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魔法少女と竜と漆黒の狂戦士と A's編 空白期 第五話

勉強との両立は難しいですね。

2012-08-14 23:53:58 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:6594   閲覧ユーザー数:5879

零冶 「さて、お前達の処遇についてなのだが・・・。」

 

 

    零冶は捕獲したゼスト隊を集めて彼らの処遇を聞かせている。

 

 

ゼスト「・・・殺すなら殺せ。ただ、他の隊員達は見逃してくれ!彼らには家族がいるんだ!」

 

 

クイント「ゼスト隊長!?」

 

 

メガーヌ「何を言いますの!私達も隊長に着いていきます!!」

 

 

    ゼストは開口一番にそう言った。だが、彼の部下は命運を共にしようといしていた。良き部下に恵まれているようだ。

    そして、俺は殺すつもりなど毛頭無い。

 

零冶 「・・・はぁ。んな事する訳無いだろうが。ってか人の話は最後まで聞け。・・・まず、お前等の処遇なんだが・・・

    お前等は俺たちと一緒に行動してもらう。」

 

 

ゼスト「・・・どういうことだ?何故殺さないんだ!」

 

 

零冶 「逆だよ。俺はお前達を助けるつもりだ。さっきも言ったがお前達は管理局の最高評議会に嵌められたんだよ。」

 

 

ゼスト「な!?どういうことなんだ!?」

 

 

    零冶は彼らに現状を説明した。

 

 

クイント「そんな・・・・私のせいで部隊が・・・。」

 

 

メガーヌ「クイント・・・。」

 

 

ゼスト「違う。お前が悪いんじゃ無い。悪いのは・・・あの腐った最高評議会だ!」

 

 

    他の隊員達もかなりショックを受けている。それもそうだろう。今まで自分たちが身を挺して尽くしてきたのに、

    それを邪魔という理由で抹殺されようとしていたのだから。

 

 

零冶 「という訳でお前達が管理局に戻っても始末されるのがオチだ。だから俺たちと行動を共にしてもらうんだよ。」

 

 

ジェイル「そういうことだよ。」

 

 

    そこへジェイルが現れた。

 

 

ゼスト「なっ!?お前は・・・ジェイル・スカリエッティ!!」

 

 

クイント「あの広域指名手配されている次元犯罪者の!?」

 

 

    と言う風に皆驚いていた。

 

 

ジェイル「まぁ・・・昔は色々とやってたのは否定しないよ。だが、今は違うよ。もうあんな事には嫌気がさしたからね。

    最高評議会から逃げるために零冶君に協力してもらっているのだよ。」

 

 

零冶 「ああ。彼はもう犯罪は犯さないと誓ってくれた。だから俺は彼に協力している。」

 

 

    ジェイルは俺に誓った。もう違法研究には手を出さないと。だから俺は彼に協力する。もしジェイルが誓いを破ったのなら、

    その時は俺が・・・。

 

 

ゼスト「そういえば、君は一体何者なんだ?先ほどの少女は戦闘機人だから納得出来るとしても、君の戦闘能力はハッキリ言って

    異常だ。それにあの竜を召喚したこともある。」

 

 

零冶――そういえば名乗っていなかったかな。

 

 

ジェイル「彼の名は黒澤零冶。第97管理外世界“地球”出身だよ。」

 

 

    ゼストは零冶の名前を聞くと、少し考え込んだ。

 

 

ゼスト「黒澤・・・零冶。確かどこかで・・・・・・・まさかっ!!黒澤零冶って、あの第一級捜索指定ロストロギア

    “闇の書”を単身で葬ったという・・・あの黒澤零冶か!?」

 

 

    そうやら、零冶の事は管理局に報告されていたらしい。

 

 

零冶――あ~、やっぱ報告されていたか?まぁ隠し通す事は無理だろうと思ったが。

 

 

