No.499841

真・恋姫†無双 ~孫呉千年の大計~ 序章 第6話

雪月さん

初めまして 雪月と申します。

この作品は真・恋姫†無双・恋姫†無双の2次創作となっております

設定としましては『呉ルート』を予定。

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2012-10-24 18:54:11 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:11660   閲覧ユーザー数:8337

序 章 一刀降臨編 06話 『 天の御使い 智と武 』

 

 

 

 

普段のこの時間は、日課である道場で、母か爺ちゃんに修行という名のシゴキ・・・もとい朝稽古の真っ最中の時間なのだが

見知らぬ地へ飛ばされてきた不安、大泣きした事、早朝近くまで起きていた事、全てが重なった為か熟睡中の一刀である

 

・・・扉が静かに開けられ ??「かぁ~ずとっ おきてるぅ?」と囁きつつ

 

反応がないのをいい事に、コソコソっと熟睡している一刀に忍び寄る・・・見るからに不審人物の雪蓮さん

 

「うん 心配で覗きに来てみたけど・・・大丈夫そうね いい寝顔だわ」と囁き

一刀のほっぺをツンツンつついて、寝返りをうつ一刀に微笑みを浮かべつつ

少しイジワルした事に満足したのか、静かに後ろ手で扉を閉め立ち去る雪蓮

 

少し後にまた来訪する人影が・・・

 

紅「一刀くん 起きてますか?」と静かめの声で問いかけつつ・・・

反応がないようなので静かに部屋へ入り様子を確認する

 

部屋で熟睡する一刀を確認できた紅は、微笑みを浮かべ、静かに扉を閉め去ろうとする時に・・・

 

後ろから「北郷の様子はどうだ?」と冥琳から問いかけられる

「えぇ 幸せそうに寝ていて安心したわ」と問い返す紅

「そうか・・・」と安堵の声をだす冥琳 

 

紅は冥琳の後ろに控える二人を見やり、「あら 貴方達も来ていたのね」と二人に声をかける 

 

「「はい(は~い) おはようございます 紅様(~)」」

と間延びした声とハキハキと答える”好対照”な人物が紅へ挨拶を返す

 

二人に「ええ おはよう」と微笑みながら挨拶を交わす紅

 

冥琳「まだ早いし寝かせておいてやろう 後で改めて引き合わせるとする 済まないな」

紅「そうね」と二人「「は~い(構いません)」」

というやり取りを交わすと冥琳・紅を含めた4人は、一刀の部屋から離れ”軍師室(参謀執務室)”へ向かっていく

 

=【補足説明】=======================================================

※本来、参謀執務室や孫呉陸軍・孫呉海軍(旧孫呉水軍)等の一刀の世界言葉集『天語』に記載されている表記で、後々一刀からの発言・

助言により、徐々に定着していくこととなるのだが、現段階で『孫呉』に限り、表記してしまう事をお許し願いたい(補足は随時行う)

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4人の姿が見えなくなって、ほぼ入れ違いに、「北郷 入るぞ?」というや扉をあけ部屋へ入ってくる祭

一刀を確認する視線の先には、いつの間に入ってきたのか・・・

緋蓮が寝具横の椅子に腰掛け、優しげに見つめつつ静かに頭を撫ででいた・・・

 

祭「様子はどうじゃ? 堅殿」と小声で問いかけ、緋蓮の後ろへ回り一刀を覗き込む

 

「いい寝つき・顔色だわ これなら大丈夫・・・そう」・・・と緋蓮が祭を見ずに心配?と問い返し

「まぁ あの後だけにな?」と祭 そうねと呟く緋蓮

 

二人はしばし一刀を見つめながら・・・おもむろに

「堅殿 策殿に譲ったとはいえ、儂らもまだまだ負けてられん!

 以前の感覚を取り戻すいい機会じゃし、これから少し剣を合わしてみんか?」と緋蓮に問いかける祭

 

「・・・そうよね 無理はまだ出来ないらしいけれど・・・ お手柔らかにね 祭」と答え

「うむ 任せておけ」と気合を入れて答える祭

 

・・・本当に判ってるのかしら?と苦笑いしながら

二人は一刀を起こさないように部屋を出て、一緒に調練場へと向かう

 

一刀を心配した5人が去った後、みなさん ありがとう・・・と唇が微かに動いたような・・・気がしなくもないが

時々寝返りをうちつつも、眠り続ける一刀をみている限り詳細は不明である・・・  

 

 

 

 

太陽が随分と昇った頃・・・

んっん~~~~~と伸びふぁぁ~~~~と欠伸をしつつゆっくり身体を起こす一刀

 

ちょうどその時、扉が開き見知らぬ女性が入ってきて、笑顔で会釈をし桶を持ったままこちらに向かってくる

 

お目覚めですか?私は”侍従長の咲”と申します

雪蓮様・冥琳様より、身の回りのお世話をするようにと言付かっておりますと答えると

これで顔をどうぞと水を湛えた桶を机に置き、部屋隅まで引き下がる

 

一刀は、え? 侍従長さん直々に?とは思いつつも、大げさだな~?と苦笑しつつ

雪蓮や冥琳に感謝の念を浮かべ顔を洗う

 

洗い終わるや手拭いを手渡され、侍従長さんに感心される

一刀は訳が判らず、(侍従長)咲へ「何か?」と問い返す

 

いえ 水を撥ねさせずに、綺麗に洗っていらっしゃると思い関心しました次第ですと(侍従長)咲が答えた

 

一刀にとって、水を撥ねさせずに洗顔をする行為は”普通”なのである

 

自らが音を立てる事は極力避ける事、相手の立てる音に注意を促す事、その所作が日頃から”普通”になるように

爺ちゃんや母である緋蓮より、教育された武士(もののふ)としての幼少よりの教育の一環である 

それを侍従長である咲が知る由もないので、「成程、有難うございます」と微笑みながら返す一刀

 

