No.499267

ソードアート・オンライン デュアルユニークスキル 第十八話 悪魔VS2人の超人

やぎすけさん

青い悪魔VS2人のユニークスキル使い

2012-10-22 23:15:36 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:2671   閲覧ユーザー数:2601

キリト「アスナ、クライン、デュオ!!頼む、10秒持ちこたえてくれ!!」

 

キリトは叫ぶと、バックステップで後退する。

 

アスナ&デュオ&クライン サイド

 

クライン「スイッチ!!おらおらおらおら・・・!!」

 

間髪入れずに飛び込んだクラインがカタナで応戦する。

だがクラインのカタナはスピード重視のため

グリームアイズの巨剣を捌ききることができずダメージを受ける。

 

クライン「ぐわ・・・!!」

 

アスナ「クラインさん!!」

 

デュオ「下がれ!俺が換わる!」

 

クライン「すまねえ・・・合わせてくれ・・・」

 

ボスが剣を振り上げたのを見計らってクラインとデュオが入れ替わる。

 

デュオ&クライン『スイッチ!!』

 

クラインが後退し、デュオが前に出た。

ボスはそれを待っていたかのように右手の巨剣を振り下ろす。

デュオは自分の大剣を盾代わりにしてそれを防ぐ。

 

デュオ「上がれ!!」

 

デュオは叫びながら、ボスの剣を押し返す。

予想外の抵抗にグリームアイズは体勢を崩す。

キリト サイド

キリト視点

アスナたちが時間を稼いでいる間に、俺はアイテムウインドウを開き

装備フィギュアの空欄部分にリズベットが鍛え上げたもう1つの愛剣(ダークリパルサー) を設定。

次にスキルウインドウを開いて、選択している武器スキルを変更した。

通常視点

 

キリト「良し!いいぞ!!」

 

デュオ「OK!」

 

キリト&デュオ『スイッチ!!』

 

ちょうど準備が完了した(・・・・・・・)キリトがデュオと入れ替わる。

硬直から回復した悪魔が剣を振り被り、それをキリトに叩きつけるようにして振るう。

キリトはそれを右手の剣で弾くと、背中に出現した2本目の剣を引き抜き、

ボスの体に叩き込んだ。

 

アスナ&デュオ&クライン サイド

 

クライン「なんだありゃ?キリトの奴、剣の数を増やしたって、右もまともに振れなくなっちまうぞ・・・キリトの奴何考えてんだ。」

 

アスナ「キリト君・・・隠し技・・・なの・・・?」

 

エルフィー「隠し技・・・?」

 

アスナ「あれがきっとキリト君が盾を持たない理由なのよ!」

 

アスナは確信したように言うとデュオが続ける。

 

デュオ「なるほど、2本の剣を操るスキル・・・二刀流ってところか。」

 

クライン「二刀流だと・・・!?」

 

デュオの言葉に驚くクラインにエルフィーが言う。

 

エルフィー「キリト君が惹きつけてるうちに、軍の人たちを助けよう!!」

 

クライン「わかった。倒れてる奴は俺たちに任せろ。」

 

アスナたちは部屋の隅に集まっている軍のプレイヤーのほうに向かった。

軍のところまで辿り着くとアスナが言った。

 

アスナ「さあ、壁伝いに入り口まで。急いで!!」

 

隊員1「あ、ありが・・・」

 

エルフィー「お礼なんていいから!!早く!!」

 

礼を言おうとしたプレイヤーにエルフィーが言った。

クラインも倒れているプレイヤーに肩を貸す。

 

クライン「助けに来たぜ!よっと・・・!」

 

隊員2「す、すまない・・・」

 

クライン「いいってことよ。」

 

デュオも倒れているプレイヤー2人を脇に抱える。

 

デュオ「こんな硬い床じゃなくて、やわらかいベッドの上で寝ようぜ。」

 

隊員3「ふ、そうだな・・・」

 

デュオ「できれば、隣に彼女とかがいてもいいだろうな。」

 

デュオは軽口を叩きながらも出口に向かって走る。

 

エルフィー「私が守るから、後ろは気にしないで。」

 

隊員4「助かる・・・」

 

エルフィー「お礼に食事でも奢ってよね。」

 

隊員4「ああ、そのうちな・・・」

 

などと言ったやり取りをしながら、全員を避難させた。

 

クライン「キリト!!あとはお前だけだ!!」

 

アスナ「戻って!!キリト君!!」

 

アスナとクラインが叫ぶが、キリトは戦闘をやめようとしない。

そうしている間にもキリトのHPは削られていく。

ついにイエローゾーンに到達してしまった。

 

アスナ「このままじゃ・・・このままじゃ、キリト君が死んじゃう・・・」

 

クライン「今度は飛び込むなよ・・・」

 

アスナ「でも・・・でも・・・!」

 

アスナは今にも泣き出しそうな顔をしながら不安と戦っている。

クラインは辺りを見回してから、1人の軍のプレイヤーを見て言った。

 