クイント「だけど、君は“闇の書”との戦いの際、彼の友人達を守るために“闇の書”を道連れにし、虚数空間に落ちて

    行方不明という事になっていたはずだわ!」

 

 

    クイントか補足する。

 

 

零冶 「う~ん、詳しく話せるほど理解はしてないのだけれど・・・簡単に言うと、虚数空間に落ちているときに光が見えたんだ。

    その光に飛び込んだら・・・」

 

 

ジェイル「僕の研究所の近くに倒れていたのさ。恐らく空間の歪みに入ったせいだろうと思うがね。ま、あり得ない話じゃないよ。

    なにせ、虚数空間は知らないことが多すぎるからね。」

 

 

ゼスト「・・・そうか。それで、今後の事なんだが・・・俺たちを匿ってくれるのか?」

 

 

ジェイル「ああ、もちろんだ。君たちには私の逃走計画の手伝いをしてもらうよ。そして、可能ならば家族に会わせようと

    思っているよ。」

 

 

    ジェイルの“家族”という言葉に隊員達は反応した。特にクイントとメガーヌはかなり動揺していた。

 

 

メガーヌ「あ、あの・・・私には一人娘がいるのですが、できればこっちに連れてきたいのです!あの子にはもう私しかいません!

    どうかお願いします!」

 

 

    メガーヌはジェイルに頼み込んだ。だが、その心配は杞憂に終わる。

 

 

ジェイル「ああ、心配ないよ。既に君の娘、ルーテシア・アルピアーノはこちらに実験材料という名目で来る手筈になっている。

    最高評議会には怪しまれないさ。」

 

 

メガーヌ「あ、ありがとうございます!!」

 

 

    メガーヌは涙を流しながら喜んだ。自分が死ぬと思って、ずっと娘を一人にするのが怖かったのだろう。

 

 

ジェイル「気にすることはない。だが、クイント准尉・・・君の家族は無理だ。君の主人や娘達を連れて行くには隠蔽工作が難しすぎる。」

 

 

    ジェイルはそう言うと、クイントは諦めたような感じで言う。

 

 

クイント「ええ・・・それは解っているわ。ただ、夫や娘達に会えないのは寂しいわね。」

 

 

零冶 「心配するな。この件が終わったらすぐにでも会えるさ。だから、少しの間だけ我慢して欲しい。」

 

 

クイント「ふふふ、ありがと。零冶君って結構優しいのね?私が君と同じ年齢で夫と会っていなかったら間違いなく惚れていたわ。」

 

 

    だが、クイントの言葉に零冶は暗くなった。

 

 

零冶 「・・・・・・俺は優しくなんかないよ。」

 

 

    だが、すぐに零冶は元の表情に戻り、話を続けた。

 

 

零冶 「とにかく、お前達はこちらに協力するということでいいだな?」

 

 

ゼスト「ああ。俺たちにはもう戻る場所が無い。精々協力させて貰おう。これからよろしく頼む。」

 

 

    そうして俺とジェイル、ゼストは握手を交わしてこの話は終わった。

 

 

 

 

 

 

    話の後、ジェイルが用意した部屋でクイントが考えて込んでいるのを見てメガーヌが声を掛けた。

 

 

メガーヌ「どうしての?クイント。」

 

 

クイント「ねぇメガーヌ・・・・・・私が零冶君んを優しいと言った時、彼の目を見たかしら?」

 

 

メガーヌ「ええ・・・・・とっても悲しい目をしていたわ。」

 

 

クイント「・・・そうね。とっても悲しい目をしていた。あの目は・・・後悔と自己嫌悪の目だったわ。」

 

 

    クイントはもう一度零冶の目を思い出した。

 

 

メガーヌ「あの歳であんな目をするなんて・・・一体彼に何があったと言うのかしら?」

 

 

クイント「・・・実はさっきスカリエッティ博士に頼んで彼の経歴を調べてもらったの。これがその経歴よ。

     一応管理局のデータベースにも無い、博士が零冶君に直接聞いたものも書いてあるわ。」

 

