関が閉められ兵たちの視線が島津に集中する。
兵「島津の旦那!その目・・・」
霞「目やってもうたか・・・」
華雄「仕方ないとはいえ・・・やるせないものだな。」
島津「まぁ、戦に怪我は付き物・・・死ななかっただけ幸運じゃろ。」
島津は自分の怪我をまるで自分の怪我のように怒り、悲しんでくれる兵たちに痛みを忘れ微笑んでしまう。
島津「すまんが手拭いと・・・何か眼帯になるような物があれば頼む。」
兵「はっ!」
霞「距離感は・・・大丈夫そうやな。」
島津「あぁ、問題ない・・・あとは、関に篭って時間が経ったら虎牢関に退くぞ。」
華雄「わかっている・・・だから島津は休め。」
島津「・・・分かった。言葉に甘えよう。」
霞「せやせや、残り9日間・・・何としても耐えるで!」
兵's「「「「「「応っ!」」」」」
島津(誾千代・・・儂はここでも部下に慕われているようだ・・・幸せ者よのう。)
董卓軍が汜水関から打って出ることは無かった・・・
連合side
呉
孫策「汜水関を落す名誉は得られたけど・・・納得いかないわね。」
周瑜「納得してもらわねば困る・・・それにお前が納得できないのは酒を貰えなかったことではない のか?」
孫策「ギクッ・・・・ア、アハハー」
周瑜「はぁ・・・頼むからこれ以上心労を増やさないでくれ。」
魏
曹操「へぇー・・・島津義弘ね・・・」
秋蘭「はい・・・あの者は王の器を持っております。」
曹操「それはそうよ、あの殺気はここまで伝わってきたもの。」
秋蘭「それに、姉者の恩人でもあります。」
曹操「ふふっ、そうだったわね・・・欲しいわねその男。」
荀彧「華琳様!そのような男!」
曹操「桂花、あなたは春蘭の恩人が無能だと?」
荀彧「それはこの馬鹿が・・・」
春蘭「馬鹿で何が悪い!!!」
荀彧「開き直るんじゃないわよ!脳筋!」
春蘭「ふっ、馬鹿でしかたどり着けない領域もあるんだ!」
荀彧「ぐぬぬ・・・」
曹操「そこまでよ・・・島津には感謝するべきかしら?」
主に春蘭を助けてくれたことに対してと、春蘭に目標をくれたことに。
曹操「それにあの伝言・・・気になるわね・・・」
孤独な王・・・王とは孤独なものではないの?
曹操「ふふ、とことん興味が尽きないわね・・・島津義弘。」
蜀
諸葛亮「はわわ!おいしお酒でしゅね!」
龐統「あわわ!飲んだことないでしゅ!」
張飛「鈴々も初めて飲んだのだ!」
趙雲「ふむ、私が飲んだ酒とは別のものか・・・余程の酒好きですな、あのお方は。」
関羽「・・・」
劉備「どうしたの愛紗ちゃん?」
関羽「い、いえ、なんでもございません桃香様・・・」
劉備「そう?何かあったら言ってね!」
関羽「はい・・・」
関羽(そうだ・・・桃香様の理想のため・・・しかし、張遼の槍からは・・・)
趙雲「・・・・」
涼州
馬超「・・・・」ボー
馬岱「お姉さまー!!!」
馬超「うひいっ!・・・・驚かせるなよ蒲公英!」
馬岱「えぇー、何回呼んでも反応しなかったのお姉さまだよ?・・・そうだ!お母様が呼んでる よ。」
馬超「本当か!すぐ行くぞ蒲公英!」
馬岱「あっ!待ってよお姉さまー!!」
各諸侯に小さいながらも島津の影響は出ていた・・・それが吉と出るかは神のみぞ知る。
音々「詠から伝令が来たのです!こちらの準備は整った。すぐに帰還されたしだそうですぞ!」
島津「そうか・・・では予定通り華雄から順に撤退してくれ。」
華雄「了解した・・・また、あとで会おう。」
島津「もちろんじゃ。」
華雄「華雄隊!洛陽に向け出発する!遅れるな!」
兵「「「「「「応っ!」」」」」
霞「次はウチと音々か。」
音々「む~、恋殿~・・・」
恋「ねね・・・また、あとで・・・」
音々「恋殿!この陳宮公台!しっかりと撤退しますぞ!」
霞「静かにせい!・・・・義弘ほなまた後でな。」
島津「うむ、終わったら酒でも飲もうぞ。」
霞「せやな・・・・張遼隊!退くで!」
兵「「「「「応っ!」」」」」
恋「恋も・・・行く。」
島津「おう・・・また後でな。」
焰耶「じゃあな!」
恋「ん・・・帰ってご飯一緒食べる。」
島津「はは、そうじゃな。腹一杯食べようではないか。」
焰耶「ホント恋はそればっかだな・・・」
恋「??・・・・みんな行く。」
兵士「「「「「応っ!」」」」」
連合side
曹操「っ!?・・・桂花!すぐに兵を集め進軍しなさい!」
桂花「!?御意!」
曹操「ふふ、逃がさないわよ島津義弘・・・」
孫策「!・・・冥琳!」
周瑜「わかっている!全軍!虎牢関に向け進軍せよ!」
孫策「ふふ、お酒お酒ー♪」
周瑜「・・・・雪蓮!」
孫策「じょ、冗談よ!イタタタタ!耳引っ張らないで冥琳!」
袁紹「おーほっほっほっほ!華麗に!勇ましく!進軍ですわ!」
顔良「・・・・はーっ」
文醜「あらほらさっさー!」
諸葛亮「はわわ!進軍してくだしゃい!」
龐統「あわわ、朱里ちゃんおちちゅいて!」
趙雲「お主もな雛里よ・・・・」
劉備「これで終わるんだよね・・・」
関羽「・・・」
焰耶「お館!連合軍が進軍開始!関が破られるのも時間の問題だ!」
島津「総員撤退!殿は儂と焰耶がする!」
兵士「なっ!しかし!」
島津「ひとりでも多く生き残るにはこれが正解じゃ!いけ!」
兵士「「「「「応っ!」」」」」
島津「儂らも行くぞ焰耶!」
焰耶「御意!」
曹操「凪行けそうかしら?」
楽進「なんとか・・・」
曹操「そう、ならお願いするわ。」
楽進「はい!・・・・はぁー!!!猛虎蹴撃!!!!」
ドゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーン!!!!!!!
島津「なっ!?なんじゃ今の音は!」
焰耶「分かりませんが・・・関は破られたとみてよろしいかと・・・」
島津「ちっ・・・焰耶!これをもって先にいけ!」
焰耶「なっ!これは御手杵!・・・ダメです!お館を残してなんて!」
島津「儂もすぐに行く!ちぃっと足止めするだけじゃ!」
焰耶「しかし!」
島津「・・・ここで誰かが残らなければ多くの兵が犠牲になる。お前はそれでもいいか?」
焰耶「なら、私も一緒に!」
島津「馬鹿者!儂が死地に弟子を残すと思うか!・・・何これもまた博打・・・簡単に死にはせ ん。」
焰耶「・・・お館。」
島津「さっさと行かんか・・・董卓軍の奴らによろしくの。」
焰耶「・・・・はい!」
島津「すまんの・・・お主には辛い思いをさせる・・・さぁ、いけ!」
馬で駆けていく焰耶を背に、目の前に迫ってくる砂煙を睨む。
島津「これは・・・ちと分が悪いのう・・・」
言葉と裏腹にその顔は笑顔。
島津「さて・・・鬼島津が大博打!とくと見よ!」
その博打・・・・1対30万。
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