「すっ少ししましたら、めっ冥琳様の軍師室(参謀執務室)までお連れするよう言付かっておりますので

 も・もうしばらくおまちくださいませ」

と早口に(侍従長)咲は、ぼんっと聞こえそうな真っ赤にした顔を伏せ、急いで桶を持ち立ち去るのであった

 

一刀はその様子を???と不思議に思いつつも詮索するような事はせず

寝巻きから上着、袴へと着替え小太刀を腰に携帯する

 

この魅惑的?微笑みの事は、長の言葉から瞬く間に侍女に・・・だけに留まらず、将・孫呉中に知れ渡り

女性には”微笑みの貴公子”と男性には”・・・モ○ロ”共通には”ジゴロ”と噂される事を・・・一刀は知らない

 

 

 

 

少し後(侍従長)咲に導かれ、ある扉の前で立ち止まり、咲が中に向かって声をかける

 

「冥琳様 咲です 北郷様をお連れいたしました」

冥琳「おぉ 入ってもらってくれ」と中から声が聞こえると、「失礼します」と声をかけつつ咲が扉を開け、一刀に中へと促す

一刀も部屋に入る前に「失礼します」と声をかけてから入室する

 

軍師室(参謀執務室)と呼ばれる部屋は、一番奥正面に冥琳?が 一刀から向かって右に紅?(張紘)、左に見知らぬ二人分?の机

部屋中央に長机を取り囲む形で椅子が数個配置されていた

冥琳達に疑問符『?』がついていた理由、”声はすれど姿は見えず”・・・そう竹簡が山積み状態で見えなかったというオチだったりする 

 

「仕事が一段落したものから順に、中央の席についてくれ 一刀はそれまでゆっくりしておいてくれ」と答える冥琳

咲は他の侍女に小声でお茶をお持ちしてと指図し、一刀様こちらへどうぞと咲に誘導される 失礼しますと促された椅子へ座る一刀

一刀とは正対する席へ メガネをかけた・・・”連邦軍のお○っぱいはバケモノか!”とツッコミ入れたくなる程の女性を先頭に

次々と一段落したのか 決まっていると思われる席に着席していく

 

冥琳「揃ったみたいだし改めて 軍師室(参謀執務室)へようこそ 後で館の玉座や雪蓮や緋蓮様がいる執務室へも通す予定だけどな

   今はおいておくとして まだ自己紹介をしていない者もいるのでな 『穏』・『琥珀』自己紹介を・・・」と見知らぬ二人へ促す冥琳 

 

??「姓は陸 名は遜 字は伯言 真名は・・・ 冥琳様達は”御使い様”に真名はお伝えしましたので?」

冥琳「私と紅は済んでるな」 紅「えぇ」

??「じゃ~真名は穏といいます 以後は穏とお呼びください”御使い様”」独特の話口調で~自己紹介を終える

 

??「次はワタシね 姓は魯 名は粛 字は子敬 真名は琥珀というの よろしく”御使い君”」

・・・こちらはかなりフランクな感じで、元気のよい女の子って感じだった

 

二人共、一刀が良く知る三國志の『呉』を背負う人物であったが・・・全員女性なんだね・・・

曹操や劉備主な武将は全員女性なのかな?(注:一刀くん正解です)と思いつつ

先程から少し引っかかっていた”言葉”について聞いてみた

 

御使い?って俺?と一刀が聞いてみると

冥琳「紅言ってなかったか?」 紅「ん~どうだったかしら?(苦笑い」・・・といった具合だったりする

 

冥琳「それまでは、”妖”・”野垂れ死に仕掛けた怪しい人”・(ニート)とか思われたんだがな」

聞き間違いだよな ウンウン 最後の言葉には敢えてツッコまない・・・ぞ?

 

冥琳「んっ んんっ 簡単に説明すると・・・だな? 

    昨日の北郷の話、持ち物を総合的に鑑み、天の御使いで間違いないという結論に至った訳だ」

 

一刀「天の御使い・・・俺が?・・・です・・か?」 「そうだ」とキッパリ答える冥琳

 

冥琳「ここでは誰も持っていない筆や”携帯”なる品を持ち、話から察するに約1800年後から来たという北郷の話」

紅「”悪意”など微塵も感じさせず、信ずるにたる人物の様だしね」

 

冥琳「以上の推察から、”天の御使い”として祭り上げるにたる人物だということだ 北郷

    ただ残念ながら・・・北郷を”天の御使い”として大々的に喧伝することは・・・出来んのだ 昨日状況を簡単に説明したが・・・」

 

紅「私達が”独立した国(地域)”を支配してさえいれば、状況は随分変わったんでしょうけど・・・」

 

冥琳「今は”袁術”の下で扱き使われている状態なんでな 

    袁術に北郷の事を知られるのは、遅ければ遅いほどいいのが、我々の今置かれている状況なんだよ スマンな・・・北郷」

紅「ごめんなさいね 一刀くん」と答える冥琳と紅に

 

「”天の御使い”なんて仰々しい名前で呼ばないでください」と答える一刀  

 

冥琳「ココに呼んだ理由は、二人への面通し・・・だが本音は北郷・・・のな 実力を知りたいのだよ・・・」

とメガネを光らせ・・くぃっとあげ直す仕草・・・

 

一刀は背中に冷や汗を感じたので「ちょっと所用が・・・」と急いで立ち去ろうとするも・・・

 

紅「一刀くん ささっ お茶がまだ残ってますから・・・」と紅の後ろからゴゴゴゴゴゴーと聞こえそうな笑顔で肩を掴まれ

穏には後ろへ回り込まれ、琥珀には扉を封鎖され・・・既にマナ板の上の鯉状態の一刀であった

 

