さて、転生してから四年……なんか個人的に神が俺を気に入ったらしく。修行とこの世界での基礎知識をつけるために呼びつけたらしい。まあ感謝はしている、だって魔法とかどう使えばいいんだよって話だし………てか、親戚神って地味にすごいな。
「地味じゃないです~普通にすごいのですよ~!!」
「あー、はいはい、そうでしたねー」
「じゃあ海鳴市に戻ってください。私もお仕事で忙しいので~」
というわけで戻ってきた(その親戚の家は無くなった。周囲の人からも記憶がなくなっていた)のだが、
「このリストバンド邪魔だな~」
今の俺は、それぞれ両腕にリストバンドを付けている。しかしただのリストバンドではない。この魔改造リストバンド実は俺の魔力を押さえつけるものだ。因みにデバイスの機能にも魔力を抑える機能があったから使っている。なので今の俺は一般人とそこまで変わらない。しかし―――
「何もここまでグロイものじゃなくても……」
『自分で作っておきながらそれはひどくないか?』
例えでいうならこのリストバンドの裏は剣八の眼帯みたいなことになっている。グロイ……当然無尽蔵に俺の魔力を食らう代物だ。並の魔導師が付けたらリンカーコアの魔力を食い尽くされてまず死ねる。そして現在――――
ガヤガヤガヤガヤ
「…転校生位で騒ぎ過ぎだろ。」
今俺は私立聖祥大附属小学校の教室の前にいる。どうでもいいが、扉の前で待たされてる奴の気持ちというのはこんなもんなのか、普通の奴なら挨拶考えたりするんだろうなぁ
「先生!男の子ですか?女の子ですか?」
「男の子です」
「あー、かったるい……お前もそう思うよな?」
『俺はデバイスだからそんなもんわからん』
「んだよ、何が悲しゅうて小学校もう一回やらねばならん。」
「まあ、そう言うなよ。案外面白いじゃないか」
「刃……」
コイツの名は榊原刃、俺と同じ転生者で、あの時横にいた奴である。偶然引っ越し先の街で出会いそのまま意気投合した。今では無二の親友である。コイツのリクエストにこたえるためにレアスキルの魔改造(神命名)を使ったぐらいだしな。あと神曰く二番目のお気に入りだそうだ。因みに俺は原作とやらに介入はあまりしたくは無いのだが、俺達転生者の存在でどう転ぶかわからない。だからヤバそうになった時だけ介入しようと思う。もしくは自力でひっそりと解決できそうな時だけだ。だって楽しく生きたいし、平和に大往生したいし。
「では、はいってきてください!」
Side:なのは
今日から私のクラスに転校生が来ます、先生の話によると男の子の様なのです
「それじゃあ、入ってきて!」
入ってきたのはなかなかに顔が整った二人の男の子でした。あ、他の生徒も見ています。
「自己紹介を……」
「麻井伸」
「榊原刃」
『…………』
しばらくの沈黙が訪れました。
「あの……それだけ?」
「それ以外に何をいえと?」
「い、いえ……それじゃあ麻井君は高町さんの隣に榊原君はその後ろで……」
「「はい」」
Side:伸
―――――黒髪の奴が全くと言って良いほどいない…ここは本当に日本なのだろうか……刃のような茶髪はまだしも………
てかさっきからスゲー睨んでいる金髪と銀髪、絶対俺等と同じ転生をした奴等だ、確証は二人して目が左右で違うし、魔力もS+はあるあと小三にしては不気味で不釣りあいなほど顔が整いすぎている
…まぁ魔力に関しては駄々漏れって事は無いだろうから本当の実力はわかんないけどな……一人を除いて
「あの!」
「…ん?」
「私、高町なのは!宜しくね!」
「おう……」
「…あの~もう少しお話しない?」
「……しない」
「…わ!私の事は、なのはって読んでね!」
「オイそこのモブ転校生!」
「お前等に一つ忠告しておく!もし俺のなのはに手を出したり、泣かしたりしたら命はねえ」
「死ぬって事を頭に入れとけ、後なのはは此奴のじゃなくて俺のって事も頭に入れとけ。いいか?これは警告だからな」
「(また始まった…本当に止めて欲しいの、なんか口論になっているし)」
「「…………」」
言うだけ言って帰って行ったな。しかしなんだったんだ一体?
休み時間……
隣がうるさいです。前の休み時間で質問攻めに合ってやっと解放されたというのに………
「ねえ!もっとお話ししようよ!」
隣がうるさいマジでうるさい刃と話そうにも今アイツが質問攻めに合っているしな~
「うるせえよ……静かにしてくれよ高町……なんだったけ?ナッツ?」
「な・の・は!ナッツて何?ちゃんと名前で呼んでよ!」
「ああそうだったな」
「お前も大変そうだな……」
「なんだ質問タイム終わったのか刃」
「ああ……」
「なに?アンタたち知り合い?」
「ああ、まあな」
「ふーん、アタシはアリサ・バニングスよ」
「ああ、そう」
「私は月村すずかよろしくね二人とも」
「はいはい」
「アンタたちもうちょっとなんか言うことないの!?」
「なんかもう今日は疲れたよ。」
「ただでさえ質問攻めとイチャモンでな」
「「「ああー……」」」
どうやら納得してくれたようだ。ちなみにアイツらはほかのクラスの女子のところに行っているらしい。アイツら休み時間に何かと俺達に突っかかってくるししかも言うことが決まって「なのはたちは俺のもの」としか言わないから正直ウザい。それしか言うことはないのか?そしてこの質問攻めは主にそいつらのせいでこうなった。だってアイツ等が近づくとみんなそそくさと退散するし。
(はあ~、それにしても初日からめんどくさいことになってきたな~学校やめたい)
願わくばとばっちりだけは受けたくないと切に願う。そして下校時に俺たちは何か言われる前に速攻で教室を出た。出る時に高町が何か話し掛けて来たが無視した…にしてもホント初日から面倒臭い奴等に目を付けられたな
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第三話:お前ら絶対友達いないだろ