天水
一刀「状況報告!」
風「おかえりなさい、お兄さん。敵は残り五万。籠城の気配ありです。現在二龍隊二万で取り囲んでいますが向こうも精兵を取りそろえてるようで苦戦をしています。」
一刀「向こうは王が出てきてるんだよね?」
風「はい、王の名は“阿貴”と言うそうです。」
一刀「それって・・・・氐の指導者だったかな?」
風「そうなんですか?」
一刀「五胡って民族集団の総称だからね。交渉してみよう。負の連鎖はもう終わりだ。」
風「・・・・危険ですよ。」
一刀「お願い。風」
風「・・・・帰ったらいっぱい甘えてもいいですか?」
一刀「分かったよ。」
風「なら待ってます。」
そして一刀は五胡のひとつ氐の王、阿貴との交渉に向かった。護衛も付けずにきた一刀に対し阿貴はその胆力を認め会うことを決めた。そして二刻程して一刀は無事皆の元に帰還する。その後氐とは友好を築く。一刀を信用した氐は羌をさらに説得、涼州に関して一切手を出さないと誓わせた。
帰った一刀はその日から一週間生きた心地がしない日々を送っていた。え?そりゃあ他の女の子が一刀を連れてあっちこっちいたるところでそう言う事をしたもんだから茉莉や璃々にいっぱいお説教されてそれこそ名実ともに足腰立たなくなったのだった。
五胡の脅威は去りやっと落ち着きを取り戻した涼州。一刀は劉備、諸葛亮、魏延この三名を玉座の間に呼び出した。そして玉座の間には一刀、雛里、鈴々、恋の四人が待っていた。
一刀「招致に応じてくれて感謝する。」
焔耶「貴様、桃香様をどうするつもりだ!!」
雛里「魏延さん、お静かに。我らが主のお話の最中です。」
鈴々「お姉ちゃんの立場が悪くなるだけなのだ。」
焔耶「何だと!!」
朱里「焔耶さん、今は大人しくしていてください」
焔耶「く・・・・」
一刀「三人の処遇が決まった。劉備、諸葛亮、魏延。三人には益州に向かってもらう。」
朱里「益州ですか?」
一刀「ああ、あそこはまだ明確な指導者が存在しない。そこで君だ。洛陽の件で風評が下がってると思っているだろうがそんな事はない。もともと益州は田舎、さらにこちらの間諜部隊の働きで君たちは無理やり従わされていた事は伝わっている。」
朱里「私たちを傘下には加えないと言う事ですか?」
一刀「獅子身中の虫をわざわざ抱える必要はない。俺はこの国を任せられる王が居ないから此処に居る。君達・・・いや、劉備がその資格があるのならすぐに力を付けるだろう。」
桃香「あの・・・・」
一刀「何かな?」
桃香「愛紗ちゃんや星さん、関羽ちゃんと趙雲さんは・・・・・」
一刀「曹操の所だ。向こうには君が生きている事は伝えていない」
桃香「・・・・そうですか」
朱里、焔耶「桃香様・・・・」
鈴々「大丈夫なのだ。お姉ちゃんが成都で有名になれば愛紗や星はきっと戻ってくるのだ」
桃香「鈴々ちゃん・・・・・鈴々ちゃんは戻ってきてくれないの?」
鈴々「鈴々はお兄ちゃんとは離れたくないのだ。」
桃香「恋ちゃんは?」
恋「元々ご主人様に協力してた」
桃香「そっか・・・・」
焔耶「こんな男の何処が・・・・・」
鈴々「少なくとも魏延より強いのだ。」
焔耶「ワタシがこんな優男より弱いだと!侮辱するな!!」
鈴々「事実なのだ。お兄ちゃんは鈴々より強いのだ。」
恋「ご主人様・・・恋より強い」
焔耶「な・・・・」
桃香「そんなに・・・」
朱里「雛里ちゃん・・・・・この人は危険な人だよ・・・・」
雛里「朱里ちゃん?」
朱里「北郷さんは覇道を進むんですよね?」
一刀「覇道?どうしてそう思う?」
朱里「あなたは他の将を無理やり引き抜いてます。それは覇王のやり方です。」
一刀「・・・・・無理やり?」
朱里「そうじゃないですか!鈴々ちゃんも雛里ちゃんも恋さんも元々他陣営の将、他の人だってどうかわかりません!!」
一刀(う~ん、理解を超えた事が立て続けに起こって混乱してるんだな・・・・)
一刀「そう思うのは自由だ、だがこれだけは言っておく。少なくとも雛里は自分の意思で此処に居る。他の将とは違く彼女が俺を王と認めて此処に居るんだ。それを侮辱するならたとえ雛里の友人でも許さないよ?」
朱里「・・・・・」
雛里「いいんです、一刀様。朱里ちゃんも混乱してるだけですから。」
一刀「そうか?ならいいけど・・・」
朱里「そんな事は!」