冥琳「まぁ、私たちの方は簡単なモノだ・・・ 

   ”前になかった腰にあるもの”を察するに、雪蓮や緋蓮様、祭殿の方が楽しみだろうがな・・・」

 

「・・・はぃ どうぞお手柔らかに・・・ひとつ」と答えるのが精一杯の一刀でありましたとさ・・・

 

 

 

 

一刀が何に向いているかのテスト中なのである

私(冥琳)としては、内政向きであって欲しい処・・・優秀な人手はいくらあっても足りんしな

 

冥琳「まぁ、そんなに構えなくてもいい 先程も言った通り、私たちの方は簡単なモノだ・・・

    琥珀 先ほどの竹簡を一刀に渡してやってくれ」 

と、はい”御使い君”と書簡を琥珀から手渡される時に

「一刀でいいよ」「じゃワタシも”さん”とかいらないし 琥珀で一刀君!」「わかった琥珀」

という遣り取りをしていたりする二人を見遣り・・・上手くやれそうだなとひと安心する冥琳だったりする

 

一刀が手渡された竹簡には、人口等数々の数字の羅列と収支に関するもの

産業に関するものと多岐に渡って書かれていた

 

冥琳「ざっと目を通してみて、一刀が気づいた事を言って欲しい」と一刀にいう

  

未来で内政に関わっていた訳でもないし、一刀は”私塾”に通っていた身の上だと聞く

 

冥琳も紅も、昨日の今日で試すのだから答えられなくて当然と考えている

紅に至っては大丈夫かしら?と首を捻る始末だったりする

 

書簡としばし睨めっこする一刀を見つめ、紅とやり取りしていた光景を思い出していた冥琳だった

 

紅さん・・・これとこれは?と訊ねる一刀 紅はこれはね・・・と説明する

紅「琥珀 この数字は?」 琥珀「はい? あ~これは」と説明しだす 

 

穏は一刀の持つ書簡を覗き込み、琥珀と一刀が遣り取りしている姿を見遣る冥琳に静かに近づく紅・・・ 

 

冥琳は視線を紅に向けるが、フフフと不敵に笑って何も言わない紅に溜息をつきつつ

一刀が”何か”を発しそうなので、視線を一刀に戻すと・・・

 

一刀「まず米の相場ですが、Aという地域で余裕がある分全部売るのがよろしいかと

    そのお金でもって、ここの呉水軍(呉海軍)の武装強化・部隊強化に充てます

 

    次にここの数値の”小麦”・”大豆”・”塩”や”木材”なんかも対象ですね

    ”ゴム”や”砂糖”これは交州より南かな ”金”や”銀”といったものも有りですが・・・

    私の世界では”投資”の品目だったりします 重要な品物なので確保を優先する

 

    こちらのBの竹簡を見ますと、水軍による利権の数値が書かれてありますが

    これには荷積み・荷下ろし・渡しの三つだけですよね?」

 

「そうね」と答える紅 

 

  「ここに安全という付加価値を加えます (損害)保険という概念なのですが・・・

   もし襲われれば、積荷で損した代金を支払うというものです

   今の不安定な時代ならば、安全という付加価値は必ず”益”をもたらすと思います

 

   江賊で名高い”方”が味方になってるとお聞きしましたので、安全という付加価値を売ることも可能かと・・・

   この保険という概念には農業等にも転用でき農業補償としても扱えます

 

   Aという地域では人口が少ないので、Bという人口の多い所で、兵を募るのがよろしいかと・・・」

 

等などと、次々と提案されていく案を必死で書き留めていく穏と琥珀の二人・・・

 

  「産業に関して、A地域では現状みるものがありません

   ・・・ならば新しく産業を創り出すか、まとまった田畑を耕し生産を開始します

 

   ”何”をというのは実際に土地の気候や風土等を知らなくてはいけませんので

   この書簡の数値だけではなんとも言えないのですが・・・ 

 

   米を流通に乘せると同時に、蔵の米を大量に流通させ物価をさげる効果を利用して

   食料に関する品の税率を下げ流入させ続ければ、物価の下落と物の余剰現象が起こってくると思います

   各税制の免除と優遇をしていけば、人口の流出も防げるかと・・・

 

   早ければ数週間、遅くても数ヶ月後には・・・

   屋台を始めとした店と食料に関して輸出入する卸問屋等産業が育つ基礎ができると思います

 

   後は徐々に他の必要な産業が集まってくるから、A地域は”理論的”には生き返る可能性はあるとは思います

   問題はもっと出てくるでしょうけど・・・見ている竹簡の壊滅的数値よりは・・・少しマシになるのでは?

 

   こうならないように支援物資の備蓄制度の拡充をお薦めします 

   こうした”天災(災害)”に対して・・・消防制度・警察(交番)制度・軍制を利用して被災者への支援を行い・・・」

 

と次々に提案していく

 

ちなみにAは寿春の数値 Bは柴桑だったりする

数値だけの判断なので一刀は”被災した地域”と誤解しても仕方ない数値なのだが・・・

 

災害復興マニュアル的な説明をしていく一刀だったりする それほどひどい数値だったりするのだが・・・ 

 

寿春の数値が低いわけ・・・役人達による職権を濫用しての私腹肥やし

重税による商人達の退去・農民達の離散による収益悪化=人災とも言える行為の数値だったりする

 

「未来の資源として臭水(くそうず)と言われる石油、 ”れあめたる”と呼ばれる金属が産出される地域を押さえておくことも後々重要かと・・・」 

「鉱物資源の確保は緋蓮(孫堅)さんが言っていた孫呉千年に繋がるかと・・・」

「こうした鉱物資源に一時的に頼るのは良いが、それだけでなく・・・もっと長期的視野をもって・・・」

と話が尽きる様子が見えない・・・

 

