姓:司馬 名:昭 性別:男
字:子上
真名:一刀(カズト)
北郷一刀が転生した者。
姓:司馬 名:懿 性別:女
字:仲達
真名:理鎖(リサ)
一刀と瑠理の偉大なる母。
姓:司馬 名:師 性別:女
字:子元
真名:瑠理(ルリ)
母を目標にする一刀の姉。一刀を溺愛している(?)。
姓:張 名:春華 性別:男
真名:解刀(カイト)
一刀と瑠理の父にして、一刀の師。
姓:王 名:元姫 性別:女
真名:美華(ミカ)
一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。
姓:鄧 名:艾 性別:女
字:士載
真名:江里香(エリカ)
後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。
姓:賈 名:充 性別:女
字:公閭
真名:闇那(アンナ)
司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。
姓:王 名:濬 性別:女
字:士治
真名:澪羅(レイラ)
後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。
姓:司馬 名:望 性別:女
字:子初
真名:理奈(リナ)
一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。
姓:杜 名:預 性別:女
字:元凱
真名:綺羅(キラ)
一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。
最終話
「時代が動く予兆」
「そうか……やはりそういう事であったか」
一刀達は何皇后らの居る玉座の間に李傕達の首を持ち出した後、何皇后に黄巾の乱、反董卓連合について改めて説明していた。
その後、理鎖はある事を要求する。
「一つお願いがございます……」
「なんじゃ?」
「先ほど説明したことを大陸中で公にしたいのですが、その際に何皇后様及び劉辯様にそれが真実であると証
言していただきた
いのです」
「ふむ……」
何皇后は少し思案するそぶりを見せた。
「……分かった……、 それくらいの事はしよう」
少し時間をおいて彼女は理鎖の要求を承諾した。
「それとこれは董卓からのお願いなのですが……」
「む?、董卓が……」
現在、董卓は此処には居ない。まだ治療中の身であるためここには来れなかった。そのため理鎖に代わりに伝えて欲しいと言って
いた。
「はい、今回の騒動が李傕達による陰謀だったにしても己の不甲斐なさにも原因がある故、太尉の座を辞退したいとの事」
何皇后は一瞬目を大きく開いて驚いた。しかしすぐにどこか納得した様子の表情になり、彼女は頷きながら理鎖に言う。
「そうか……分かった。 となると大幅な人員の変動が必要か……」
何皇后は董卓が抜けた後の穴埋めについて深く考えるが首をふった。
「すぐに考え付くものでは無いな……司馬懿よ、この後の事は後日に話をしたいのだが」
さすがに事は重大になるため慎重に行きたかったようだった。
「異存はございません、では失礼します」
理鎖は特に反対する理由は無かったので承諾。退室の礼を取った後、玉座の間から出て行った。
「え?、それじゃあ……」
「ああ、先ほど母上が何皇后との話で君達の事情を公けにしてくれるようだ」
玉座の間での話が終わった後、一刀は張三姉妹の待つ部屋を訪ねてその時に決まったことを伝えていた。張角は目を大きく開いて
呟いた後すぐに喜びに満ちた顔となった。
「ちぃ達……もう一度名前を名乗っていいのね!」
張宝の言葉に一刀は笑顔で頷く。三人はともに喜び合った。
……しばらくはしゃいだあと、張梁が一刀に近づいた。
「司馬昭さん……」
「ん、どうした?」
「私達は自分達が利用されたとはいえ乱を起こすことに加担してしまいました。それで傷ついた人達もいるでしょう……ですから私達
はその人達を歌で元気付けたいと思います……そしてこれからもあなた達の力になりたいです。どこまで出来るか分かりませんが」
そこまで言った後、張角、張宝、張梁はそろって頭を下げ、こう言った。
「これからもよろしくお願いします」
数日後、黄巾の乱及び洛陽と長安の悪政の真相……さらに董卓が太尉の座を辞退したこと……そして司馬懿が丞相の位に就いた
ことが公になった。
そして、劉辯は正式な儀式のもとで皇帝となり、何皇后は太后となった。
この事を知った劉備軍は……
「まさか……黄巾党の乱までもが奴らの仕業だったとは……」
「……張角さんたちも利用されてただけだったんだ……」
関羽は呆然となり、劉備は思いつめた表情になった。
「むぅ~、でもなんかお兄ちゃん達ずるいのだ!、横取りされたみたいなのだ!」
「まぁ、漁夫の利……とも取れますな」
張飛と趙雲は自分達が利用されたような気分になっていて機嫌が優れなかった。二人の言葉を聞いた後、関羽も同じ気持ちになる。
「いえ……私達は関心してます」
「むしろ自分の考え無しに腹が立ちます」
しかし諸葛亮と鳳統は彼女達とは違うもの感じていた。
「どういう事だ?」
関羽がその理由を聞くと二人はまず、司馬家はかなり前から準備を進めていたであろうということ説明し、さらに……
「連合が負けることが予見していた!?」
「はい、連合が組まれる前から準備しないと時間が足りない……だから司馬家はその準備を進めるため不参加だった……」
「連合に参加せず、その準備を優先したという事……つまりは連合が負け、失敗すると思ったからに他なりません」
失敗するとわかれば利用するだけ、そして時がくるまで動かず隙を突いて策を実行し、見事成功させた。
「しかし、最初は連合が圧倒的に有利だったが……なぜ負けると分かったのだ?」
