~第9話 †旅行記3 大史慈・後編† ~
前回で子義嬢との回想は終わる予定だったんだがな
思った以上に色々あったんだよな・・・あったはずだ
それはさておき
まず最初に一緒に住み始めて俺がやったこと
それは今後の事を見据えて子義ちゃんを鍛える事にした
弓の腕は確かにこの位の子にしては異常なほどだった
ただし、弓だけじゃ生きていけないのが乱世だと思う
矢が無限にあるわけでもないし、盾とかあったら防がれて
接近されて終了ー ってなっちまうからな
弓の腕も上げる為に鍛えるけどね
「そういうわけで、子義嬢にはこの小刀を使った戦い方と
軽い徒手(としゅ)での戦い方を学んでもらいます」
「めんどくさ・・・」
本気でめんどくさそうにため息までつかれた凹むな
でも俺はめげない・・・先に弓の腕をあげておくことにするか
「しょうがないな子義嬢は
それじゃ俺と遠当ての勝負でもしようか?」
「弓の腕で僕に勝つつもり?
ふっふーん、白(はく)のくせに言うじゃない」
「負けた方が、勝った方の言う事を聞くってことで」
「今日の狩猟とかは全部白にやってもらうからね!」
さてさて、勝負にのってきた子義嬢には悪いが
全力でその鼻っ柱を折らせてもらうかな・・・泣かない程度に・・・
森の中に入り、おおよそ100m位離れた木の幹に目印を書いて
お互いが持ってる矢の数だけ目印に多く当てた方が勝ちという単純な方法でやる
子義嬢に最初を譲り、俺は体内の気の巡りを診る
なるほどな、周りの自然と溶け込み
気を目と腕に自然と回してるのか、暗殺者になれそうだ
気自体は無意識っぽいな、意識してなくてもこれだけ使えるのは
やっぱり性別は違っても英雄は英雄ってことなんだろうな羨ましいぜ
今できることは、気を意識させるのと弓をいい物にしてやるくらいか
っと撃ち終わったみたいだ
20本中・・・20本流石すぎるわ
「どーよみなさい♪これで白の負けは確定ね
僕ほどの弓の使い手はこの大陸中探してもいないね!」
いつもの腰に手を当ててのどや顔ポーズ
可愛いのは分かってるんで、俺の腕を見てからいってほしいな
そう思いながら俺は的からさらに100mほど離れて
さらに二本同時に撃つ
「な・・・!白!そんなできないことや・・・って・・・も・・・」
スタンスタン!と小気味良い音が響く
勿論的の中心付近に矢が二つ刺さっている
そして撃っていく度に子義嬢の顔が驚愕から泣き顔に変わっていく
全部撃ち終えた頃には、俺の背中(腰辺りだが)に顔を埋めて泣いていた
「さて、子義嬢・・・
君は確かに弓の技術はその辺の大人より上手いと思うが
上には上がいくらでもいるんだ、これで分かっただろう?」
ずびずびと泣き声と鼻をすする音が聞こえる・・・
ここまでするつもりはなかった・・・んだが・・・やりすぎたな
「子義嬢、俺は別に子義嬢の事が嫌いだからって
こんなことしたんじゃないぞ?
子義嬢には強くなって欲しいからさ
それだけの素質があるのに、磨かないって勿体なくてさ
こんなやり方になってごめんね?」
子義嬢の方に向かい合って、軽く抱きしめて頭をポンポンと撫でてやる
少しずつ泣き止んでくれる
そしたら子義嬢が耳元で
「ほんと・・・う・・・に・・・なれる?」
「うん?」
「僕・・・誰にも負けないほど弓・・・うまくなれる?」
「子義嬢のやる気次第かな、少なくともこの大陸で3番以内にはなれ・・・
っていたいいたい!耳噛まないで!」
「い、一番じゃないと駄目なの!」
「分かった分かった!分かったからやめなさい!」
危うく新しい扉が開きそうになるところだった・・・
大史慈恐ろしい子!
「ぜ、絶対だからね!してくれないと僕許さないからね!」
ふしゃー!っと擬音がつきそうなほどの剣幕だ
だが、そういうところも可愛いな・・・うん、俺色々とやばいな
「一気には無理だから少しずつな・・・?」
ゆっくりと俺は立ち上がって頭を撫でながら
「じゃーまずは小刀を・・・」
「それはいや」
くそぅ、試しに言ったがまだ駄目か!