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咲「それでは雪蓮様・緋蓮様の執務室へ一刀様をお通ししてまいりますね」       

 

冥琳「うむ よ、よろしく頼む 雪蓮や緋蓮様には後で皆で伺うとお伝えしてくれ」

 

「はい 分かりました 確かにお伝えしておきます」と咲が答え、「「失礼します」」と二人が言うと・・・

ゆっくり扉は閉められ、咲に導かれ一刀は”軍師室(参謀執務室)”を後にする

 

穏「はへぇ~~~~~すごかったですねぇ~」

 

琥珀「あかん 体が燃えてたまらん ”発明魂”がうちを熱く・・・血が(たぎ)りよる」

と口調が、張遼(霞)さんとウリ二つに変化してしまっていた・・・

 

※この琥珀の変化に関しては、下方、オリジナル人物紹介を参照して戴きますよう、よろしくお願いいたします

 

紅「想像以上だったわね・・・一刀くんに私達が試されてるようだったわ・・・」

 

冥琳「あぁ 実現できないのか?と逆に問われているようでな・・・」

 

紅「考え方は私達(張昭・張紘・魯粛)に似ているかもね 最も近いのは琥珀だろうけれど・・・」

 

冥琳「だろうな 政治的ー商人的見地からの考察だろうが・・・

    北郷がウチに落ちてきてくれてよかった・・・と思うよ正直・・・に 敵だと思うとゾッとする

    これらの先進的な技術等を相手に先取りされては、今からの挽回など到底不可能だ

    これらの技術を有効活用出来れば、後漢王朝さえ立て直せそうな気がするよ・・・」

 

紅「ホント一刀くんには驚かされるばかりね・・・」

冥琳「うむ・・・これで”今から試す”武の方も本物ならば・・・」

 

そちらに関しては『本物』」だろうという冥琳の"閃き"があった

”昨日”にはなく、腰に差してあった見たこともない”二本の武器”をどう使うのか興味は尽きない冥琳ではあったのだが・・・

内政面でも使える人物だったとは・・・嬉しい誤算だ

 

本来の予定では、竹簡質疑は判らないだろうから、短く囲碁か象棋を使って一刀の軍略の手並みをみようとしてたのだが・・・

まぁそれは今度だなと考えつつ、一刀を単なる”武官”だけではなく

”武官もできる『軍師』”ひいては”独立部隊”を指揮し戦場を疾駆する・・・

そんな未来の一刀を見据え、鍛えていこうと決意する冥琳がいた・・・

 

少し休憩としようと皆に言い、今は先程までの一刀との遣り取りで、疲労困憊の疲れを癒す冥琳達であった・・・

 

 

 

 

先程と同様少し後を(侍従長)咲に導かれ、廊下の最奥にある豪華な扉の前で立ち止まり、咲が中に向かって声をかける

 

「雪蓮様 緋蓮様 侍従長の咲です 北郷様をお連れいたしました」 

「入ってもらって~」と中から雪蓮の声が聞こえると、「失礼します」と声をかけつつ咲が扉を開け、一刀に中へと促す

 

一刀も部屋に入る前に「失礼します」と声をかけてから、同様に入室する

 

こちらは執務室”正面奥”に現当主である雪蓮が、一刀から向かって右に緋蓮の机があった

軍師室(参謀執務室)とは違って、かなり豪華な調度品が並んでいたりする

机の上には所狭しと竹簡が重ねられており・・・冥琳達と同様”いや・・・冥琳以上だったりする

 

「事件は会議室で起こってるんじゃない 机の上で起こってるんだ!」

と突っ込みたくなる程、容赦なく芸術的かつ高く積まれた竹簡に唖然とする一刀

 

一刀に、やってもやっても終わりが見えないのよね~と被害者面している雪蓮だったりする・・・ 

 

冥琳達が聞けば・・・「自業自得の極みだ」と一蹴する場面であるのだが・・・

事情を知らない真面目な一刀は、上に立つ者の厳しさを実感していた

(後日、冥琳達により、”サボリのツケ”だと一瞬にして一蹴されることとなるのだが・・・)

 

ありがとう咲、下がっていいわと声をかけ

一刀へ向き直ると同時に・・・腰の二振りに視線が向くも気にしてるフリをしないように・・・

母さま達は中庭にいるから、そちらへ移動しましょと一刀へ声をかけ、移動する二人

 

「穏や琥珀とは会った?」「アハハ 冥琳や紅らしいわね」「ぷっ 私もそこに居たかったわね」といった断片的な会話が聞こえてくる

移動途中に軍師室(参謀執務室)での遣り取りを色々聞いてくる辺り、雪蓮の一刀への好奇心は尽きないようである

 

そうこうしている内に、中庭にて手合わせ中の祭と緋蓮の二人・・・と

1人は、童顔で黒く長い美しい髪を腰近くまで伸ばし、背中に野太刀より長いと思われる刀を背負う女性

もう1人は、紫色の髪を纏め鋭い目でこちらを凝視する女性の二人が、緋蓮と祭の手合わせを静かに見守っていた

 

一刀は逡巡するも、雪蓮は4人へ向かって気軽に

「一刀を連れて来たわよ~ あら思春と明命じゃない 来てたのね」と気軽に声をかけ

「「お久しぶりです 雪蓮様」」と二人は方や元気な明るい声で、もう一方は礼儀正しく返してくる

 

「あの子は元気かしら?」 「はい 御変わりもなく」

「そう 安心したわ これからもあの子の事よろしくね 思春」 「ハッ この命に代えましても」 という遣り取りを交わす傍らで

「おぉ~きたか」「それじゃ 一時中断ね」・・・と祭と緋蓮の声も同時に聞こえてくる

 

