No.711456 咎を受けし御使いの最後の旅~二人の御使いと二人の劉備~ユウヤさん 2014-08-26 18:32:56 投稿 / 全6ページ 総閲覧数:2790 閲覧ユーザー数:2241 |
二人の劉備と二人の御使い~咎を受けし御使いの最後の旅
常山の昇り龍
For???side
なんだこ奴ら・・・私が趙子龍と名乗った途端おかしくなった。
??「く・・・」
ザシュ!
黄巾兵?「殺せ・・・殺せ。」
??「しつこい!」
グシャ!
そう・・・まるで何かに操られている様な・・・まさか“あ奴ら”が?
??「手足を斬っただけでは止まらぬのは厄介だな。」
黄巾兵?「趙雲、殺せ・・・我等の敵になりうるものを殺せ・・・」
趙雲「えぇい、訳の分からん事を!!」
ザン!
しかし、死兵相手では長くは持たん!!
趙雲「死体に足を取られぬように移動しながら戦っていはいるが・・・」
ズシャ!
趙雲「このままでは・・・!」
黄巾兵?「死・・・ね。」
趙雲「しまっ!」
一騎「ぜぇぇぇぇぇぇい!!!!」
ズドォォォォォォン!!
趙雲「なんだ!?」
空から人が降って来た!?誰なのだ?
一騎「無事か!?」
ま、まさか・・・その声・・・その姿・・・
趙雲「な・・・・・・あ、るじ?」
一騎「え?き、君は!」
僅かながら歳を召したように見える主だったが、それでも見間違えるはずがない。その時、主の後ろに奴らが迫っていたのだ。
趙雲「!?主!」
一騎「ぬ!?甘い!剛魔神剣!!」
ゴォン!
主が持つ大剣は地面に叩きつけられ、その前方に地面がまるで無数の槍のように突き出した。
だがしかし、頭を潰されたり心の臓を貫かれたの者以外は立ち上がったり、這ってでも向かってこようとする。
一騎「な・・・どうして立ってくる!?普通の人間は立っていられないはずだぞ!」
趙雲「主、そ奴らは手足を斬っただけでは止まりませぬ!確実にトドメを!!何者かに操られてる可能性があります!!」
一騎「なに!?道術の類か・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ちっ!仕方ない。左慈、于吉!」
なに!?今主は誰を呼んだ!!
左慈「まったく・・・」
于吉「これはこれは・・・」
な!?ま、まさか・・・こ奴らは!!
于吉「・・・胸糞悪いですね、外設系ですか。」
左慈「はっ!」
ドガ!
一騎「外設系?」
于吉「私が使うのは内設系。心や魂に術を施します。自身が何をしたが認識しながらどうしようもない現実を知らしめるためです。槍!」
ザシュザシュザシュ!!!
一騎「外道だな、于吉。ぜぇい!!」
ズガン!
左慈「外道だろ?破っ!」
ゴギャ!
于吉「あれ!?酷くないですか!?!?」
な、なんだ?あ奴等の印象がまるで違うのだが?
于吉「額の紋を破壊するか確実に殺して下さい。内設系の胸糞悪い理由はその者を生きたまま殺す事に有ります。」
趙雲「生きたまま・・・殺すだと?」
于吉「はい、その者の魂をすり潰し新たな魂を植え付けるのです。その魂は刻まれた事を遂行する・・・
一騎「どっちもどっちだが・・・了解だ。于吉は沁達にそれを伝え殲滅してくれ。左慈、さっさと潰すぞ。人であり人ならざる者になったのなら、殺してやるのが慈悲だ。」
左慈「ああ、さっさと潰すぞ。」
主・・・なぜ管理者と共闘するのです?奴らは主を殺そうとした奴らなのですぞ??