仕方無いから俺はこの日から半年にかけて
気の使い方とその鍛錬方法と子義嬢に合う弓と簡易な防具(胸当てや指サック)を渡してあげた
余談だが、子義嬢に色々教えてる傍らで
用心棒や近くに出没した賊狩りなどで路銀を集めてた
狩猟で得たモノを売ったりして商人同士の繋がりなども深めていった
2ヶ月も経った位のときにいつも通り北海の大きい都市で商売してたら
突然に貂蝉(ちょうせん)と再会した
そのときの会話はさくっと切らせてもらうが
何でももっと早くに会えてた予定だったが
肝心の俺の気を感知できなくなったらしい
原因は雪華(せつか)さんの気を取り込んだせいで気質が変化したとかなんとか
雪華さん自身はそれを知ってたようで・・・問いただすと
「だって・・・一緒にいたかったんじゃもん」と言われたら何も言えません
後驚愕の事実を教えてもらった
霊脈や霊山がある場所に聖域からもってきた樹の種もしくは破片を
その霊脈や霊山と言われる場所に植えると時間はかかるが
再び雪華さんが生まれるとのことだ
当面の目標は各地を回ることにこれで確定だな
後は、子義ちゃん達親子を洛陽で見てもらう事を頼んでおいた
ここにいると孔融(こうしょく)なんぞに取られてしまうからな
それなら洛陽に居てくれた方がとても楽になる色々と
ついでに、武器もトンファーだけもらった
斬馬刀の方はまだ出来上がってないとか
トンファーありゃ大体なんとかなるからいいか
そんな感じで貂蝉との再開は終わり
そして・・・半年の月日が経つ
俺は今非常に辛い目にあっている、子義嬢が袖を離してくれない
ちなみに子義嬢の母親には先に洛陽にいってもらっている
貂蝉が跳躍だけで連れて行ったらしい・・・母親さん大丈夫かね?
「えーっと子義嬢?そろそろ行かないとお母さんも待ってるよ?」
「嫌」
「即答ですか、そうですか・・・んで、何が嫌なの?」
「白も一緒じゃないと嫌」
「それは前から言ってたでしょ?俺には俺のやるべきことがあるって
それに全く会いに行かないわけじゃないよ」
「でも嫌・・・」
あー・・・連れ去りたい!じゃないじゃない
ちょっと俺に依存させすぎたか・・・?どうしたもんか
荒っぽい手でまた泣かせちゃうが仕方無いと思いたいな
「子義」
「は、はい」
「俺は利発でとても良い子だと思ってたが
ここまで聞き分けがない子だとは思わなかった・・・」
と精一杯の俺なりの突き離しをしてみる
「は・・・くごめんなさ・・・い
もういわな・・・いからそんなこ・・・といわない・・・でぇ・・・」
「それじゃ洛陽でちゃんと俺の言った鍛錬を欠かさずにやれる?」
「うん・・・うん」
「よし、子義嬢えらいぞ」
頭をゆっくりと撫でて落ち着くのを待つ
「それじゃ貂蝉、後は任せた」
「まっかせておいてん!
それと情報だけどぉん
漢中を中心に活動してる五斗米道(ごとべいどう)ってのが
特殊な気の使い方をしたり、特定の気を探り当てる事ができるそうよぉん」
「そうか、何からなにまですまないな」
「これ位お安い御用よぉん!」
良い笑顔で親指を立てる・・・はてしなくきしょいわ
「それじゃ子義嬢、元気にしてろよ?」
「ぜ、絶対会いにこないと僕・・・一生許さないからね!」
「了解了解」
「う~・・・白のばかああああああああああああ」
「それじゃまたねぇん!ぶるわあああああああああ」
すごい勢いで飛び立っていった・・・慌しい別れだったが
近い内に会う事になるだろうから成長を楽しみにしていよう・・・
さて、多少の地理は分かったし西へ行く商団の護衛でもしながらいきますかね
これが俺と子義嬢と出会った半年間の話である
あとがきっぽいもの~
毎回毎回駄文にお付き合いくださってありがとうございますm(_ _)m
これからの話の展開を妄想していった結果
いつになったら恋姫の時代に追いつくの!?とか不安に思ったり
ちゃんと話をまとめれるのか?!
バトルの様子はキチンとかけるのか?!などなどたっぷり不安が・・・
子義ちゃんの可愛さだけはなんとか死守できるように頑張っていこう・・・
次は西なので、恋姫主役の一人の出身地通るということだけ妄想してます
それでは次回も駄文とお付き合い下さいm(_ _)m
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この作品はオリジナル主人公を軸とした外史です
オリ主嫌い・チート・ご都合主義などが苦手な人はごめんなさい
駄文でも構わないという方は見ていってください
今年も夏コミの時期ですね、田舎なので縁は無いんですけどね