まえがき
この作品は原作崩壊、キャラ崩壊が多分に含まれています。
なお、ほとんどがオリジナルストーリーになる可能性があります。
それでも良ければどうぞ・・・。
零冶 ―――ここは・・・何処だ?
零冶は目を覚ますと、治療室らしき部屋で何かの液体の入ったポッドに入っていた。
零冶 ――― 俺は・・・・・・・・。
“零冶兄ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!”
零冶 ―――・・・っ!?そうだ!俺は確か・・・はやてを助ける為に穴に落ちて・・・
???「やあ、目が覚めたかい?」
そこへ、紫ロン毛の科学者っぽい男、その秘書と思われる紫のロングヘアー女性と護衛らしき銀髪の小柄な少女が部屋に入ってきた。
零冶 ―――こいつ・・・誰だ?
???「おっと、そのままでは話すことも出来ないね。今、出してあげるよ。」
何かボタンを押すと、ゴポゴポッと音を立ててポッドの中の液体が排出されていった。そして、ポッドが開いて零冶が立とうとしたが、
零冶「うっ!?」
上手く立てずに倒れ込んでしまった。そこへ、秘書っぽい女性が零冶に毛布を掛ける。
???「まぁ無理も無いよ。君は2ヶ月も寝ていたんだ。」
科学者は肩をすくめて言った。
零冶「・・・ここは・・・何処だ?何故、俺を・・・治療した?」
零冶が睨み付けて言う。
???「ここかい?ここは僕の隠れ家さ。そして君は突然此処に現れた・・・空間の歪みの中からね。
零冶 ―――空間の・・・歪み?
???「私は興味深かったからついでに治療して君の体を調べたのだよ。」
科学者は目を輝かせて言った。
零冶「体を・・・調べた?」
零冶がそう聞くと、科学者は興奮したように言う。
???「そうさ!君の体はとても興味深い!君の筋肉は常人の何倍もの力がある!そして、魔力に関しては測定不能だ!!
これ程の力を持った人間がいるとは思わなかったよ!!まぁ、君はリミッターを付けているみたいだがね。」
零冶 ―――・・・体を調べられたのはマズいな。人体実験でもされてなきゃいいが・・・。
零冶「俺の体に・・・何かしたのか?」
ドクター?「別に何もしていないよ。君は既にボロボロだったからね。あの状態で弄ると肉体が持たないよ。」
零冶は何もされていないと分かると安堵した。
秘書?「ドクター、話は後にした方がよろしいのでは?彼をこの姿のままにする訳にはいかないでしょう?」
ドクター?「おっと!つい興奮して話し込んでしまったね。では、続きはまた後で話すとしよう。」
ドクターと呼ばれた男は部屋を出て行った。そして、残ったのは俺と秘書と護衛の三人だ。
秘書?「さあ、これに着替えて下さい。」
そう言って秘書が渡したのは渡したのは下着と・・・・・・白衣だった。
零冶「・・・・・・白衣?」
秘書?「ごめんなさいね?男性はドクターしかいなかったので、白衣しか無いのよ。」
零冶は微妙な表情をして渡された服を着た。
秘書?「着たら私に付いてきてくれるかしら?私だと身長が合わないから肩を貸せないけど、チンクなら丁度良いかしら?」
零冶はチンクと呼ばれた少女をみた。
チンク「・・・掴まれ。」
チンクはぶっきらぼうに言った。
零冶「・・・ああ。」
そして零冶達3人は部屋を後にした。
ドクター?「やあ、待ちくたびれたよ。早くそこに座ると良い。」
案内されたのは書類が散らかっていて、研究室のような部屋だった。
ジェイル「自己紹介がまだだったね。私の名前はジェイル・スカリエッティ、
零冶 ―――無限の・・・欲望。
ウーノ「よろしくね。」
チンク「・・・。」
零冶「俺は黒澤零冶だ。零冶で構わない。・・・で、お前達は一体俺をどうするつもりだ?」
零冶は警戒心たっぷりに言った。
ジェイル「もちろん、人体実験の材料になってもらっ!」
「な、何なの!?」
「くっ!!解けない!?」
ジェイルが言い終え前に、零冶の周りから闇の触手が現れて3人を拘束して、ジェイルには刃物の様に鋭利な触手を突きつけた。
ジェイル「なんと!デバイスも無しにここまで強靱な拘束魔法が使えるとは興味深い!!」
しかし、ジェイルは大して驚いた風もなく、逆に興奮して零冶の魔法に興味津々だった。
零冶「・・・止めておけ。俺はデバイス無しでも一個中隊程度なら1人で壊滅させられる。不用意に手を出すと・・・殺すぞ?」
ウーノ「っ!?」
チンク「な!?」
零冶が殺気を込めて言った。すると、
ジェイル「ふはははは!!面白い!実に面白いよ、黒澤零冶!!」
ジェイルは突然笑いだした。
零冶 ―――こいつ・・・自分の立場が解っているのか?