クライン「おい!そこのお前!その盾を貸せ!!」

 

隊員5「は、はい・・・!!」

 

軍プレイヤーは慌ててクラインに盾を差し出す。

 

デュオ「そんなんじゃ、キリトの邪魔にしかならないぞ。」

 

クライン「じゃあどうしろってんだ!!」

 

デュオの言葉にクラインが怒鳴る。

すると、キリトとボスの様子を見たアスナが言う。

 

アスナ「待ってクラインさん・・・キリト君、攻撃してるみたい・・・!!」

 

クライン「なんだって・・・!?」

 

エルフィー「本当だ・・・すごい・・・」

 

デュオ「そういうことだ。だけどこのままだと危ないな。仕方ない、数少ない本当の友達(・・・・・)を助けるためだ・・・」

 

デュオはため息をつくと、スタイルチェンジを発動する。

 

デュオ「トリックエース!!」

 

デュオの周りに一瞬だけ黄色いライトエフェクトが発生し、

それが消えると同時にデュオの姿も掻き消えた。

 

キリト サイド

キリトは両手の剣を交互に振るって、攻撃と防御を繰り返しながら

ボスのHPをどんどん削り取っていく。

だが、キリトは攻撃を主体にしているため、キリト自身のHPもかなりの勢いで削られていく。

そしてとうとう、キリトのHPがレッドゾーンに到達してしまう。

それを好機と見たのか、ボスはさらに攻撃速度を上げる。

 

キリト「ダメだ・・・防ぎきれない・・・」

 

キリトがあきらめかけたその時、どこからともなく現れたデュオがボスの攻撃を防ぐ。

 

デュオ「防御は任せろよ。」

 

キリト「デュオ!?」

 

すると攻撃を防いだデュオのHPが一気にイエローゾーンに到達する。

ボスはとどめとばかりにソードスキル発動体勢に入る。

 

キリト「バカ!!逃げろデュオ!!」

 

デュオ「ユニークスキル使いはお前ら2人じゃないんだぜ。」

 

キリト「何・・・!?」

 

デュオは迎撃体勢に入るとスタイルを切り替える。

 

デュオ「ハイパーガード!!」

 

青白いライトエフェクトを一瞬纏うと、デュオはボスの剣を受け止めた。

さっき弾いた時は一気にイエローゾーンに陥っていたHPが今度は数ドットしか減っていない。

 

キリト「どうなってるんだ・・・!?」

 

デュオ「説明は後、チャンスだ行け、キリト!!」

 

キリト「あ、ああ!!」

 

キリトは再びボスに迫ると、攻撃を再開する。

一方硬直が解けたグリームアイズも攻撃を再開。

だが、今度は攻撃をすべてデュオに弾き返される。

キリトとデュオはスイッチ無しで攻撃と防御の両方を行う。

途中からはデュオもスタイルをソードマスターに切り替えて攻撃に参加。

ボスのHPがイエローゾーンに達した瞬間、キリトはソードスキルを発動させる。

 

キリト「【スターバースト・ストリーム】!!」

 

キリトが放ったソードスキルはボスの体に吸い込まれていく。

 

キリト「うおおおおああああ・・・・・・・!!」

 

キリトは絶叫しながら、次々に剣技を叩き込んでいく。

さらにデュオもソードスキルを発動。

放ったのは上級両手剣スキル【チェーンアタック】(4連撃)【ブレイク・インパクト】(8連撃)の2つだ。

普通はスキル終了直後に来る硬直時間のために連続してのスキル使用は不可能だが、

ソードマスターの効果によって硬直時間を科されない(・・・・・・・・・・)デュオはソードスキルを連続で発動できる。

つまり、デュオが放ったソードスキルは事実上12連撃ということになる。

 

デュオ「てぃぃぃぃぃやぁぁぁぁ・・・!!」

 

キリト「倒れろ!!」

 

2人の剣技はボスのHPを急速減少させていく。

そして最後の一撃が全く同じタイミングでボスを直撃した。

 

グリームアイズ〔ゴァァァアアアアア・・・!!〕

 

天を振り仰いだ巨大な悪魔は口と鼻から盛大に噴気を洩らしながら咆哮し、膨大な青い光となって爆散した。

 

キリト「終わった・・・のか・・・?」

 

デュオ「ああ・・・勝ったな・・・」

 

2人ともHPはあと数ドットしか残っておらず、

生きていているのが不思議なくらいだった。

 

デュオ「さすがに・・・少し疲れた・・・な・・・」

 

キリト「ああ・・・そうだ・・・な・・・」

 

キリトはゆっくりと後ろに倒れた。

 

デュオ「ははは・・・もうお休みかよ・・・?だが・・・俺も・・・げん・・か・・・い・・・」

 

デュオもキリトが倒れてすぐに、同じようにして倒れた。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
5
3

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択