、秋蘭?そ、そんな目で私を見ないでくれ・・・す、すまなかったからぁぁぁぁぁ!!!」
夏候淵「いいのだよ姉者。私は気にしていないさ。全然、まったく、微塵もこれっぽっちも気にしていないからな。」
夏候惇「そ、そうか?それはよかった。」
夏候淵「・・・はぁ。とにかく楽進。さすがにそれは聞き捨てならん。」
自身の姉のお馬鹿っぷりに頭を抱えながら仕方ないと諦める妹。だが凪の発した言葉は看過できない夏候淵。それに対しては怒りを覚えていた。
凪「そう聞こえましたか?はっきり言って私は今の貴女に仕える気はありません。申し訳ありませんが私はこれで失礼します、曹操様。」
于禁「な、凪ちゃん?」
李典「ちょ、凪。何処行くん?」
凪「二人はお世話になると良い。私は会わなくてはならない人がいるのだ。曹魏に居ないとなれば・・・西・・・かな。」
凪は二人にこれ以上自分の我がままに付き合わせる訳には行かなかった。故に二人には曹軍に居るように言い渡しておく。二人はそれでも納得できていないらしく、凪を止めようとしていたが、華琳は凪の言葉に驚きを隠せていなかった。そう、“曹魏”と言う言葉に。
曹操「!?ま、待ちなさい!貴女、今、曹魏って!?」
凪「それでは――」
夏候惇「華琳様が待てと言っているだろうが!でぇぇぇい!!」
凪「――っ!疾っ!!」
ドサァ!
これ以上は無意味。そう言う意味で踵を返し立ち去ろうそした時、夏候惇がもはや我慢の限界と斬りかかって来たが、凪はそれを流すと夏候惇を地面に押し付け後ろ手を取って動きを封じた。
夏候惇「ぐぅ!?い、いだだだだだだ!?!?」
凪「怒りに身を任せたあなたに負けるつもりは毛頭ありません。夏候惇様。」
そう言うと凪は夏候惇の手を離し、そのまま立ち去ろうとする。すると後ろからまた呼び止められた。
及川「まあまあ、おたくちょっと話をしていこうや。」
凪「・・・貴様は?」
及川「わいは及川っちゅうねん。一応、天の御使いやっとるわ。」
凪「・・・ふん。貴様が?天の御使い??笑わせるな。」
凪は鼻で笑ってやる。
及川「な!?」
司馬懿「恐れ多いぞ、流れの武人風情が!!」
凪「私は真の天の御使いを知っている。・・・・・・ふ、やはりな。貴様の纏う物・・・まったく醜いものだ。これ以上は無意味。それでは失礼します。曹操様。」
凪は知っている。北郷一刀と言う天の御使いを。さらに集中して及川を見ると、何やらどす黒い物が及川と司馬懿に纏わりついているのを。故に凪はさらに興味を失くした。こんな男が天の御使いなど認めたくは無いのだ。
華琳「楽進・・・これだけは聞かせて。」
凪「なんでしょう?」
華琳「私は間違ったかしら?」
凪「・・・・・・・・いえ、貴女は貴女の誇りに従っているだけ。それに間違いなどありはしません。“あの人”はそれを認めてくださいます。」
華琳「・・・・・・そう。それを聞けて安心したわ。貴女も安心なさい。“好きなようにはさせないから”。」
凪「それを聞いて安心しました。それでは失礼します。」
このやり取りで少なくとも華琳様は何かしら思う事がある事が判った。おそらく隊長の事を意識下ではなんとなく覚えているのではないか?と言うのが私の見解になった。
凪「隊長、絶対貴方を見つけて見せますから・・・」
私は隊長の氣が感じられた流星の落ちた方角。西へと歩を進めた。
あとがき
羽生「はうあぅあぅあぅ。皆さんお久しぶりの羽生なのです。」
梨花「羽生、何で私達が子の欠片のあとがきに出てるの?」
羽生「あとがきのネタが無い。だから出てほしい。お願いします羽生様。とユウヤに言われて特別出演なのです。」
梨花「私関係無いわよね?」
羽生「いちきゅっぱの赤ワインを預かっているのです。」
梨花「古手姉妹のあとがきコーナー!なのです!!」
羽生「それでは梨花、お便りを呼んでほしいのですよ。」
梨花「分かりましたのです。えっと・・・前の原のKさんからです!」
羽生「誰か隠すつもりないペンネーム!」
梨花「外史紡ぎどうなった?」
羽生「現在反お蔵入り!外史紡ぎと言うか同じ世界を繰り返す外史は結構無理があった事に気が付いたらしいのです。」
梨花「どう言う事なのです?」
羽生「黄巾党→反董卓連合→群雄割拠→大陸統一。という流れが5回繰り返さる、同じ結果に収束するのが納得いかない様なのです。」
梨花「それは幾千幾万繰り返したボク達に喧嘩を売っているのです?」
羽生「なのです★なのでユウヤには見返りをたくさん要求するのです!」
梨花「なのです♪それでは次のお便り。ペンネーム、りりかる三人娘さんからです。」
羽生「もう誰か分かりすぎるのです!」
梨花「他の作品はどれぐらい思い浮かんでいるの?だそうです。」
羽生「ユウヤから返答のカンペを預かっていますです。え~と・・・種馬が問題児達と異世界に往くそうですよ?を現在考察中。だそうなのです。」
梨花「まwたwチw-wトwかwwwwww」
羽生「チートが二人になるのです。」
梨花「アンノウンのギフトさんとサラブレットのギフトさんの共闘です?」
羽生「誰がヒロインになるのか楽しみなのです。あ、PSヒロインは春日部耀一択ですが何か?だそうです。」
梨花「ボク達の欠片でも沙都子やレナにぞっこんのユウヤなのです。」
羽生「・・・・・・・・・ボクは?」
梨花「あくまでキャラとして・・・なのです。女としては羽生がダントツ、愛してるよマイハニーだそうなのです。けっ!」
羽生「では、次に進むのです。次回は!」
梨花「本当に分かりやすい奴・・・こほん、次回は記憶が蘇る!?って展開早くない!?」
羽生「ユウヤ曰く、そろそろ反董卓連合入りたいなぁ。だそうなので・・・」
梨花「華琳の扱いが酷くないですか?」
羽生「合流する直前が大事それまではサブキャラだそうなのです。」
梨花「そうなのですか・・・では華琳に報告しとくのです。」
羽生「もうしておいたのです。」
梨花「た、たまに羽生のユウヤに対する愛が本物か分からないわ。」
羽生「ボクを放置した罰なのです★」
梨花「ご愁傷様。ではまた次回、なのです~~~~!!!」
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ちょっと時間が空きましたがなんとかPCの前に座れました。
それでは本編どうぞ