ジェイルはひとしきり笑い終えると零冶を見据えた。
ジェイル「そろそろ降ろしてもらえないかい?さっきのは他愛の無い冗談のつもりだったんだがね?」
零冶はしばらくジェイルの目を見た。そして、嘘をついてないと分かったのか、3人を離した。一応自分の周囲に闇の触手を待機させている。
ジェイル「・・・助かるよ。さて、今のを見て決めたよ。零冶君・・・私と取引しないか?」
零冶「・・・取引?」
零冶は訝しげにジェイルを見た。
ジェイル「ああ。君は管理局を知っているかい?」
零冶「ああ・・・あの司法と行政が一体化したクソ組織の事か?」
ジェイル「そうだ。私はその最高権力者、最高評議会と呼ばれている奴等に作られた存在だ。そして・・・私は無理矢理に無限の欲望を植え付けられた。」
零冶はそのことを聞いても大して驚かなかった。管理局なんてそんなモノだろうと元から予想していたのだ。
ジェイル「だが、私はそんな奴等に嫌気がさしてね。奴等から逃げる算段をしていたのだよ。そこへ、君が現れた訳だ。」
零冶「で?取引内容は?」
ジェイル「君のデバイス・・・確かルナと言ったかな?彼女のメンテナンスと衣食住の提供する代わりに、私の逃走計画を手伝って欲しい。」
零冶 ―――・・・悪くない。ルナのメンテナンスは今までやったことが無い。俺はそういうのに詳しくない。だから、コイツの申し出は非常にありがたい。
それに、今の俺は文無しな上に帰る場所もない・・・いや、無くなったと言うべきか・・・。
零冶は即決した。
零冶「いいだろう。その申し出・・・受けよう。」
ジェイル「ふふふ、では決まりだね。これからよろしく頼むよ、零冶君。」
零冶「ああ・・・ジェイル・スカリエッティ。」
零冶達は互いに握手を交わして契約した。
ジェイル「では、改めて私の娘達を紹介しよう。入ってきなさい。」
ジェイルがそう言うと、ドアが開いて4人の女性が入ってきた。
???「お呼びですか、ドクター?」
紫の短髪の女性がジェイルに聞いた。
ジェイル「ああ、新しく我々の仲間になった人を紹介しよう。零冶君、左から順番にドゥーエ、トーレ、クアットロ、セインだ。」
零冶「黒澤零冶だ。零冶で構わない。」
クアットロ「え~!?こんなちびっ子が仲間になるんですか!?」
茶髪メガネッ子のクアットロが不服そうに言う。
ドゥーエ「確かにクアットロが不服なのは理解出来ますね。彼、10歳前後に見えますけれど、大丈夫なんですか?」
トーレ「博士の言うことに異議は唱えませんが・・・。」
セイン「明らかに弱そうなんだけど・・・?」
零冶 ―――コイツら・・・人を見た目で判断しやがって・・・。
零冶は少しばかり不満だった。
ジェイル「まぁ、そう思うのも無理は無いね。・・・零冶君、少し彼女達と模擬戦でもしないかい?」
零冶「ああ、少し体が鈍ってたところだ。丁度良いリハビリになるだろう。」
俺がそう言うと、
クアットロ「な!?ちびっ子の癖に生意気言うじゃない!!」
トーレ「ほぅ、それほどに自信があるのか?」
二人はかなり好戦的だった。
ジェイル「なら、皆シュミレータールームに集まろうか。」
そして俺たちは模擬戦をするために場所を移動した。
ジェイル「戦いの前に零冶君、君にこれを返しておくよ。」
そう言ってジェイルは零冶にペンダントを渡した。
零冶「調子はどうだ?ルナ。」
ルナ[はい、良好ですマスター。スカリエッティ博士がメンテナンスしてくださいました。]
どうやらジェイルがメンテナンスしてくれたらしい。どうせ調べたんだろうけど・・・。
ジェイル「まぁ・・・そのデバイスについてい・ろ・い・ろ・と聞きたいことがあるのだがね。まぁ、それは模擬戦が終わってからにしよう。さて、誰と戦うか選ぶといいよ。ただ、ウーノやクアットロは後方支援型だから、
あまり物足りないのかも知れないけどね。」
そう言ってジェイルは軽く笑った。
ウーノ「そうですわね・・・私では物足りないかもしれませんね。」
クアットロ「冗談じゃ無いわ!私でもこんなちびっ子に負けるなんてあり得ません!!」
零冶 ―――コイツには一度、思い知らせてやろうか?さっきからちびっ子ちびっ子って言いやがって!
零冶「・・・決まったよ。お前ら全員だ。」
そうして零冶は爆弾発言した。
ク・ト・ドゥ「「「なっ!?」」」
ウーノ「全員・・・?」
チンク「・・・。」
セイン「・・・バカらしい。」
当然このような反応になる。ただ、チンクだけは違っていた。彼女は怒るでも驚くでもなく、ただ緊張した顔をしていた。
ジェイル「ふふふ、そういうと思ったよ。それじゃあ、余興を込めてフィールドはジャングルにしておくよ。」
そう言うと零冶は不敵に笑った。
零冶「そうか。随分と生易しい設定だな?」
零冶が挑発するとクアットロは怒りに染まった。
クアットロ「っく!後悔させてやるんだから!!」
トーレ「やれやれ・・・。」
そして、フィールドは木々が多い茂るジャングルになった。零冶達はお互いに離れて開始の合図を待つ。
ジェイル「それでは・・・・始めてくれ。」
零冶「ルナ・・・手加減無しで行こうか?」
ルナ[はいマスター!マスターを侮辱したことを後悔させてやりましょう!!]
ルナもちょっと怒っていた。そして、零冶は夜天連刃【黒翼】を装備する。
零冶「さぁ・・・悲劇と惨劇の始まりだ。」
そうして零冶はジャングルの闇に紛れていった。
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これから面白くなっていきますよ!