趙雲「・・・」
左慈「・・・どうした?あぁ、俺達がいきなり現れたから混乱してるのか。安心しろ、お前にも後で説明してやる。」
趙雲「説明?要らんな。管理者。」
一騎「!?・・・そうか、俺を主と言ったりおかしいと思ったんだ。左慈、趙雲は記憶持ちだ。しかも・・・」
左慈「俺達を敵視してる時点で始まりの外史関係か。」
趙雲「貴様らと共闘など・・・」
一騎「趙雲!そんな事を言っている場合か!こいつらをこのままにしとくつもりなら俺は君を軽蔑するぞ!」
趙雲「っ!?わ、分かりました。」
その後は圧倒的であった。私一人では出来ぬ事を2人はまるで互いの動きが見えているかのように殲滅をしていく。
共闘開始から1刻後、完全に殲滅し終わり、主の旅の同行者と合流するとのことで私も二人の後を付いて歩き始めた。その間、主と左慈はまるで友人かの様なやり取りをしていた。
やれ于吉が気持ち悪いだの、やれ于吉がうざったらしいだの、やれ于吉の処分方法だの・・・于吉、貴様嫌われすぎてやしないか?
左慈「お、桃香の奴いい感じに真っ赤じゃないか?」
ふむ、桃香と言うのはあの返り血で真っかの少女か・・・ん?あの隣の男は・・・
一騎「ん?ああ、一刀の奴も相当打ちのめされたようだな。たぶんありゃ相当吐いたぞ。」
なに!?あ、主が二人!?
左慈「良い傾向じゃないか。だが・・・後ろからの視線が痛い。趙雲お前の気持ちも十分理解してる、だが・・・まずは俺達の話を聞け。」
趙雲「主が二人いる理由も教えてもらえるのだろうな?」
左慈「ああ。」
一騎「お~い、沁、紫苑。お疲れさ~ん!!」
し、紫苑が居るのか!?時期的にも早すぎやしないだろうか・・・もう何が何やら・・・
For一刀side
兄さんが前方に賊の集団と、それに追われている人を見つけたらしい。
兄さんに言われ、桃香と共に戦いの準備をしていると、一騎が先行して追われてる人を救出するとのことで駆けだして・・・訂正、飛んでった。
一刀「人って飛べるんだな。」
沁「あいつが特別なんだ。」
紫苑「あら、氣を習得すれば私達にもできるそうですよ?」
二人「「マジで!?後で教えてもらおう!」」
兄さんとハモってしまった。だって、男の夢じゃないか、空を飛ぶってさ!
一刀「桃香、大丈夫?」
桃香「う、うん・・・」
とても大丈夫そうには見えない。でも、これは必要な事なんだと思う。
一刀「行こう桃香。少なくてもあいつらは弱い人から何もかも奪おうとする奴らなんだから。」
桃香「う、うん。でも・・・」
やっぱりあの時言われたことが効いてるんだ。確かに賊は元々は弱者の側だった民だ。それが徒党を組んで賊となった。
元は守るべき民でそれでも殺さなければならない。たとえ生きるためにとった方法だとしてもそれを認める訳にはいかない。
一刀「・・・っ来る!」
こちらに気が付いた奴らがこちらに向かってきた。少し離れた所で兄さんと紫苑さんが戦闘を開始していた。桃香は俺の少し後ろに居た。
一刀「はあああああ!!!」
ザク!
黄巾兵?「・・・殺せ・・・殺せ・・・」
な、何だこいつら!?
一刀「く・・・足を刺した筈なのになんで立ってこられる!?」
こいつらは、絶対まともじゃない!!
一刀「数もそれなりだ・・・ぜぇい!!」
ザン!ゴトン
一刀「・・・うっ・・・ああああああああああ!!」
ザン!ザン!
くそ!くそ!此処で立ち止まってられるか!!
桃香「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
!?