 

     クイントはそう言って数枚の報告書のような物をメガーヌに渡した。それをみたメガーヌは驚愕する。

 

 

 

 

   黒澤零冶

   

   年齢11歳

    物心付いた時に、生みの親にとある犯罪組織に売却され、最強の暗殺者として教育、訓練及び薬物や外科的処置に

   よる肉体強化を施される。6年程、暗殺者として活動する。

    しかし、とある時期に当時仲間だったレンという少女と組織から脱却し逃走。その後は

   傭兵として活動する。

    しかし、時期は不明だが、共に逃走したレンという少女が紛争地帯で戦闘、死亡する。死因は胸部を銃弾貫通による

   出血死。詳細な事は不明。その直後に傭兵を引退。

    三年前に第97管理外世界“地球”の私立聖祥大学付属小学校2年生に編入。以後、PT事件に関わり、管理局と共闘して

   事件を解決する。

    同年の5月下旬に“闇の書”の主、八神はやてと知り合う。その後、八神本人の強い希望により、義兄として居候する。

    同年の11月初旬、“闇の書”によるリンカーコアを侵食されている八神はやてを助けるために蒐集を開始する。その後、

   管理局と敵対、友人だった高町なのは及びフェイト・テスタロッサから魔力を蒐集。同年の12月24日に“闇の書”が暴走。

   彼は八神はやて及び友人を救うために“闇の書”の暴走プログラムと共に虚数空間に道連れにして行方不明となった。

 

 

 

メガーヌ「そんな・・・。あまりにも残酷すぎるわ!」

 

 

     メガーヌが声を荒げた。

 

 

クイント「・・・そうね。でも、その経歴・・・かなり矛盾しているのよ。」

 

 

メガーヌ「・・・え?」

 

 

    メガーヌは訳が分からないといった顔をする。

 

 

クイント「よく見てみて。それには物心が付いた時に犯罪組織にいて、6年間活動したって書いてあるわよね?子供に物心が付くのは

     大体4歳~5歳の間。つまり彼は組織から逃亡した時点で11歳でないとおかしいわ。でも、彼は小学2年生に編入したと書か

     れている。それだけでも矛盾しているわ。それに、組織から逃走して傭兵をやっていたと書いているけれども、恐らく1年やそこらの

    期間じゃないはずよ。それを踏まえて彼の年齢を考えると、10代後半じゃなきゃおかしいわ。なのに現時点で11歳。矛盾の塊だわ。」

 

 

メガーヌ「た、確かに・・・でも、外見はどう見ても11歳にしか見えないわ。しかも彼は戦闘機人じゃないとも言ってたし・・・。」

 

 

    そこでクイントが悩んだ。

 

 

クイント「そうなのよねぇ。戦闘機人ならまだ納得できたんだけれども、そうじゃないみたいだしね。」

 

 

メガーヌ「それに・・・零冶君、親から・・・。」

 

 

    メガーヌはそれ以上口に出来なかった。口にするにはあまりにも残酷な事だった。

 

 

クイント「・・・酷い親も居たものね。この手で殺してやりたくなるほどムカツクわ。」

 

 

    クイントがギュッと拳を握りしめた。メガーヌむ悲痛な顔をする。それぞれが娘を大切にしていた母親であるために、

    そういったことをする親が理解出来なかった。

 

 

メガーヌ「・・・本当にね。」

 

 

    メガーヌがそう言うと、突然クイントが立ち上がった。

 

 

クイント「・・・決めたわ!私、スバルやギンガの所に戻るまで、彼の母親になるわ!!」

 

 

    拳を握りしめてクイントは宣言した。

 

 

メガーヌ「え、ええ!?で、でも零冶君は多分、親に対して相当な憎しみを持っているはずだわ。そんなこと言っても断られるんじゃ・・・。」

 