趙雲はまだ腑に落ちないため司馬家が予見できたことの可能性の説明を二人に問う。
「……今にして思えば何故気がつかなかったのか自分に疑問を持っています」
「にゃにゃ?、どうゆう事なのだ?」
「みなさんも連合に軍に着いた時に気付いたと思いますがほとんどの軍は何か思惑があって、中には欲望を持って参加したものだと
いう事に……」
此処にいる全員がその時のことを思い浮かべる、やはり今でも嫌悪感を感じる。
「私達はその時点で疑問に思うべきだったんです……はたしてそのような軍で諸侯同士がうまく連携ができるのか……」
「あ……言われてみれば……確かに……」
鳳統いう事に関羽ははっとする、確かにそのとうりなのだ。
「しかし私達は気にも止めなかった……目的だけに捕らわれてしまって……せめてそのことに気付いて何らかの対策を早めに用意で
きていれば変わっていたかもしれない……」
諸葛亮は此処まで言うと顔を暗くし俯いてしまった。
「つまり……気がつかなかった我々が愚かだった……連合に参加しなかったのにそのことに気付いた司馬家が素晴らしい采配であり
……そして正しかった、というわけか……」
「はい……」
趙雲の理屈に鳳統は同意した。さすがに此処まできたら皆の心境は司馬家ではなく自分達の不甲斐なさによる怒りとなっていた。
この時劉備はある人物の言葉を思い出していた。
(君達はただ突っ込んだだけだ)
それは賊退治の時に助けて貰った時、そして苦戦した原因を説いた青年の言葉だ。
(考え方一つで隊を滅ぼす)
さらにこの言葉を思い出した時、彼女はある想像をする。孫堅軍のような悲劇が自分にも起こっていたら……
(私……また同じことをしてたんだ……)
自分はただ真実を知りたかった。だがそれだけしか考えていなかった。結局あの時と同じだった。
たしかに彼の助言どうり軍師を仲間にしたが、自身はあの時の反省を生かせなかった。
「ねぇ、朱里ちゃん、……司馬昭さん達がいれば董卓さんや洛陽と長安の人達は大丈夫かな?」
「あの人達なら大丈夫でしょう……董卓さんの将達も積極的に協力しているそうですから」
「そっか……」
あの時、苦しんでいる民達を放って戻ることしか出来なかったためそれが一番の心残りだった。彼らは救われるだろうという事が彼女
達にとっての唯一の救いだった。
(私……もっと考えなきゃ……その時をどうしたら良いのか……)
一方、曹操軍は……
「ふ……ふふふ……見事としかいいようが無いわね」
曹操は笑みを浮かべ司馬家の鮮やかといえる行動に惚れ惚れしているかのようだった。
(このようなことになった以上、司馬家を何としてもわが軍に入れるつもりだったけど……)
彼女はあの敗北の失態を払拭したいがため彼らを無理やりでも引き入れるつもりだった。だが……
(丞相の地位に就いたこと、そして張三姉妹という脅迫材料がなくなってしまったわ)
そう、地位という問題が出来、さらに黄巾の乱の真実を公にされたことで張三姉妹を囲っていたと言う問題も無くなってしまった。
これでは万に一つの可能性は無い。
(本当に隙が無くなってしまった……しかし、それでこそ司馬家!)
彼女は落ち込むどころかむしろ高揚していた。
(そう! 私が目指すべき高み……目標はもっと高いところにある! それが形になった! 感謝するわ……おかげで目が覚めた)
そして彼女は戦いの傷が癒えたらどう動くべきかを考える……乱世はまだ終わらないだろうから……ならばまだ好機はあるはずなの
だから。
そして袁紹軍……
「おーほっほっほっほ!さーすが司馬家ですわね!!」
袁紹は司馬家を称えていた。それは普段の彼女からは到底有り得ないことだった。普段の彼女ならばむしろ司馬家の力をみとめつ
つも罵倒するはずなのである。
(なあ斗詩……これってやっぱりあれが原因だよなぁ……)
(うん、わたしもそう思う……)
二人の言うあれとは現在袁紹が手に持っている物である。
そう、怪しく光り黄金の……
(どうなるんだろう……変なことにならなきゃいいんだけど……)
顔良はこの先にたいして不安を感じずには居られなかった。
次章予告
「本当に助かった……俺が馬騰だ」
ようやく行われた馬騰の救援。
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五胡の軍勢の中には元、漢の国出身の男がいた。
「俺は名は姜維、漢を憎み滅ぼす者だ!!」
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「私は鄧艾! 姜維! 司馬昭様の……一刀様の下には行かせない!」
「邪魔だぁ!退けぇ!!」
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「姜維か……奴とはまた戦うことになりそうだな……」
一刀は心に刻み付ける……自分達の宿敵となる男の名前を……
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「おーほっほっほっほっほ!!」
袁家ついに動く。漢を滅ぼすために……
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「母上……やはりそうだったのですね」
瑠理は母の現状を理解してしまう……母の姿を見送った後、悲しい目をしながら空を見上げた。
第三章
「五胡にいる男、姜維・袁家の乱」
あらすじ
やっと第二章が終わりました。
次の章はもう少し早く終わらせたいと思っています。
次は更新された人物紹介か拠点を投稿しようと思います。
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二章の最終話です。
さてなにやら……