「………なんじゃ、こりゃ」
少し前のラスボスを倒したが最後に使った技でしばらく入院生活を余儀なくされていた俺こと零崎 紅夜がようやく、久しぶりに輝かしい太陽の日光を浴びれると思ったが、予想していた清々しいほどの青空はなくむしろ気味が悪い、様々な色が混ざり合った滅紫色の空だった。
「…………また、厄介ごとか?」
少なくても厄介ごとしそうな空はいないので空慣例ではないだろう。
あいつはこの事件が終わって直ぐに従者に拉致られて消えた、そもそもゲイムギョウ界の危機に気づいて全部の仕事を放り投げて来たと言っていたから仕方がないと思う。お疲れ様、そして頑張って
レイスも空亡ちゃんとティシフォネと一緒にどこか別世界に旅行しに行ったなのだから、なんも関係がない。
「いや、ちょっと待て」
既に消滅させてしまった冥獄界には実はいままでのゲイムギョウ界の過去が乗っている巨大な図書館がある。
俺はその図書館で半年は勉強していた時期もあったのでそれなりにゲイムギョウ界の記憶は頭に入っているなので正直な所、ゲイムギョウ界にディスペア・ザ・ハードほど脅威になるものはいない。
ベタにラスボスが復活するとか言うイベントは事実上あり得ないし、マジェコンヌは空亡が存在そのものを抹消したので復活は絶対に無理、四天王はマジェコンヌなくしては復活無理のはずだ
「はぁ、………どうしよう」
憂鬱のため息を零し、とりあえずここは一番近いプラネテューヌのゲイムキャラの所に行こうと考えた。
今はマジェコンヌやディスペア・ザ・ハードが残した傷跡が四大陸に数多く残っているその処理をしているであろうイストワールや女神等はとてつもなく多忙で今の状況に処理が追いつかない状態だと思う。
「………行くか」
数回頭を掻き、退院直後になんでこうなると思いながら俺はゲイムキャラの場所に向かって足を進めようとしたとき……
「っーーー!!!」
背後からの殺気、袖に隠している緋壊螺をワンアクションで取り出し銃口を向ける。そこには
「こんにちは」
薄紫色の髪をした華奢な少女が微笑んでいた。
「………お前は何者だ」
一般人にはなんも無害そうに見える俺の目の前にいる少女だが俺には、はっきりと分かる。
これでも負の神であるのでマイナスの感情にはとても敏感だ、それゆえに彼女の”闇”が俺には見えた。
「クスクスクスクス」
俺の言葉に薄気味悪く笑う少女、その笑い声は徐々に不快感を増幅していき周囲の人々は逃げるようにその場を離れていく。
「空さん……ゼロハートの居場所がご存知でしょうか?」
華言に聞こえるだけでその内側には憎悪にも似た邪悪な感情が溢れる声音、体中が警報を鳴らしこいつは危険だと訴える。
「……さぁな、少なくてもゲイムギョウ界にはいない」
「そう………」
残念、いや意気消沈という言葉が似合うだろうか大きくため息を吐く少女は暗い瞳で俺をまっすぐ見つめ
「では、餌になってください」
「---っ!!!」
突如として、俺の真下にはワンホールが開く。
あまりの出来事に俺は受け身さえもできないまま吸い込まれるように落ちていった。あの謎の少女の憎悪が込められた微笑を聞きながら……
ーーーーーーーー○●○ーーーーーーーー
「これで六人、……保険も必要だから、もう少しかな」
光の感じられない虚ろの瞳は重なり合う空を見ていた。
あの人と同じ名前の”空”、思わず壊したくなる破壊衝動はまだここで開放するべきではないと自分に言い聞かせ少女は扉を開く。
ゲイムギョウ界とゲイムギョウ界、同じ世界でも全く異なる物語へ彼女は介入し招待する。
混ざり合い、結合していくゲイムギョウ界は餌場、彼を呼ぶための罠
「ククク、あはははっはっは」
いつごろになれば彼に会えるだろうか?、数年?数か月?数時間?それともいますぐ?恋い焦がれる似たような感情を抱きながら少女は笑う。
ーーーーー復讐という想いを乗せて
キャラ紹介(希望と絶望のウロボロスから)
名前:零崎(れいざき) 紅夜(こうや)
性別:男
年齢:見た目17歳(肉体は七万ぐらい)
武器:紅曜日(大剣)緋壊螺(双銃)モンスターの手(幻影の剣が出せる)
罪遺物と呼ばれた世界にただ一つしかない存在で不生不死といい生死の概念がないもの
基本はクールに見えるが直ぐに熱くなるのでどちらかと言えば熱血漢だが、戦闘時は冷静に状況を判断、観察する一面もある
女神の対極の存在である冥獄神、本来ならば女神と戦う宿命があるがそんなものに従う理由はないと拒否しているが、本質的に敵と見做しているためそれを無理に抑える行動により女神に近づけば頭痛がある。
ブラッディハードになると武器は双銃剣となりノイズの翼が特徴的なプロセッサユニットを装着するその戦闘力は四人の女神と同等の力(素で女神一人と同じ力)
完全な負の神になってからは人のマイナスな感情をなんとなくで分かるようになった。
因みに左顔には見る人を不快感にさせる入れ墨と左手はモンスターなので包帯で隠しているが、そのせいで中二病と勘違いされることが多い
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ラスボス倒してが重傷を負った紅夜は要約、退院した。
やることは多いがとりあえずひと時の安否を噛み締めていた時に世界は重なり合い本来なら回ることのない禁断の歯車が動き出した。