一刀「とにかく、君達の処遇は通達した。馬は用意してある。好きな時期に出ていくといい」
三人は一様に不満顔をしていたが自分達の状態を理解してるが故に大人しく玉座の間を去っていく。
一刀「どうなるかな?」
雛里「なるようにしかならないでしゅ。」
恋「桃香、かなり思いつめてる。」
一刀「王として自覚を持ってもらわないといけないからね。仕方ないよ」
鈴々「なのだ」
一刀「さて・・・・これからどうなるか・・・・神のみぞ知るだな・・・・」
その後一年は涼州は平和そのものだった。あくまで涼州はだが・・・・では、他の勢力の情勢を見ていこう・・・・・・
孫策領 建業
雪蓮「で、どうしたの?張勲」
七乃「はい~寿春をそのまま孫策さんに譲渡、私と紀霊さんをこっちに雇い入れてほしいと置手紙を残して消えてしまったんですよ~」
冥琳「あの袁術が寿春を捨てた・・・・?」
雪蓮「・・・・・で、張勲はどうするの?こっちに来る?」
七乃「美羽様も何処に逝ったか分からないですし・・・・本当は探したいですけど、当てもないですし。情報を集めながらお世話になってもいいですか?」
雪蓮「構わないわ。私も袁術ちゃんが気になるしね。良いでしょ?冥琳」
冥琳「ああ、彼女達は優秀なのは私たちの知るところだ。構わんだろう」
祭「なら紀霊はワシが預かろうかの。」
七乃「私の真名は七乃って言います。よろしくです~」
雪蓮「雪蓮よ。」
冥琳「冥琳だ」
祭「祭じゃ、よろしくの」
雪蓮「他にも甘寧、陸遜、妹の孫権、孫尚香が居るけど今は呉に居るわ。後で顔合わせたら挨拶しておきなさい。」
七乃「はい~」
雪蓮「・・・・どうしちゃったのかしらね、袁術ちゃん。」
七乃「その事なんですが・・・」
冥琳「心当たりが?」
七乃「美羽様は袁家です。その名前は良くも悪くも有名です。」
雪蓮「それが悪い方に働いた?」
七乃「・・・・・はい。街は発展してますが、あれは美羽様の私財を投資して成り立ってます。」
冥琳「私財だと?」
七乃「はい、どんなに取り締まっても来る文官は甘い蜜を吸おうとする輩ばっかりで・・・・」
雪蓮「・・・・袁術ちゃんが優秀で失念してたわね。」
冥琳「どう言う事だ?」
祭「ああ、なるほどのう・・・・」
冥琳「祭殿?」
雪蓮「祭は気付いたみたいね」
祭「うむ。公瑾よ、袁術はまだ・・・・子供なんじゃよ。」
冥琳「・・・・・」
雪蓮「どんな人でもそこまで努力が報われなければ疲れてしまうわ。」
祭「それが幼子なら当然じゃて」
冥琳「だが・・・・」
雪蓮「きっと一人で抱えていたのよ。あなたも袁術ちゃんの年頃で同じ目に合ったらどう?」
冥琳「むぅ」
七乃「私が気付いてあげるべきだったんです。美羽様・・・・」
雪蓮「行先はある程度見当はつけときましょ。」
冥琳「見当?」
雪蓮「彼女が頼る場所。北郷軍よ。」
公孫賛領
白蓮「くそ・・・・麗羽お前・・・・・(ガク」
麗羽「お~ほほほほ。これで河北四州はワタクシの物ですわ!!」
猪々子「おめでとうございます。麗羽様」
斗詩「・・・・・(このままじゃ、私は。助けて・・・・“一刀さん”)」
袁紹兵「も、申し上げます!!」
麗羽「どうしましたの?」
袁紹兵「そ、曹操軍我らの領地に進軍!もうこちらまで来ています!!もう・・・・北海しか我らの城は残ってません!!!」
麗羽「ななな、な~~~~~~~んですって~~~~!!!」
曹操陣営
華琳「さあ、残るは北海のみ。時間はかけられないわ!お馬鹿な駄迷族袁紹を呑み込みなさい!!」
曹操兵「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」
春蘭「おおう・・・・・」
秋蘭「姉者が引いている・・・・だと・・・・」
季衣「みんな~~~~終われば天和ちゃんの歌が聴けるよ!!頑張ろう!!」
許褚隊「ほわあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
霞「ひとつおかしな鬨があがっとるけど・・・・ま、ええか」
真桜「いや、霞姉さん現実から目を反らしたらあかん。」
沙和「ほわああああああああああ!!」
真桜「いや・・・・反らしてもええかもしれん(泣」
華琳「ほああああああああああああああ!!」
魏陣営全員(主自ら!?!?!?!?!?!?!?!?)