「緋蓮様 お身体大丈夫ですか?」「えぇ 大丈夫よ 明命が心配してくれる気持ちが嬉しいわ」と明命を力一杯抱きしめる緋蓮 

 お〇ぱいに埋もれ、両手をアタフタさせる明命をみて笑う祭 

 

この輪の中にちょっと入り辛い一刀だったりする・・・

 

しばらくの間の恒例行事?の孫呉家族のスキンシップ?後

雪蓮「一刀に関する情報は、”二人”には届いているわよね? ちょうどいいわ二人共 一刀とは初めてよね? 挨拶なさい」

「「はい雪蓮様」」と一刀に向き直る二人

 

「初めまして御遣い様、姓は『周』名は『泰』字は『幼平』 真名は・・・皆さんお教えしてます?「えぇ(あぁ)」と聞こえると

 真名を『明命』と申します よろしくお願い致します」と丁寧に深くお辞儀をする明命

 

「・・・姓は『甘』 名は『寧』 字は『興覇』 真名は・・・貴様が信ずるに足ると判断した時に・・・」と答える思春

 

あぁ それで構わないと甘寧に返しつつ、二人ともやはり有名な武将で呉で名を馳せた人物で・・・やっぱり女性なんだなと思う一刀

 

「姓は『北郷』名を『一刀』字と真名はない 北郷だろうと一刀だろうと好きに呼んでくれ

 御遣い様なんて仰々しい呼び名はいいよ よろしく明命、甘寧」と二人に向かって返す

 

ちょうどその頃に軍師勢が合流し、”寿春に詰めている孫呉の全ての将”が揃ったことになる

・・・のだが、戦う順番で揉めていたりする

 

道場のような修練場がないのかな?と不思議に思った一刀は

「どうして中庭で?」と騒動のどさくさに紛れて聞いてみる 

 

冥琳「ここの修練場は、”屋内”にあってな 敵の間諜が潜みやすいのだよ」

紅「だから、いつも中庭で会議をしてるのよ ここ(中庭)だと隠れる場所もあまりなく、間諜を把握しやすいからよ」

冥琳「緊急の場合でも、ここで普段からしていたら、不審にも思われんしな」

 

成る程と・・・納得する間も決まる様子が見られないので、”じゃんけん”を教えて・・・収束を図る

合理的かつ便利だと関心する軍師達と、じゃんけんで歓声と悲鳴をあげる武官達

あらかたの予想?通り、雪蓮による”勘”が炸裂してたりするのだが・・・

 

祭・雪蓮・思春・明命の順で一刀の腕試しの順番が決まっていた

 

ちなみに・・・じゃんけんの勝利順は、雪蓮=緋蓮(勝負つかず)>祭>思春>明命である

じゃんけんが面白そうだったので、ちゃっかり参加していたり・・・戦闘に関しては・・・

冥琳達重鎮によりストップをかけられて・・・拗ねている緋蓮さんだったりする

 

こういう姿をみかけると、緋蓮と雪蓮は母娘なんだなぁと血の繋がりを感じずにはいられない

 

 

 

 

話を戻す事にして、第一戦めの祭さんとの対戦へと移ることにしよう

 

審判は私がするわねっと緋蓮さんが申し出て・・・それでは始め!と合図をかける

 

”じゃんけん”に勝った雪蓮が2番目を選んだ理由ー 一刀の動きを実力を把握したい為だったりする

じゃ3番目や4番目でもいいんじゃ?とお思いの方もいらっしゃるであろうが・・・

雪蓮さんですよ? 我慢できるはずないでしょ(苦笑の一言で片付いていたりする

 

祭さんは”曲刀”・”蛮刀”と呼ばれる形状の武器を片手で持ち、半身の姿勢で一刀と正対する

 

一方、一刀はというと・・・腰の武器には一切触れず、両手をダラリと降ろしたままの姿勢

”無形”と呼ばれる素立ちのまま一歩も動かない

 

祭さんの得手は”弓”大弓「多幻双弓(たげんそうきゅう)であるが、刀を使わせても一級品である

読者の皆様に今更説明するまでもないであろう

 

「ふむ・・・”挑発”しても・・・全く動こうとせんな うごけんという訳でもなさそうじゃしな

 先ほどと全く変わらん涼しげな顔しとるし・・・」

と祭さんが考えていることも無理からぬことであった

 

刀の振りのリズムを変えたり、ステップの刻みを長くしたり短くしたりと、一刀の攻撃を誘発しようと試みている祭さんだったのである

全く動かない”不自然”な一刀に我慢できなくなった祭さんがしょうがない・・・と仕掛ける為、一刀へ向かって一気に滑り出す

 

一刀の視線が、祭さんの刀の”軌道”を確かめ自身へ向かってくるのを”他人事”のように眺めている姿を

祭さんは「ちとやりすぎた・・か」と判断し寸止め態勢に入るが・・・寸止めした刀の先に一刀の首筋処か姿すらなかったのである・・・

 

周りのギャラリーからは、一部始終を捉える事が出来ていたのだが、仕掛けた祭さんには”消えた”としか感じる事ができなかった

説明すると、祭さんの寸止め態勢に入った刀が、首筋に止められる”十分ほど先”の距離で

スゥーーーーーーーと隙のない滑らかな動きで、祭の後ろへ回り込んでいたのである

 

=【補足説明】=======================================================

我が国日本で最も有名な剣豪。 二天一流の開祖でもある宮本武蔵。

生涯、60回も及ぶ決闘においては、一度も敗れたことは無く、数々の逸話を残す

中でも有名なのは「五分の見切り」であり、米粒を額につけた状態で斬撃を受け、相手には米粒だけしか斬らせなかったという

一分=3.03mmと仮定すると、五分=15.15mm

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雪蓮は口角をあげ不敵な笑みを浮かべ・・・思春・冥琳・紅に至っては無言