一刀「と、桃香!?」
後ろから桃香の叫び声が聞こえて来て俺は慌てて振り向いた。そこには賊の一人の心臓に剣を突き刺している桃香の姿があった。
桃香「ああああああああ、あああああああああああああああああああああ!!!ああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
完全に回りが見えなくなってその一人を執拗に刺し続ける桃香。賊と刺さった剣の隙間から血が噴き出し、桃香の桃色の髪に赤のグラデーションがかかる。
一刀「桃香!そいつはもう死んでる!!・・・くそ、聞こえてない!!」
俺は桃香に駆けより桃香の周辺の賊を片づけ始める。すると叫び声が聞こえなくなったと思ったら、桃香はその場にへたり込んで放心してしまったのだ。
一刀「くぅ!兄さん!桃香が!!」
沁「どうした!・・・こいつは・・・仕方ない、一刀は桃香を守りながら後退しろ。紫苑!一刀の援護を頼む!!」
紫苑「わかりました!一刀君、行きなさい!」
一刀「は、はい!!」
そのまま俺は璃々ちゃんが居る場所まで退き始めた。その後、兄さんと紫苑さん、そして何故か于吉が合流して来た。
これはちょっと内緒だが、少し外すと言って璃々ちゃんと桃香からそれなりに離れた茂みの中で思いっきり吐いた。正直、此処まで気持ちが悪くなるとは思わなかった・・・
For桃香side
怖い、何が怖いかって全部が怖い。今、私達は賊に向かって走っている。
前には一刀さんが、右前方にお兄ちゃんが、その後方に紫苑さんが走っている。
理由は簡単。賊を殲滅する為。
桜楼村の時は守備隊の人といっ君とむーちゃんが居てくれたからまともに戦う必要が無かったからある程度平気だった。
うぅん。きっとこの考えがよくないんだと思う。だから一騎さんもお兄ちゃんも私を甘いって言うんだと思う。
だけど・・・やっぱり怖い。子供の考えだって分かってる。こんなんじゃお兄ちゃんのように旗上げとかもきっと無理。
だんだんと賊が近づいて来る。一刀さんが賊の一人を刺したけど、その人は何事も無かったかのように立ちあがって向かってきた。
一刀さんの脇を抜けて賊が一人私の方に向かってきた。
怖い・・・怖い怖い怖い怖い!!
桃香「い、嫌・・・」
黄巾兵?「殺せ・・・殺せ・・・」
桃香「い、嫌ぁ!」
ザシュ!
桃香「あ・・・」
人を斬った感触は妙に生々しく、私は意識を手放しかけてしまった。
黄巾兵?「死・・・ね。」
だけどすぐに私は意識を持ちなおした。けれど目の前に迫った賊の攻撃にたぶん意識が飛んだんだと思う。私はそこからまともに記憶が無い。
うぅん。少し違う。私は自分のしたことをまるで他人事のように認識している。でも、私はしっかりと賊の心の臓を刺している。
刺してる、血が出てる、私に血がかかってる、赤い、紅い、赫い、アカイ、アカイ、アカイ!!アア、ア、ア。
桃香「ああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
此処から私は本当に記憶が無くなった。
気が付いた時は一騎さんが左慈さんと蒼い髪の赤い槍を持った女の子と一緒に歩いて来ている姿が目に入った。
あとがき
春蘭「華琳様!華琳様ぁぁぁぁ!!!」
秋蘭「姉者、どうした?騒がしい。」
春蘭「おお、秋蘭。華琳様を知らんか?ここ最近見ないのだが・・・」
秋蘭「それなら北郷と旅行だぞ?」
春蘭「な、何?なぜ我等は同行していない??」
秋蘭「それはな姉者・・・作者の所為さ。」
春蘭「ユウウウウウウウウウウウウウウウウウウウヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア。どう言う事だあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
ひ!?秋蘭さん!嘘は辞めてくださいません!?
春蘭「・・・嘘なのか?」
秋蘭「まあ・・・北郷が二人限定の旅行券を懸賞で当ててな。華琳様が強制的に連れて行ったのだ。」
春蘭「そ、そうなのか?華琳様北郷と行きたかったと言う事か??」
秋蘭「そう言う事だな。」
春蘭「(´・ω・`)しょぼーん」
秋蘭「あぁ、姉者は可愛いなぁ。」
あぁ、秋蘭は病んでるなぁ。
秋蘭「失礼な、せめて姉馬鹿が過ぎると言ってくれ。」
あ、自覚はあるんですね。じゃ、それで。
秋蘭「ああ、それでいい。あぁ、いいなぁ。姉者可愛いなぁ・・・」
・・・・・・・・・あとがきになりゃしねぇ。じゃ、皆さん次回にまたお会いしましょう。
ペース早目かな?仕事から帰ったら書き溜めながら投稿しているんだけど・・・ま、良いか。
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