第三弾 ~対決~
「高天原先生、俺の寮の部屋を聞かないと強襲科に行けないことに気づいたんですけど…」
緑松校長に何かを報告した後、高天原先生に大事なことを聞きに来た
「えーと、確か伊達君は………あった、この部屋です。相部屋ですけど構いませんよね?」
「はい。別に相部屋でいいです。仙台武偵高の変態集団よりはましだと思いますから………」
と、高天原先生から鍵を受け取った
「失礼しました」
礼をして退散した
「あれ?やっぱり神崎さんも強襲科だったんだ……」
強襲科の黒い体育館の中に小さな少女、神崎・H・アリアさんがいた
「そういうあんたは何でSSRじゃないの?」
などと聞いてくる。やはりあれを俺の能力であると思われている……
「SSRには合宿なんて面倒なことがあるし強襲科だったら有望な人もいそうだしね……」
俺が粒ぞろいと聞いた東京武偵高に転校してきたのは強い人材を復讐のために仲間にすることだ……だから強襲科が一番便利なのだ
「ちょうどいいわ。伊達恭夜、あんたの実力を見てみたいし、あたしと勝負しなさい」
神崎さんと勝負といってもなぁ………
「許可がないとダメなんじゃないの?」
「蘭豹先生、いいですよね?」
蘭豹………?聞いたことある名前だな……ま、人違いだろ………
「おう、殺り合え殺り合え。どちらかが死ぬまでやらんかい」
人違いじゃなかった………急に勝負挑まれて、はい?と思っていたら俺痛め付けたやつだ……
「久しぶりやなぁ、伊達恭夜、お前が成長してるか見せてみい」
ちょうどいいや、神崎さんの実力を見れて、蘭豹を驚かせれる……
「OK、あんたがいるのを知って俺の心に火がついたよ。その眼をよく見開いて見てくれよ。あんたが不意打ちをして来たときとは訳が違いますよ」
蘭豹と火花を散らしながら10秒間ぐらい睨み合いを続けた
「ほら、許可とったんだからC装備に……」
「別に俺には必要ないだろうと思うけど………」
俺は蘭豹に目配りをした
「神崎、恭夜なんてボロボロにしてやれぇ。Sランク対Sランクやし十分勝てる」
蘭豹め……あれ以来敗北をしらない俺が負けるはずがないのに……
「制服のまま戦おうか。ま、傷はつけないから安心してよ」
「あんたがどう戦おうと勝手だけど……本気だけは出しなさいよ!」
当たり前だ。滅多に本気を出さない俺でも蘭豹に一泡吹かせるためだ。本気を出してやる
「もちろん。あ、俺に勝てなくても仕方ないからね……絶対気を落としたりしないでね」
「それはこっちのセリフよ!」
「いつ殺るんやぁ、早くせんかい」
長ったらしく話していたら蘭豹に急かされた
「じゃ、とりあえず、そちらから抜いていいよ。レディーファーストだ」
そう言うと、神崎さんは遠慮せずに銃を二丁取り出した
「ほら、あんたも抜きなさいよ」
「いや、このままでいい。格の違いと二つ名通りの戦い方を見せてあげる」
俺は深く深呼吸をして戦闘モードに入った
「まだ本気は出さないって気ね……上等よ!出させてあげるんだから!」
いや、出しているんだが……ま、いいかな……
「白、本気だ。やつを狩る。使わせてもらうぞ」
呟き、制服のあらゆる裾から白銀の鎖が出てきた
「『白銀の死神』伊達恭夜、本気で……90%で相手をしてやろう」
次の瞬間大量の鎖が拡散した。これは下準備、将棋でいう『詰み』チェスでいう『チェックメイト』をするための下準備だ
「90%じゃなくて100%で来なさい!」
神崎さん……いや、敵は本気の中の本気を出してこいと言っている。だがそれを出すとたかがSランクなど、一瞬にして命を消してしまう。だから多少加減の効く90%でやるのだ
「はっ、Sランクごときに100%など出すわけなかろう戯け。身の程をわきまえろ」
説明を忘れていたが戦闘モードに入ると使う言葉が昔の戦闘狂だったときの俺に戻る……本当は嫌いなんだがな
タァンタァンタァン
俺に銃弾が放たれた。が、それを鎖で弾いた。ただ弾くのではなく弾き返したのだ
「え……」
敵は素直に驚いているようだ。ま、こんな芸当をするやつなんか俺も一人しかしらないし
「……………」
敵は体に弾き返した三発の銃弾を体に受けた。その直後、銃は効果がないと判断したのか二本の刀を抜き、襲いかかってきた
「ほう、((双剣双銃|カドラ))か…… 」
呟き、刀を六本抜いた。少し見るのも悪くないと判断した俺は鎖は生やしたまま斬りかかった
「ほう、中々だ。だがこれはどうだ?」
何回か刀と刀を打ち合い、言った
「六花連舞八連」
隙のない八連撃が敵を襲った
「それは今朝見たわ!」
敵は全てさばいた。ま、Sランクなら普通だろう
「八爪、五月雨」
刀をもう二本抜き、鮮やかな剣の舞を舞った
「これは…………!?」
この剣技に覚えがあるのだろうか……だがこれに覚えがあるなら六花連舞も覚えがあるはずだ……これらを教えてくれたのは……俺の幼馴染みで彼女であった紗羅なのだから………
「もういいや、チェックメイト」
敵を弾き飛ばした俺は鎖を操作し、敵の四肢を拘束した
「離しなさい!」
そんな言葉を聞かず、刀を一本だけにし、ゆっくりと近づいた
「そこまでや!」
ダァン!!!
蘭豹の声と銃声が聞こえた……終わりらしい。切り替えるか
「いやー、無事で何よりだよ。銃弾痛かった?弾き返したりしてごめんよ」
神崎さんはポカーンとしている。いきなり変わったから驚いているのだろうか…
「あ、鎖で拘束したままだったね。はい、これで解けただろ?」
白銀の鎖は全て消失した。それには蘭豹も驚いているようだ
「あんた戦っている最中にSランクごときがとか言ってたわね?一体どういうこと?」
そうか……そんなこと言ってしまったか……じゃあいいや。そういう時に用意していた言葉を言ってあげよう
「俺さ、強襲科Sランクだろ?SSR立った頃もSランクなんだ。つまりだ。その二つ合わせた戦い方だとSランク以上の実力があるってわけ」
実際は違う。今は理由を言わないけど………
「ふーん、そう」
何か不満そうな雰囲気を出している
「それじゃ、俺は帰らせてもらうよ。もうすぐ夕方になるし」
無理矢理話を切り上げ、逃げるように去っていった
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この作品説明って前書きに使っていいの?これが疑問で更新しにくい