すごいです~と感動しはしゃぐ明命と穏と琥珀・・・と反応は様々だったが

 

 「”祭”ほどの”手練”に対して、どれだけの武官が、一刀君と同じような事を”祭”に対して行えただろうか・・・

 「武人」としての才 「智」でも常人とは懸け離れた才 ”天は二物を与えず”とはいうけれど・・・

  どういう教育をすれば・・・ああなるのか・・・もはや見当すらつかない」と未来の自分に対して感嘆と畏怖する緋蓮がいた・・・

 

すこし混乱していたが、さすが老・・・ゲフッ ゴフッ・・・もとい熟練した祭さんである すぐさま態勢を整え

今度は一刀へ向け”本気”の一撃を繰り出していた・・・が、かわされた・・・とみるや

祭はすぐさま一撃を放って流れていた態勢を立て直そうとする瞬間、刀を持っていない左腕に”鋭い痛み”に襲われ

ほぼ同時に”足”を襲う痛みを感じた時には、すでに祭さんの視界は反転し空がみえていた・・・状態であり

停止した時には片腕を極められ、一刀に地面に押さえ込まれていたのだった

 

「しっ し勝者 一刀君」と緋蓮から告げられるものの・・・

見ていた皆が目の前の祭の敗北を信じられず・・・1人として言葉を発することも出来なかったのである

 

「・・・参ったわね ”本気”の祭が相手に一当てもできず・・・

 しかも相手の武器すら抜かせることが出来なかっただなんて・・・こんなの初めて見るわよ・・・」

と祭と一刀の息をつかせぬ攻防を振り返っていた

 

最初は一刀も祭も様子見 祭が細かくいつものように、”ちょっかい”かけてたみたいだけど・・・

祭のいつもの手よね 相手の腕前を確かめる為の誘い

 

誘いに乗らない一刀に業を煮やした祭が一撃を放つも、寸前まで一刀が動かないから寸止めに変えたんだろうけど・・・ 

私自身も一刀が避けれないと踏んでたんだけど・・・

寸止めの態勢に入る直前に、祭の死角に入る動きだったから、把握できなかったみたいね

 

態勢を立て直してからの祭の一撃は、間違いなく”本気”だった・・・ よく”感じる”祭の一撃だもの

 

懐に入ってきた祭の左手を”握った?”と同時?に”足を払った”

そしたら祭が面白いように回転して、次の間には地面で腕を極められちゃってた・・・ホント見たままだし・・・

 

最後一刀が何をしたのか判明しないから、奇妙な思考になっちゃったじゃない!

・・・と頭の中で一刀へ悪態をつく雪蓮

 

接近戦はこちらの不利そうね・・・思春や明命に先に行かせて、じっくり見極めたい処だけれど・・・

あははっ”じゃんけん”に勝って順番決めたの私だしね 祭が負けたのは予想外だけれど・・・

 

ここまで”燃えれる”死合は久々よ フフフッ いいわ このゾクゾク・・・もう堪らない

と突っ込み処満載の暴走思考を加速させる雪蓮

 

”最初から全力”でやらないと・・・訳が判らない間に負けてそうだわ・・・

と気合も新たに、一刀と対戦すべく”南海覇王”を抜き向かっていく、後の”小覇王”雪蓮の姿があった・・・

 

 

 

 

雪蓮と相対した一刀は、右手を腰にあてるように「月影」を静かに抜き放つ 

 

「月影」の由来ー刃が月の様に薄黄色の刃紋で(しのぎ)部分が黒く影のように見えることからついた名前である 

ちなみに「桜花」は薄桃色をした刃紋で(しのぎ)部分が黒いのであるが、血を吸うと真紅に染まることから別名「血桜」とも呼ばれる

刀の由来はこれくらいにして、話を対戦へと戻すことにする

 

「雪蓮、準備はいいかしら?」 「一刀君もいい?」と緋蓮は二人に対して問いかける

 

「えぇ母さま いつでもいいわ」

「いつでもどうぞ」と二人が答える

 

「それでは始め」と緋連の合図と同時に、雪連は「ハァッーーーー」と気合の入った叫び声で一刀に対して”全力”で斬りかかる

 

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小一時間は経っただろうか・・・「タァッーーーーーー」と南海覇王で逆袈裟に斬りかかるも

「月影」の平打ちにより”またもや”一刀から逸れてしまう

※平打ち=刀剣の側面でたたくこと

 

はぁ はぁ ホント憎らしいわね 息さえ乱れていないじゃない・・・と小声で雪蓮は悔し紛れに悪態をつく

 

そう・・・勝ったと思う瞬間も・・・”斬った”とさえ思った瞬間も何度もあった・・・ 

 

しかし”違和感”だけを残して、徐々に体力を削がれ、次第に大振りの雑さが見え始めてきた

一方、一刀は無傷のまま、息を切らす事もなく、始まった時と変わらない状態で、私と相対している

 

この雪蓮が感じた”違和感”は、以前一刀の母緋蓮が味わった”違和感”と同じものだが、今の雪蓮に理解できよう筈もない

策殿がこれでは・・・儂がいくら本気でやっても無理なはずじゃと後の祭の言ではあるが

”今”はそれ程の実力差が二人の間にはあったのである

 

「ハァッーーーー」と気合一閃で斬りかかるものの、今度は手首を捻られ飛ばされる始末だった・・・

南海覇王を支えに立ち上がろうとするも・・・力尽きたのかそのまま・・・大の字に倒れこむ雪蓮

 

ここで無情にも緋連の「勝者、一刀君」の声が辺りに木霊(こだま)する

 

「甘寧さんと明命さんの”試し”やりますか?」と一刀は聞くも・・・

 