華琳「何してるの!士気が上がるんなら何でもするわよ!!」
詠「ねえ華琳。」
華琳「何?」
詠「この強行軍、本当の目的は?」
華琳「一刀と早く会いたいから!!」
詠(駄目だこの人早く何とかしないと)
華琳「一刀の所の
稟「華琳様が壊れた・・・・」
愛紗「華琳殿はどうしたのだ・・・・」
星「どうやら北郷殿に関係してるようだ」
愛紗「また・・・北郷か・・・・」
星「ま、天水の情報は良い噂ばかりと聞く。華琳殿の性格上欲しがるのも無理はないかもしれん」
愛紗「確かに北郷軍は五胡と和平を結んだと聞く。」
星「ああ。驚くべきは隠すことなくそれを大陸中に広めた事だろう。」
愛紗「・・・桃香様の敵だというのに・・・・」
星「愛紗よ、頭を冷やせ。打ち取られたという報告は上がっていない。北郷殿の性格なら桃香殿は生きてる可能性が高い。」
愛紗「・・・・分かっているんだが。本人を見てないせいか納得しきれん。」
星「ま、北郷軍とは決戦するようだし、その時に北郷殿に聞けばいい。」
愛紗「そうだな。よし!それならば此処をさっさと終わらせるぞ!!ほわああああああああああああああ!!!」
星(此処は乗っかるところなのか?いや・・・・私だけはまともで居なければならんか。)
曹魏、その進行の速さは北郷軍に匹敵していたが奇声が多少飛び交っている様です。
劉備領 成都
朱里「それでは焔耶さん、紫苑さん、張任さん、呉蘭さん、呉班さん。この作戦で行きましょう。北郷軍の戦力をそぐ為には将を一人ずつ確実に倒しておく必要がありますから。」
紫苑「ええ、構わないわ。朱里ちゃんの言う通り、璃々があんな大人なわけがないし・・・・(でも、やっぱり・・・・・)」
焔耶「私はただ桃香様の敵を粉砕するのみだ!!」
張任「劉備様の為出来る事を我らはするのみ」
呉蘭「よし!頑張るよ!!」
呉班「蘭、あまり張り切り過ぎて空回りしないで頂戴ね?」
呉蘭「わ、わかってるよ。」
朱里(これで向こうの将を一人ずつ減らせるはず・・・・桃香様、勝手な真似をお許しください。)
諸葛亮の策が水面下で動き出す。これが後に蜀を追い詰める事になるのはまだ誰も気づいていない。
あとがき
あとがきなのです。
桃香ポイしました。
華琳様ちょっと壊れかけてます。
と言うよりうれしさのあまり覇王の威厳を保ててません。
美羽様は・・・・大人の汚い部分に愛想を尽かしました。
朱里は・・・・徹底的に落としましょうか?
内容でどんな事をするのかは予想しやすいと思います。
まあ、定軍山と同じ事をするだけですが(場所は違います)
次回は決戦と同時にちょこっと別のお話を考えてますがどうなるかな?
まあ、別って言っても朱里の策のお話なんですが・・・・
じゃ、また次回。チェリオー!
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羽生なのです
これからどうなるか自分でもわからんです
では本編どうぞ