 

クイント「そんなの関係ないわ!このまま母親の愛情すら知らずに生きて行く方が酷よ!だから私は拒絶されても諦めずにやるわ!!」

 

 

    クイントの瞳がメラメラと燃えていた。

 

 

クイント「うん・・・善は急げって言うしね!それじゃあ早速零冶君の所へ行ってくるわ!!」

 

 

    そしてクイントは零冶に会うために走って行った。あっという間の出来事にメガーヌはポカーンとしていた。

 

 

メガーヌ「・・・まったく、そういう所は相変わらずね。でも・・・本当に大丈夫かしら?経歴から見るに、零冶君・・・相当親に憎しみが

     あるはずだわ。私も零冶君に親の愛情は知って欲しいけれど・・・・・それを受け入れてくれるかしら?」

 

 

 

 

 

    その頃零冶は自室で苦悩していた。

 

 

零冶――俺は・・・はやてを傷つけてしまった。なのはやフェイト、アリサとすずかも・・・裏切った。

 

 

    

    零冶は悲痛な顔をしていた。だが、後悔はしていなかった。あの時、自分を犠牲にしたの間違いでは無かったと思った。

    それ以外方法が無かったし、あのまま彼女達の所にいると、また傷つけてしまうと思った。

 

 

零冶 「最低な男だな・・・俺は。どうして俺は・・・生まれたんだろうな・・・。」

 

 

    零冶がそう呟いた時、

 

 

クイント「零冶君!ちょっと話があるの!」

 

 

    クイントが零冶の部屋に入ってきた。

 

 

    ・・・・・・・・・ドアをぶち抜いて。

 

 

零冶 「おい待てやコラ!何処の世界にドアをぶち抜いて入ってくる奴があるか!!」

 

 

クイント「・・・?此処に居るわよ?」

 

 

零冶 「待てや!何さも当然だよ?みたいな顔で言ってんだよ!?」

 

 

クイント「細かいことは気にしないの。それよりも・・・貴方の経歴についてなんだけれども。」

 

 

   零冶がまた何か言うとする前にクイントが話を切り出した。そして、零冶に数枚の紙を渡した。

 

 

零冶 「・・・あの変態科学者め。勝手に人の経歴を書いてんじゃねぇよ。」

 

 

   それは先ほどクイント達が見ていた経歴書だった。

 

 

クイント「ここに書いてあることが相当矛盾しているのは分かるわね?零冶君の事・・・正直に教えてくれるかしら?」

 

 

    クイントが真剣な表情で見つめた。できれば話したくは無かった。言っても信じてくれないと思ったし、過去にも触れたくなかった。

 

 

零冶 「・・・知る必要は無いだろ。」

 

 

クイント「必要は無くても、私は知りたい。零冶君の力になりたいの。」

 

 

    食い下がるクイントに零冶は怒鳴った。

 

 

零冶 「っ!人の過去に踏み入ろうとするな!お前に一体何が出来る!!」

 

 

クイント「零冶君の母親の代わりになれるわ。」

 

 

    そして零冶の怒りは爆発した。この世で最も嫌いな言葉の一つ・・・“親”。身勝手な理由で自分を組織に売り捌き、

    殺人マシーンにした元凶。

 

 

零冶 「巫山戯るな!!母親の代わりになるだと?馬鹿にしているのか!?」

 

 

クイント「馬鹿にしていないわ。私は真剣よ。」

 

 

    クイントは普通に答えた。それが零冶の怒りを爆発させた。

 

 

零冶 「っ!!いいか、俺にそんな“物”は必要ない!!身勝手な理由で売り捌き、自分たちはノホホンと暮らしてやがる!俺は

    そのクズに赤ん坊の頃に組織に売られ、殺人マシーンに・・・ただの人殺しにさせられたんだ!!」

 

 

クイント「・・・。」

 

 

零冶 「ずっと一人だった・・・苦しかった・・・痛かった。毎日毎日、人殺しの訓練を受け、外科手術や薬物投与で肉体を強制的に

    強化させられた。副作用や拒絶反応で死にかけたこともある。その時の痛みは今でも思い出すよ・・・。

    気が狂いそうになるほど痛かった。体中の皮膚が一枚一枚剥がされていく様な感覚がお前に解るか?