「雪蓮があれではな・・・やる必要等ないだろうよ」と答える冥琳が、一刀の肩に手をかけ「お疲れ様」と労い・・・

一度雪蓮に視線を向けるも目を閉じ・・・何か呟いた後、軍師達と一緒に軍師室(参謀執務室)へと消えていった

 

思春・明命 報告は私が聞くわ 雪蓮があれ・・・だしねと思春達二人と祭を連れて引き上げる緋蓮は

最後一刀に向かって「後はお願いね」と頼み執務室へと立ち去ってゆく・・・

 

 

か・・・ん・・ぱ・いね・・・息も絶え絶えの雪蓮には、もはや動くことも何も考える余裕等残っていなかったのだが・・・

その雪蓮の顔を心配そうに覗き込む一刀・・・

 

「な・・によ?」

「己の弱さが身にしみた?」「”勘”と”天賦の才”に頼りすぎだよ」と矢継ぎ早に欠点を告げられる・・・

 

「だったらなによ?」

「じゃあさ これから俺と一緒に強くならない?」と雪蓮に問いかける

 

「何故私を誘うわけ?」と雪蓮

「さあ? なんでだろうね?」と逆に雪蓮に問いかけて苦笑いする一刀

 

「さっきの雪蓮の姿が、幼かった俺に重なって見えたんだ・・・」とゆっくり言葉を紡ぎ出す一刀 

 

「・・・」一言も発せられない雪蓮

 

さてと・・・と一刀が言うやお姫様抱っこで・・・部屋へ運ぶ行為に

雪蓮は気恥かしさ・悔しさ・安堵感が”ないまぜにした”気持ちになった・・・

 

「一刀貴方 十分強いでしょ・・・ まだ強さが足りないっていうの?」と気恥かしさを隠すように問う雪蓮に

間髪入れずに「うん 全然」と答える一刀

 

「ぜ・・・全然って一刀 あっ貴方ねぇ・・・私が一層惨めになるじゃない」・・・と気持ちがドンヨリ沈む雪蓮

 

「こんな事、この世界に来て初めて、誰かに話すんだけどさ・・・」と前置きする一刀 

 

「俺さ 大切な人達を護れるようになりたかったんだ ずっと・・・ね」

「・・・」

 

「家族の絆とか笑顔とか温もりをさ・・・二度と失いたくないんだよ その為に身につけたんだ・・・母さんや爺ちゃんから”強さ”を

 だけどさ・・・この身につけた”強さ”も・・・さ

 今いるこの世界から俺の護りたかった大切な人達がいる世界には、全然届かないんだよね~」

・・・と苦笑混じりにしみじみと雪蓮に語りかける

 

「この世界で身寄りのない”迷子”の俺を”家族”と呼んでくれた

 ・・・ココで生きる大切な人達も救いたいんだよなぁ できる限り・・・

 この世界にも出来た大切な家族と言える絆・笑顔・温もりを護りたいんだ」と告白し雪蓮をじっと見つめ続ける

 

「だからさ 雪蓮 これから”一緒に”強くなって手伝ってよ 俺独りじゃ出来る範囲は限られてるからさ

 俺の手から(こぼ)れ落ちる大切な人達を失わないように掬いとってよ 雪連の手から(こぼ)れ落ちるのは、俺が掬い取るからさ・・・

 ダメ・・・かな?」小首を傾げ、雪蓮に優しく微笑みながら問いかける一刀

 

・・・ハァ~と、ため息ひとつつく雪蓮

 

「しょうがないわね・・・わかったわよ これからずっ~と一刀の傍らに居て掬いとってあげるわ」

・・・と嬉しそうに答えるや、ホントに!?と驚き嬉しそうにしている一刀の・・・首に両手を回し

抱きつき甘える雪蓮と慌てる一刀の姿が、侍従長・咲に目撃されている(モゲ○ーーーーーー)

 

                                                                                              『侍従長・咲はミタ!?より』

 

 

 

 

■■■【オリジナル人物紹介】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 ○孫堅 文台 真名は緋蓮(ヒレン) 

 

   春秋時代の兵家・孫武の子孫を称し、各地で起こった主導権争いに介入し

   「江東の虎」の異名で各地の豪族を震撼させた

   優秀な人材を率い転戦、やがて軍閥化し孫家の基礎を築いた

 

 ○張紘 子綱 真名は紅(コウ) 

 

  呉国の軍師の一人で主に外交を担当。 魏の程昱(風)の呉版と考えていただけると理解しやすいだろう

   『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、姉の張昭と共に臣に迎え入れられる

  張昭と共に『江東の二張』と称される賢人

 

  ※史実では、呉郡の四性でも張昭と兄弟でもありませんのでお間違い無きように。。。 

    呉郡の四性の中で張温しか見当たらなかった為、雪月の”脳内設定”です

    (アア・・ イタイ・・・ イシ ナゲナイデ・・・

 

 ○魯粛 子敬 真名は琥珀(コハク)

   普段は思慮深く人当りも良い娘で、政略的思考を得意とし、商人ネットワークを駆使し情報収集・謀略を行う

   発明に携わる時、人格と言葉遣いが変化し、人格は燃える闘魂?状態、言葉遣いは関西弁?風の暑苦しい人に変化する

   このことから「魯家の狂娘・後に発明の鬼娘」と噂される

 

   ※穏(陸遜)は本をトリガーとして発情しちゃいますが、、琥珀(魯粛)は発明に燃えると・・・燃える闘魂に変身って感じです

 

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■【第1回拠点キャラ決定戦】

 

▼(決定) 孫策 伯符 雪蓮  (決定) 孫権 仲謀 蓮華

 

▼『選択肢候補キャラ 10名』

 ○孫堅 文台 緋蓮   ○孫尚香 小蓮   ○周瑜 公瑾 冥琳   ○黄蓋 公覆 祭     ○陸遜 伯言 穏

 

