───朝。
夜の大惨事を終えた三人は、朝食をとるために通りを歩いていた。
昨日の事件で、半ば無理やりに連れて行かれた一刀だったが、
いざ、ふたを取ってみると────
「「・・・・・・・・・・・・・・」」
「?・・・・・どうしたんだ?二人とも」
────最も被害が大きかったのはこの二人であった。
「ど、どうしたもこうしたもありませんぞ、主・・・・・・」
「お兄さんのせいでは・・・・・・ないですか・・・・・・」
風は一刀の腕につかまり、星はなんとか立っているものの歩くペースは格段に遅い。
ちなみに、二人とも歩き方がどこか内股である。
数多の外史でのこういった情事を経験してきた一刀にとって、
二人くらいは造作もなかった。
風はともかく、星までもがこのような状態になってしまうほどに。
「くっ・・・・・この・・・・趙子龍ともあろうものが・・・・・・」
「この風が・・・戦力を見誤ってしまったようなのです・・・・・」
「ま、まぁ、正直、すまなかったとは思ってるよ・・・
・・・・・え、えっと、とりあえず飯はここでいいか?」
歩いていた先で適当な飯店を見つけた一刀は、話をそらすように食事を促した。
ちなみに金は、一刀が朝早くに起き、ちょっとした仕事の手伝いをして
食事をする分くらいは稼いでいた。
「い、いずれ・・・・・この無念をぉ・・・・・・・」
「同感なのです・・・・・・・・」
「あ、あははは・・・・・・・・・・」
なんとも言えない空気の三人は、そんなやり取りをしながら飯店に入っていった。
「─────それで、主。これからどうするのですか?」
食事を終えた三人は、お茶を飲みながら今後の方針を話していた。
「そうだな・・・・・本格的に乱世が始まるのはもう少し後だし・・・・・
ん~・・・・・とりあえず・・・仲間を増やすことから始めようか・・・な」
「まぁ、それがいいでしょうね~
三人じゃ、できることも少ないですから~」
「しかし、どうやって集めるのですか?」
「兵は、どこかで義勇兵を募るとしてですね~」
「・・・・問題は、将、だな・・・」
将の不足。これが今一番危惧しなければならないことである。
例え多くの兵を集めても、それを調練するものがいなければ意味は無い。
今、義勇兵を募っても集まるのはせいぜい500人から1000人くらい。
このくらいの数ならば一刀と星の二人でなんとかなるのだが、
いずれ、もっと上の立場になる事もあるだろう。
ということは、兵の数も格段に上がってくる。
そうなれば、二人だけでは明らかに足りない。
「今のうちに仲間を増やしておかないと、
優秀な将や軍師が劉備や曹操の所にいってしまう・・・・・」
もしこのまま乱世に突入すれば、数々の優秀な者たちは
様々な諸侯の元へ行ってしまい、将を増やすことができなくなってしまう。
「風。なにか、いい方法は・・・・・・」
「・・・・・・・今の所、思いつきませんね~」
「星は?」
「風が思いつかないのに、
私が思いつくわけがありませんでしょう」
一刀は「開き直んなよ・・・・」と突っ込みたくはなったが、今は、将を確保する方法を考えるため、
その言葉は飲み込んだ。
すると・・・・・・
「・・・・あれ・・・・?」
「?どうしたのですか、お兄さん?」
突然一刀が声を上げ、ある一点を見ていた。
そんな一刀の様子に気付いた風は、一刀が見ている方向に視線を向けた。
「あ・・・・・」
そこにいたのは─────
「・・・・・・・・・・」
通りを颯爽と歩く
「「凪(ちゃん)・・・・・・・・!!」」
凪───楽文謙だった。
「「・・・・・・・・・・・」」
このとき、二人の頭にはある考えが浮かんでいた。
「主?どうしたのですか?」
「・・・・・あぁ、いや、あいつは本当にいい時に来てくれるな」
「風も同意見なのです」
二人は凪の姿を見ながら笑みを浮かべていた。
「とりあえず、今話しかけるのはやめておこう」
「下手に警戒されても困るですし~」
このとき、二人は
((とりあえず、将の問題も解消だな(ですね~)))
と、全く同じ事を考えていた。
「?????」
──────────話に追いつけていない星を置いて・・・・・・・・・・・・・
あとがき
どうも、暇神です
「一刀です」
いや~やっと書けたよ!第三話!
「第二話の時もそうだったが、お前、書くペース遅いな」
言うな!頼むから!マジで!泣きそうになるから!
「・・・・・・それと、ひとつ気になっていたんだが」
?なんだ?
「なんで、第一話だけ題名があるんだ?」
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
え?
・・・・・・
(第一話確認中・・・)
∑(゜Д゜;)・・・!!!
す、すいませんでした・・・
単純に忘れてました・・・
「だろうな。で、どうするんだ?」
そうだな・・・とりあえず、題名は・・・無しの方向でお願いします・・・
「そういうわけで、お願いします」
え、え~と・・・・とりあえず・・・・・
次回も・・・・
お楽しみに・・・・
「お楽しみに」
↑いたたまれない空気
お詫び
前回、『恋姫†無双 ─最後の可能性─ 第二話』 をアップした際に、
同じものを三つ上げてしまい、
誠に申し訳ございませんでした。
近頃、ワンクリックしかしていないのに、連打したような感じになってしまう、
ということが起こるようになりまして、
今後はこのようなことが起こらないよう注意いたしますので、
今後とも、『恋姫†無双 ─最後の可能性─ 』を、よろしくお願いいたします。
暇神(ヒマジン)
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やっとできました!第三話!
今回の話の後半は星さん置いてけぼり、
という、結構珍しい様子を書かせていただきました。
では、本編をお楽しみください!