    全身を針で貫かれるような感覚がお前に解るか?」

 

 

クイント「・・・。」

 

 

    クイントは零冶の目から逸らすこと無く聞いていた。

 

 

零冶 「ずっと我慢してきた。そして、任務に就ける様になった時には既に俺の心は壊れていた。ただ淡々と組織の邪魔者を

    消し続けていた。大人だけじゃない。子供も殺した。女も情報を引き出すために犯し、壊し、殺した。

    時には数十人の罪の無い人を爆殺したりもしたよ。さらには連れてこられた女子供を新しい暗殺者にするために訓練を

    させて殺したこともある。そんな殺人マシーンにした元凶である親を・・・俺が必要とする訳が無い。いつも俺の側に

   居てくれたのは・・・一人だけ。だけど、もうその人も死んでしまった。・・・・俺のせいでな。」

 

 

    零冶はベッドに座り、俯いた。

 

 

クイント「・・・。」

 

 

    クイントはスッと立ち上がり、零冶の所へ歩き・・・

 

 

零冶 「これで理解しただろう?俺は親なんて必要とsむぎゅっ!?」

 

 

    零冶を優しく抱きしめた。    

 

 

クイント「・・・辛かったわね・・・痛かったわね・・・苦しかったわね。私は零冶君の痛みは分からない。想像もできない。」

 

 

零冶 「・・・だったら「でも・・・」?」

 

 

クイント「でも、それを一緒に感じてあげられることは出来るわ。苦しい時は一緒に苦しんであげる。悲しいときは一緒に

    悲しんであげる。辛い時は一緒に居てあげる。だから・・・我慢しちゃダメよ?ずっと我慢してきたんでしょ?

    なら、もう吐き出してしまいなさい。いつまでも我慢していると、また心が壊れちゃうわ。」

 

 

    クイントは優しく、そして強く抱きしめた。

 

 

零冶 「な・・・んで、そんなに・・・優しくするんだよ?なんで・・・?」

 

 

    零冶の目から雫が流れ落ちる。クイントの胸はとても温かく、優しかったのだ。似たような感覚は以前にもあった。

    それはフェイト達の魔力を蒐集した夜、シグナムに抱きしめられた時。その時の温かさとクイントの温かさは同じだった。

 

 

クイント「優しくしちゃいけないの?零冶君は何も悪くないのに?別に泣いたっていいのよ?私が受け止めてあげるわ。」

 

 

    クイントはさらに強く抱きしめた。零冶はそれが限界だった。

 

 

零冶 「っくぅ・・・何で・・・何で俺は・・・・・売られた・・・何で・・・俺は生まれたんだよ・・・・

    ・・う・・・あ・・・うあああああああああああ!!!」

 

 

 

    零冶はついに今までの感情を吐き出した。

 

 

 

 

    この世界に来て誰にも言えなかった事。

 

 

 

    誰にも理解されることが無いと思っていた。

 

 

 

    ずっと一人で抱え込んでいた。

 

 

 

    ずっとそれに気づかないフリしていた。

 

 

 

    前世での体を弄られた痛み。

 

 

 

    女や子供、罪の無い人達を殺した苦しみ。

 

 

 

    自らを組織に売り、殺人マシーンにした親への憎しみ。

 

 

 

    そして愛する者の死の悲しみ。

 

 

 

    ・・・だけど、それも今日で終わった。

 

 

 

    それらは全てクイントの抱擁と温かさによって・・・涙と共に剥がれ落ちていった。

 

 

 

 


 
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