 ○張紘 子綱 紅     ○魯粛 子敬 琥珀  ○甘寧 興覇 思春   ○周泰 幼平 明命 ○呂蒙 子明 亞莎

 

 以上10名により”1位”・”2位”・”ブービー賞”の3名を選んで、計5名(予定)の拠点ストーリーとさせていただきます

 

 

▼募集条件

○募集期間は『7話』更新時”集計”致します(更新時間前までを有効票と致します)

 

○お”1人様”につき、”5話”更新時にて”1票” ”6話”更新時にて”1票” の『計2回・最大2票』で、コメントにご投票をお願いいたします

(※5話のみに冥琳に2票 6話のみに明命に2票は”無効”と致します) (5話時に1票だけ、6話時に1票だけ投票した場合は有効です)

例:5話更新時に冥琳に2票→”無効” 6話更新時に小蓮に2票→”無効”

例:5話更新時に冥琳に1票だけ→”有効” 6話更新時に小蓮に1票だけ→”有効”

 

○ブービー賞が0票の場合・・・”3位”を  ”1位・2位・ブービー賞”が同票数の場合は”人数分”決定となりますので予めご了承を・・・

 

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■■■【第1回拠点キャラ決定戦】 ~途中経過~■■■

 

▼『選択肢候補キャラ 10名』

 ○周瑜 公瑾 冥琳 3票

 ○孫堅 文台 緋蓮 2票

 ○陸遜 伯言 穏  1票

 ○張紘 子綱 紅  1票 

 

・・・0票

 ○孫尚香 小蓮      ○黄蓋 公覆 祭    ○呂蒙 子明 亞莎

 ○魯粛 子敬 琥珀   ○甘寧 興覇 思春  ○周泰 幼平 明命

 

 

 

 

【あとがき】

 

 

雪月です 皆様お世話になっております この度6話めを無事更新する事ができました

毎回、多くの皆様に読んで戴き、感想をいただける事、嬉しく存じます

 

ここでも武編と智編と二つに分けるか悩んだ所でもありますが・・・一緒にしちゃいましたので『長い』です

初回以来の戦闘描写ですが、やっぱり戦闘描写の表現は難しいです お互いの思考の読み・駆け引き・躍動感・緊張感等、

伝えきれていない感たっぷりです・・・以後、精進しますデス ハイ

本来なら雪蓮の後に、思春+明命コンビVS一刀による戦闘描写もカキコしてたのですが・・・祭さんと雪蓮さんでイッパイイッパイです(涙

今回は御蔵入りとなりました・・・底上げ時に使えるかな~とも思えなくもありませんが・・・

 

今回の”反省”のテーマは”強引愚 MY WAY”・・・コホン 強引すぎですよね・・・ご都合主義展開(遠い目・・・

雪蓮さんを強引にデレさしちゃったヨ アハハ・・・やっちまったヨ パパン・・・

 

また、一刀君の”現在の強さの上限”は、虎牢関時の恋さんの本気モード(腹ぺこじゃない)の強さ設定にしてあります

なぜ強く設定したのか? 単にオレつえぇぇぇぇぇーーーーーーが好きという訳でもありません(嫌いでもありませんけれどw)

現在、解説出来ない理由も含まれているので、読者の皆様には”モヤモヤ”感増量となるので申し訳なく思っております

今、明かせる部分としての理由は、今後の孫呉の武将の”強さの底上げ”にあったりします

呉はどうしても雪蓮さんの突出した戦闘能力でもっている印象部分が強いので、一刀君を使って底上げしちゃおうかと

一刀君の母、緋蓮さんや爺ちゃんが”この時代”にいれば良かったのですが・・・

この時代においては一刀が底上げする役目を担うこととなります

 

呉の恋姫武将をかさ上げしておいて・・・一刀君を弱くするのもアリと言えるのですが・・・ こちらだともう物語破綻の修正不可能状態です(涙

 

違和感の正体に関しましては、期待しないでください ハイ素晴らしきご都合主義ですから・・・そのうちヒッソリとバラします

 

その他にも、”保険”という、もちろん三國志時代には存在しない概念ではありますが今回出しちゃってます 

一番の理由として、地盤のない孫呉の”稼ぎ”=裏収入を得やすいものとして、”水利権”の一端として出させて戴きました

塩や米の相場に関しましては、他の作家様も使用している方も多い部分ですので、こちらは私が使用しても違和感ないかなと思われます

後漢王朝の専売の関係もあるので、塩に関してはグレー部分もあるのですが・・・今回は軽く流しちゃってくださいますと嬉しく存じます

 

※本来、参謀執務室や孫呉陸軍・孫呉海軍(旧孫呉水軍)等の一刀の世界言葉集『天語』に記載されている表記~

に関しましては、”偉そうに最もな理屈”をつけてますが、”作者が使いたいだけ”です(ぉぃ

カキコしてありますように、”時代に沿った名称”と”天語”という補足を使用した二重の使い方になることをご了承下さいませ 

『真の本音』は速めに慣れておいて戴こうかなという考えからだったりします

 

 

最後に■【第1回拠点キャラ決定戦】 ~途中経過~■ですが

得票及び感想コメントを残して頂き有難うございます

 

 ○冥琳     3票

 ○緋蓮(孫堅) 2票

 ○穏       1票

 ○紅(張紘)  1票 

 

・・・0票

 ○小蓮 ○祭   ○亞莎 ○琥珀(魯粛) ○思春  ○明命

 

現状だと、ブービーが0票なので、3位となりますが・・・(私のドキドキは”制作する数”の方なんですけどね・・・)

後半戦どうなりますことやら! 皆様の投票を引き続きお待ちしております・・・

 

 

それでは皆様、今回はこれにて( ´ ▽ ` )ノ

 


 
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