学園内の学生寮屋上、コンはそこで両手を合わせていた。「狐妖術・感覚探知」をしているんだが・・・・
「ダメだ、やっぱり分身使うと妖力がだいぶ減る。この状態で来たからかな?」
「しかたない、強引だけど分けてもらおう。」
学園で逃げていながらも『青の玉』を捜しているコン達から無理やり揚力を奪うコン。
「ん、あいつ無理やり・・・」「これで見つからなかったら承知しないぞ。」「頑張れ。」
瞳を閉じ、意識を集中させ、捜索範囲を学園全体にし探すコン。そのとき・・・
「見つけた。」大きな声で言った。その声は学園全体に響き渡った。
「あそこか~。変なとこに落ちたというか置いてある?」
『青の玉』が落ちていた場所、そこはIS学園に建ている棟のてっぺんの先にあった。そこへ箒達がISを起動させた状態でコンの周りを囲む。
「やっと見つけたわ。」
「これで終わりにしてもらいたいですわ。」
「観念しろ。」
「終わりだよ。」
「降伏しろ。」
「あら~、見つかっちゃったか~。でもすごいね君たちは。君達の他にも扇子を持った水色の髪の子とか、眼鏡掛けた緑色の髪の子とか、黒いスーツ着た子が一番多く倒してるよ。こんな子達は久しぶりだよ。」
「な、何でそんなことまでわかるのよ。」
「俺達は分身であるけどそれぞれその場の状況や環境がどうであるかを把握できるんだよ。」
「てことは、どのくらいいやられたかもわかると。」
「うん。でも敵が油断したところを狙う君達は見事・・・・・・」
5人は勝利を確信したと思ったが・・・・・・
「残念でした~。」
ポンとコンは消え、敷紙だけが残った。
「あーもう、また騙されたー。」
「これで何回目だ。」
「もういい加減にしてほしいですわ。」
「もう・・・限界。」
「一体やつは何処に・・・・・ん!」
「どうしたラウラ。」
「あそこを見ろ。」
4人はラウラの指差す方向を見る。そこには走っている4人コンの姿があった。
「んじゃ、手はず道理に。」
「「「了解。」」」
「子狐」「体術」「コン」「タワー」
先頭はしゃがみ、2人目はその両肩に両足をのけ、3人目と4人目も同じようにしてタワーを作る。簡単に言うと先頭が1番下で最後尾が1番上に来ている形である。
先頭が高くジャンプする。3人を肩に乗せて飛ぶ。途中で空中静止すると、2番目が先頭をジャンプ台にしてとぶ。そのとたんに先頭はポンと消え敷紙に戻る。2番目も1番目と同様に空中静止すると3番目が2番目をジャンプ台にして飛ぶ。そして敷紙に戻る。3番目が空中静止すると最後尾が3番目をジャンプ台にして飛ぶ。そして敷紙に戻る。最高尾は棟の平たい円盤状のところに着地する。
「ふ~、いろいろ大変だったけどようかく・・・・ん?」
コンは何処からか気配を感じ取り、振り向く。振り向いた先には箒達の姿があり、コンの方に向かっていた。
「やっべ~。早いとこ取りに行こ。」
コンは棟のてっぺんに向かって登り、そして『青の玉』を手に取るが・・・・
スウ~~~
急に力が抜けると同時に分身のコンがポンと消え敷紙に戻る。
「(ヤベ、妖力使い切った。)」
コンは風に吹かれて地上に落ちてゆく。箒達が救助に向かうが距離がありすぎる。絶体絶命のコン。そんなとき
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」
と男の声がする。それは雪羅起動させた一夏であった。一夏は落ちているコンに向かい飛ぶ。そしてコンをお姫様抱っこでキャッチする。その光景を5人は羨ましがると同時にショックを受ける。
「はあ~、参ったね。ねえ、お願いがあるんだけど。」
「何だ?」
「みんなに連絡って出来る?」
「ああ。だがどうしてだ?」
「俺の口から言いたいから。」
「いいぜ。」
そう言って一夏は学園全地位に届くほどの音量にする。
「負けました~。」
この瞬間、IS学園とコンの鬼ごっこは終わった。
「でもなんで急に落ちたんだ?」
「それは・・・」
グゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
コンの腹の音は学園の生徒の耳に入る。」
「あ・・・・・・」
「はっはははははは、なんだおなかすいてたのか飯でも食おうぜ。」
一夏とコンはそのまま食堂に向かった。
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『青の玉』を見つけたコン。そこへ箒達が向かうが・・・・・・